
キンクスのアルバムは、2005年4月25日にパイ時代のアルバムをまとめた10CDの箱「THE PYE ALBUM COLLECTION」が「Castle Music」から、2006年10月17日にRCA時代のアルバムをまとめた6CDの箱「RCA YEARS」と、アリスタ時代のアルバムをまとめた7CDの箱「ARISTA YEARS」が、それぞれ「Konk/Koch」からリリースされています。その頃には全キャリアのアルバムは全てCD化されていて、多くのアルバムにはアルバム未収録シングル曲やEP曲などがボーナス・トラックとして収録されていて、レコード時代には入手困難だったアルバムや楽曲も手軽に手に入る様になりました。となると、次に待たれていたのは「オールタイム・ベスト・アルバム」です。それまでもキンクスの「オールタイム・ベスト・アルバム」は何作かリリースされていましたが、ほとんどの曲がパイ時代からの選曲で、RCA時代やアリスタ時代はほんの少しで、その後のロンドン/MCA時代やコロムビア時代やコンク時代は完全に無視されていました。そんな状況だった2008年12月8日に、ユニバーサル/サンクチュアリから6CDの箱「PICTURE BOOK」がリリースされたのです。この箱には、キンクスのデビュー前の音源から、パイ時代、RCA時代、アリスタ時代、ロンドン/MCA時代、コロムビア時代、コンク時代と、レーベルの枠を越えたキンクスの楽曲が、全138トラック(全137曲)収録されています。それで、今回と次回の2回に分けて、CDを3枚ずつ紹介してゆきます。
先ず、CD1は、1「BRIAN MATTHEW INTRODUCEDS THE KINKS(LIVE AT THE BBC)」、2「YOU REALLY GOT ME」、3「I'M A HOG FOR YOU BABY(DEMO)」The Bollweevils、4「I BELIEVED YOU(DEMO)」The Bollweevils、5「LONG TALL SALLY」MONO MIX、6「I DON'T NEED YOU ANYORE」The Ravens、7「STOP YOUR SOBBING」、8「I GOTTA MOVE」、9「DON'T EVER LET ME GO」、10「ALL DAY AND ALL OF THE NIGHT」、11「TIRED OF WAITING FOR YOU」、12「COME ON NOW」MONO OUTTAKE、13「THERE'S A NEW WORLD JUST OPENING FOR ME(DEMO)」、14「EVERYBODY’S GONNA BE HAPPY」、15「WHO'LL BE THE NEXT IN LINE」、16「TIME WILL TELL」、17「SET ME FREE」、18「I NEED YOU」、19「SEE MY FRIENDS」、20「WAIT TILL THE SUMMER COMES ALONG」、21「I GO TO SLEEP(DEMO)」、22「A LITTLE BIT OF SUNLIGHT(DEMO)」、23「THIS I KNOW(DEMO)」、24「A WELL RESPECTED MAN」、25「THIS STRANGE EFFECT」LIVE 1965、26「MILK COW BLUES」、27「RING THE BELLS」、28「I'M ON AN ISLAND」、29「TILL THE END OF THE DAY」、30「WHERE HAVE ALL THE GOOD TIMES GONE」、31「ALL NIGHT STAND(DEMO)」Ray Davies、32「AND I WILL LOVE YOU」MONO MIX、33「SITTIN' ON MY SOFA」の、全33曲入りです。出だしは1964年リリースの「YOU REALLY GOT ME」ですが、キンクスと名乗る以前の、1963年の「ボー・ウィーヴィルズ」や「レイヴンズ」名義での貴重な音源や、未発表デモ音源などを交えながら、1964年のデビュー・シングル「LONG TALL SALLY」から、1964年のデビュー・アルバム「KINKS」、1965年の2作目のアルバム「KINDA KINKS」、1965年の3作目のアルバム「THE KINKS KONTROVERSY」、1964年から1966年までのシングルとEPと云った、パイ時代初期の音源からの選曲です。
CD2は、1「DEDICATED FOLLOWER OF FASHION」別ヴァージョン、2「SHE'S GOT EVERYTHING」STEREO、3「MR. REPORTER」レイ・デイヴィス・ヴォーカル・ヴァージョン、4「SUNNY AFTERNOON」、5「I'M NOT LIKE EVERYBODY ELSE」MONO MIX、6「THIS IS WHERE I BELONG」、7「ROSIE WON'T YOU PLEASE COME HOME」、8「TOO MUCH ON MY MIND」STEREO MIX、9「SESSION MAN」、10「END OF THE SEASON」、11「DEAD END STREET」1ST・ヴァージョン、12「VILLAGE GREEN」STEREO MIX、13「TWO SISTERS」、14「DAVID WATTS」、15「MISTER PLEASANT」、16「WATERLOO SUNSET」、17「DEATH OF A CLOWN」、18「LAVENDER HILL」MONO MIX、19「GOOD LUCK CHARM」、20「AUTUMN ALMANAC」、21「SUSANNAH'S STILL ALIVE」、22「ANIMAL FARM」STEREO MIX、23「ROSEMARY ROSE」MONO MIX、24「BERKELEY MEWS」MONO MIX、25「LINCOLN COUNTY」MONO、26「PICTURE BOOK」、27「DAYS」STEREO MIX、28「MISTY WATER」STEREO MIXの、全28曲入りです。1966年のシングル「DEDICATED FOLLOWER OF FASHION」に始まり、1966年の4作目のアルバム「FACE TO FACE」、1967年の5作目のアルバム「SOMETHING ELSE BY THE KINKS」、1968年の6作目のアルバム「THE KINKS ARE THE VILLAGE GREEN PRESERVATION SOCIETY」と云ったパイ時代中期からの選曲ですが、レア音源を多く含んでいて、特に後半の「THE KINKS ARE THE VILLAGE GREEN PRESERVATION SOCIETY」絡みの音源は、レイ・デイヴィスの拘りを感じさせます。アルバム「THE KINKS ARE THE VILLAGE GREEN PRESERVATION SOCIETY」は、2004年のキンクスのデビュー40周年の時に3CDでリイシューしていて、2018年には50周年記念盤として「5CD+3LP+3シングル」でリイシューされているので、レイ・デイヴィスのお気に入りのアルバムなのでしょう。ちなみに箱のタイトル「PICTURE BOOK」も、アルバム「THE KINKS ARE THE VILLAGE GREEN PRESERVATION SOCIETY」の収録曲から取られています。
CD3は、1「LOVE ME TILL THE SUN SHINES」BBC TOP GEAR SESSION Brian Matthew Intro & Outro、2「THE VILLAGE GREEN PRESERVATION SOCIETY」STEREO MIX、3「BIG SKY」STEREO MIX、4「KING KONG」MONO MIX、5「DRIVIN'」MONO、6「SOME MOTHER'S SON」MONO、7「VICTORIA」、8「SHANGRI-LA」MONO、9「ARTHUR」MONO、10「GOT TO BE FREE」、11「LOLA」MONO・チェリー・コーラ・シングル・ヴァージョン、12「GET BACK IN LINE」、13「THE MONEYGOROUND」、14「STRANGERS」、15「APEMAN」別ステレオ・ヴァージョン、16「GOD'S CHILDREN」、17「THE WAY LOVE USED TO BE」、18「MOMENTS」、19「MUSWELL HILLBILLIES」、20「OKLAHOMA U.S.A.」、21「20TH CENTURY MAN」、22「HERE COMES THE PEOPLE IN GREY」の、全22曲入りです。1968年のBBC音源「LOVE ME TILL THE SUN SHINES」に始まり、1968年の6作目のアルバム「THE KINKS ARE THE VILLAGE GREEN PRESERVATION SOCIETY」、1969年の7作目のアルバム「ARTHUR(OR THE DECLINE AND FALL OF THE BRITISH EMPIRE)」、1970年の8作目のアルバム「LOLA VERSUS POWERMAN AND THE MONEYGOROUND, PART ONE」、1971年のサントラ盤「PERCY」からと、パイ時代後期の楽曲が選曲されていて、最後の方でようやくRCA時代の1971年の9作目のアルバム「MUSWELL HILLBILLIES」からの4曲が顔を出しています。80トラック目になってやっとRCA時代なので、1963年のデビュー前の音源が3曲で、全体の137曲中半数以上の75曲が1964年から1971年までパイ時代の7年間に発表した楽曲なのです。つまり、その後はたったの59曲で「RCA時代〜アリスタ時代〜ロンドン/MCA時代〜コロムビア時代〜コンク時代」の、1971年から1996年までの25年間を、駆け足で辿る構成となっています。(つづく)
(小島イコ)
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