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2026年09月06日

「ポールの道」#1201「BEAT THE BEATLES」
#248「HIDDEN TREASURES」

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キンクスのリード・ギタリストであるデイヴ・デイヴィスは、リーダーのレイ・デイヴィスの実弟です。8人姉弟のデイヴィス兄弟には6人の姉がいて、レイ・デイヴィスは7番目で、デイヴ・デイヴィスは末っ子です。デイヴィス兄弟は同じバンドのメンバーでありながら、とても仲が悪く、レイ・デイヴィスは「デイヴが弟じゃなかったなら、とっくの昔にクビにしている」とまで公言していて、デイヴ・デイヴィスも兄が仕切っているキンクスでの活動では満足出来ず、早くからソロ志向がありました。それで、ガス抜きの様に、1967年にはシングル「DEATH OF A CLOWN」(全英3位)を、1968年にはシングル「SUSANNAH'S STILL ALIVE」(全英20位)とシングル「LINCOLN COUNTY」を、1969年にはシングル「HOLD MY HAND」を、デイヴ・デイヴィスのソロ名義でパイからリリースしています。それで、その辺の楽曲を中心にしたソロ・アルバムをリリースしようとしたのですけれど、何らかの理由で頓挫していて、それらの楽曲はキンクスのアルバムに収録されています。それでもデイヴ・デイヴィスのソロ志向は変わらず、1980年には遂にソロ・デビュー・アルバム「AFL1-3603」(レコード番号をそのままタイトルにしているので、英国では「PL 13603」)(全米42位)を、1981年には2作目のソロ・アルバム「GLAMOUR」(全米152位)を、1983年には3作目のソロ・アルバム「CHOSEN PEOPLE」(全米202位)をリリースしています。調子に乗ったデイヴ・デイヴィスは、1983年にはキンクスを脱退してソロに転向しようとしますが、大失敗して大嫌いな兄上に頭を下げてキンクスに復帰しています。

その後は大人しくしていたものの、キンクスが活動休止状態になったので、2002年には4作目のソロ・アルバム「BUG」を、2007年には5作目のソロ・アルバム「FRACTURED MINDZ」を、2013年には6作目のソロ・アルバム「I WILL BE MINE」を、2014年には7作目のソロ・アルバム「RIPPIN' UP TIME」を、2017年には息子であるラス・デイヴィスとの共作アルバム「OPEN ROAD」をリリースしていますし、キンクス・ナンバーを中心に演奏したライヴ・アルバム(なかなか楽しい)を4作、ライヴのオフィシャル・ブートレグも4作と、うるさいアニキがいないところで、のびのびとソロ活動を行っています。今回取り上げるのは、2011年10月31日にユニバーサル/サンクチュアリからリリースされた、デイヴ・デイヴィスのソロでのコンピレーション・アルバム「HIDDEN TREASURES」です。このアルバムは、1969年にリリースを予定していて頓挫した、デイヴ・デイヴィスのソロ・アルバム「A HOLE IN THE SOCK OF」を再現したものです。この幻のソロ・アルバムは、1987年に「PRT」からミニ・アルバム「THE ALBUM THAT NEVER WAS」としてリリースされていて、初期の「2 in 1」CDではキンクスのサントラ盤「PERCY」と抱き合わせになっていました。内容は、1「DEATH OF A CLOWN」、2「LOVE ME TILL THE SUN SHINES」、3「SUSANNAH'S STILL ALIVE」、4「FUNNY FACE」、5「LINCOLN COUNTY」、6「THERE IS NO LIFE WITHOUT LOVE」、7「HOLD MY HAND」、8「CREEPIN' JEAN」、9「MINDLESS CHILD OF MOTHERHOOD」、10「THIS MAN HE WEEPS TONIGHT」の、全10曲入りです。

それが、日本盤のCDでは、11「COME ON NOW」、12「WONDER WHERE MY BABY IS TONIGHT」、13「I AM FREE」、14「WHAT'S IN STORE FOR ME」、15「I'M NOT LIKE EVERYBODY ELSE」、16「PARTY LINE」、17「YOU'RE LOOKIN' FINE」、18「MR. REPORTER」、19「WICKED ANNABELLA」、20「MR. SHOEMAKER'S DAUGHTER」、21「STRANGERS」、22「RATS」と、12曲のキンクスの楽曲を加えた全22曲入りとなっています。順序は逆になりますが、2019年にリリースされたキンクスのアルバム「ARTHUR(OR THE DECLINE AND FALL OF THE BRITISH EMPIRE)」の50周年記念盤の箱には、CD3に、このデイヴ・デイヴィスのソロ・アルバムが「THE GREAT LOST DAVE DAVIES ALBUM PLUS」として収録されています。そちらは、1「THIS MAN HE WEEPS TONIGHT」、2「MINDLESS CHILD OF MOTHERHOOD」、3「HOLD MY HAND」、4「DO YOU WISH TO BE A MAN?」、5「ARE YOU READY?」、6「CREEPING JEAN」、7「I'M CRYING」、8「LINCOLN COUNTY」、9「MR. SHOEMAKER’S DAUGHTER」、10「MR. REPORTER」、11「GROOVY MOVIES」、12「THERE'S NO LIFE WITHOUT LOVE」の全12曲が本編のステレオ・ミックスで、ボーナス・トラックとして、13「LINCOLN COUNTY」、14「THERE'S NO LIFE WITHOUT LOVE」、15「HOLD MY HAND」、16「CREEPING JEAN」、17「MINDLESS CHILD OF MOTHERHOOD」、18「THIS MAN HE WEEPS TONIGHT」、19「MR. SHOEMAKER’S DAUGHTER」、20「MR. REPORTER」、21「GROOVY MOVIES」、22「LINCOLN COUNTY」、23「HOLD MY HAND」の11曲が収録された全23曲入りです。「ARTHUR(OR THE DECLINE AND FALL OF THE BRITISH EMPIRE)」の2CDヴァージョンでは、全16曲入りです。

そこで、2011年のアルバム「HIDDEN TREASURES」なのです。こちらでは、1「SUSANNAH'S STILL ALIVE」、2「THIS MAN HE WEEPS TONIGHT」、3「MINDLESS CHILD OF MOTHERHOOD」、4「HOLD MY HAND」、5「DO YOU WISH TO BE A MAN」、6「ARE YOU READY」、7「CREEPING JEAN」、8「CRYING」、9「LINCOLN COUNTY」、10「MR. SHOEMAKER'S DAUGHTER」、11「MR. REPORTER」、12「GROOVY MOVIES」、13「THERE'S NO LIFE WITHOUT LOVE」、14「I AM FREE」、15「DEATH OF A CLOWN」、16「LOVE ME TILL THE SUN SHINES」、17「SUSANNAH'S STILL ALIVE」、18「FUNNY FACE」、19「LINCOLN COUNTY」、20「THERE'S NO LIFE WITHOUT LOVE」、21「HOLD MY HAND」、22「CREEPING JEAN」、23「THIS MAN HE WEEPS TONIGHT」、24「MINDLESS CHILD OF MOTHERHOOD」、25「MR. REPORTER」、26「HOLD MY HAND」、27「GOOD LUCK CHARM」の、全27曲入りとなっています。1「SUSANNAH'S STILL ALIVE」〜13「THERE'S NO LIFE WITHOUT LOVE」の13曲がステレオ・ミックス、14「I AM FREE」〜24「MINDLESS CHILD OF MOTHERHOOD」の10曲がモノラル・ミックス、25「MR. REPORTER」〜27「GOOD LUCK CHARM」の3曲がレア音源となっていて、同じ曲でもミックスが違っています。実は、この2011年のコンピレーション・アルバム「HIDDEN TREASURES」こそが、一連のデイヴ・デイヴィスの幻のソロ・アルバム「A HOLE IN THE SOCK OF」の完全盤なのでした。完成形としては2019年の「THE GREAT LOST DAVE DAVIES ALBUM PLUS」なのでしょうけれど、こちらの「HIDDEN TREASURES」こそが、キンクスをバックにしたデイヴ・デイヴィスのソロ・アルバムの決定盤ですし、箱まで買わない人でも1CDでお手軽に手に入ります。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする