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2026年09月02日

「ポールの道」#1197「BEAT THE BEATLES」
#244「THE KINKS CHORAL COLLECTION」「COLLECTED」

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レイ・デイヴィスことサー・レイモンド・ダグラス・デイヴィスは、2006年2月に初めてのオリジナル・スタジオ・ソロ・アルバム「OTHER PEOPLE'S LIVES」(全英36位・全米122位)をリリースして、翌2007年10月(英国)・2008年2月(米国)に2作目のオリジナル・スタジオ・ソロ・アルバム「WORKING MAN'S CAFĒ」(全米140位)をリリースしました。キンクスの、2026年の現在では最後の新録ライヴ・アルバム「TO THE BONE」の2CD盤は、1996年10月にリリースされているので、レイ・デイヴィスのソロ・アルバム「OTHER PEOPLE'S LIVES」までに10年も空いています。但し、レイ・デイヴィスはその間に何もしていなかったわけではなく、1994年には自伝「X-RAY」を上梓して、その朗読も含めたライヴ活動を行っていて、ソロでの来日公演も、1995年と1999年(フジ・ロックに出演)に行っていて、1998年にはそのライヴ・アルバム「THE STORYTELLER」をリリースしています。それを加えてもアルバムのリリースには8年間も空いていたわけですが、その間にレイ・デイヴィスはニューオーリンズに転居したらしいのです。それで、2006年から2007年にかけて、ソロ・アルバムを2作リリースしたわけですが、2008年12月8日には前々回と前回に取り上げた、キンクスの1963年から1996年までの全活動期間から138トラック(137曲)を収録した6CDの箱「PICTURE BOOK」をユニバーサルからリリースしています。その箱には「デビュー前〜パイ時代〜RCA時代〜アリスタ時代〜ロンドン/MCA時代〜コロムビア時代〜コンク時代」の全てのキャリアからレーベルの枠を越えて選曲されていて、各アルバムからは最低でも1曲は選ばれていて、キンクスと名乗る以前の音源や、シングルのみの楽曲、未発表曲、未発表デモ音源、なども含めたマニアックな内容となっています。

箱「PICTURE BOOK」には、当然レイ・デイヴィスも関わっていたのでしょうけれど、それがキッカケとなったのか、2009年と2010年には、レイ・デイヴィスがキンクスの楽曲のセルフ・カバー・アルバムを、立て続けに2作ユニバーサルからリリースしています。先ずは、2009年6月15日にデッカからリリースして、同年12月7日に改訂盤をユニバーサルからリリースしたアルバム「THE KINKS CHORAL COLLECTION」で、次に2010年11月1日にユニバーサルからリリースしたアルバム「SEE MY FRIENDS」です。アルバム「THE KINKS CHORAL COLLECTION」は、コーラス隊をバックにしてキンクスの楽曲をセルフ・カバーしたもので、アルバム「SEE MY FRIENDS」は、様々なバンドやミュージシャンとレイ・デイヴィスが共演してキンクスの楽曲をセルフ・カバーしたものです。それで、今回は2009年にリリースされたセルフ・カバー・アルバム「THE KINKS CHORAL COLLECTION」を紹介します。このアルバムは、前述の通り2009年6月に全10曲入り(メドレーを分ければ全15曲入り)でリリースされて、その後に同年12月に1曲加えた全11曲入り(メドレーを分ければ全16曲入り)でリリースされています。アルバムの名義は「レイ・デイヴィス&ザ・クローチ・エンド・フェスティヴァル・コーラス」となっていて、プロデュースはレイ・デイヴィスことレイモンド・ダグラス・デイヴィスです。全編に渡って、バンド演奏とストリングス・アレンジされたキンクスの楽曲(改訂盤も含めて2曲のみレイ・デイヴィスのソロ)を、レイ・デイヴィスと合唱団が歌っている、ゴージャスなアルバムとなっていて、このアルバムは全英28位まで上がるヒット作となっています。

改訂盤は、1「POSTCARD FROM LONDON」、2「DAYS」、3「WATERLOO SUNSET」、4「YOU REALLY GOT ME」、5「VICTORIA」、6「SEE MY FRIENDS」、7「CELLULOID HEROES」、8「SHANGRI-LA」、9「WORKING MAN'S CAFĒ」、10「VILLAGE GREEN MEDLEY」(「VILLAGE GREEN」〜「PICTURE BOOK」〜「BIG SKY」〜「DO YOU REMEMBER WALTER?」〜「JOHNNY THUNDER」〜「VILLAGE GREEN PRESERVATION SOCIETY」)、11「ALL DAY AND ALL OF THE NIGHT」の、全11曲入り(メドレーを分ければ全16曲入り)「56分48秒」です。改訂盤で新たに加えられたのは、1曲目の「POSTCARD FROM LONDON」で、コレはですね、なんと、ゲスト・ヴォーカルで、レイ・デイヴィスの元・恋人であり二人の間には娘までいる、プリテンダーズのクリッシー・ハインドが参加しているのです。二人で仲良くデュエットしているのですが、歌い出しがクリッシー・ハインドなので、レコードをかけると最初に聴こえてくるのがクリッシー・ハインドの声なんですよ。別れて四半世紀が経っても尚、レイ・デイヴィスはクリッシー・ハインドを忘れられなかったのでしょうか。クリッシー・ハインドと一緒に歌えたのが嬉しくて、改訂盤を出して1曲目に入れちゃったんでしょうなあ。他の楽曲は、当時の最新作だったアルバム「WORKING MAN'S CAFĒ」のタイトル曲と、RCA時代の「CELLULOID HEROES」以外は、パイ時代のキンクスの楽曲のセルフカバーとなっていますが、このアルバムのクライマックスは「VILLAGE GREEN MEDLEY」です。1968年のアルバム「THE KINKS ARE THE VILLAGE GREEN PRESERVATION SOCIETY」からの楽曲を6曲メドレーで演奏していて、如何にレイ・デイヴィスがアルバム「THE KINKS ARE THE VILLAGE GREEN PRESERVATION SOCIETY」を気に入っているのかが、如実に分かります。キーボードで全編を通して、キンクスのキーボード奏者であるイアン・ギボンズが参加しているのも、見逃せません。

更に同2009年には、レイ・デイヴィスのソロでのベスト・アルバム「COLLECTED」も、ユニバーサルからリリースされています。内容は、1「AFTER THE FALL」、2「VIETNAM COWBOYS」、3「NEXT DOOR NEIGHBOUR」、4「WORKING MAN'S CAFĒ」、5「YOU'RE ASKING ME」、6「THE TOURIST」、7「THINGS ARE GONNA CHANGE(THE MORNING AFTER)」、8「ONE MORE TIME」、9「NO ONE LISTEN」、10「THANKSGIVING DAY」、11「IN A MOMENT」、12「IMAGINARY MAN」、13「MORPHINE SONG」、14「LONDON SONG」、15「THE GETAWAY(LONESOME TRAIN)」、16「STORYTELLER」、17「YOUR TRULY, CONFUSED N10」の、全17曲入りです。1998年のライヴ・アルバム「THE STORYTELLER」から2曲(「LONDON SONG」、「STORYTELLER」)、2002年のジュールズ・ホーランドとの共演1曲(「YOUR TRULY, CONFUSED N10」)、2006年のアルバム「OTHER PEOPLE'S LIVES」から6曲(「AFTER THE FALL」、「NEXT DOOR NEIGHBOUR」、「THE TOURIST」、「THINGS ARE GONNA CHANGE(THE MORNING AFTER)」、「THANKSGIVING DAY」、「THE GETAWAY(LONESOME TRAIN)」)、2007年のアルバム「WORKING MAN'S CAFĒ」から8曲(「VIETNAM COWBOYS」、「WORKING MAN'S CAFĒ」、「YOU'RE ASKING ME」、「ONE MORE TIME」、「NO ONE LISTEN」、「IN A MOMENT」、「IMAGINARY MAN」、「MORPHINE SONG」)となっていて、元がアルバム3作で、1作はライヴ・アルバムなので、実質2作しかないので選曲は苦しいですけれど、「YOUR TRULY, CONFUSED N10」が入っているので買わないわけにはいきませんなあ。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする