
キンクスのアルバムは、1980年代中頃からCD化されていましたが、パイ時代のアルバムは最初は「KINKS / KINDA KINKS」と「THE KINKS KONTROVERSY / FACE TO FACE」と「SOMETHING ELSE BY THE KINKS / LIVE AT KELVIN HALL」と初期5作とライヴ・アルバムが「2 in 1」で、「THE KINKS ARE THE VILLAGE GREEN PRESERVATION SOCIETY」と「ARTHUR(OR THE DECLINE AND FALL OF THE BRITISH EMPORE)」と「LOLA VERSUS POWERMAN AND THE MONEYGOROUND, PART ONE」が単品で、「PERCY / THE ALBUM THAT NEVER WAS」が「2 in 1」でCD化されていて、それらはアルバム本編のみが収録されていました。キンクスには、ビートルズやローリング・ストーンズと同様に、アルバム未収録シングル曲やEP曲があるのですが、それらはオリジナル・アルバムとは別にシングル集やEP集としてCD化されていました。それは1990年代初頭にCD化されたRCA時代のアルバムや、1980年代後半にリアルタイムに近い時期にCD化されたアリスタ時代や、1986年からリアルタイムでのCD化となったロンドン/MCA時代のアルバムや、1990年代のコロムビア時代やコンク時代のアルバムも同じで、最初はほぼアルバム本編のみでCD化されています。例外はLP3枚を2CD化した「PRESERVATION」に、シングル「PRESERVATION」を冒頭に入れた位だったと思います。特にパイ時代にはオリジナル・スタジオ・アルバム未収録のシングル曲やEP曲が多いのですけれど、1998年頃からリイシューされたCDにはボーナス・トラックとしてそれらが収録される様になりました。故に、アルバム「KINKS」は「KINKS+12」になったし、アルバム「KINDA KINKS」は「KINDA KINKS+11」になったのです。そうして、現在ではオリジナル・スタジオ・アルバムにボーナス・トラックとしてアルバム未収録曲が入っていて、更に2010年代にはデラックス・エディションもリリースされる様になりました。例えばアルバム「KINDA KINKS」は2CDになっていて、CD1がオリジナル・モノラル・ミックス全12曲入りで、CD2はアルバム未収録曲が全23曲入りで、つまりは「KINDA KINKS+23」で、合計35曲入りになっちゃっています。
しかしながら、初期のCD化の際にはアルバム未収録曲は入っていなかったわけで、そこに目を付けて、1987年9月28日に「PRT」からリリースされたのが、2LPと2CDのコンピレーション・アルバム「THE KINKS ARE WELL RESPECTED MEN」です。このコンピレーション・アルバムは、簡単に云えばパイ時代のアルバム未収録曲を集めたものです。内容は、CD1が、1「LONG TALL SALLY」、2「YOU STILL WANT ME」、3「YOU DO SOMETHING TO ME」、4「IT'S ALL RIGHT」、5「ALL DAY AND ALL OF THE NIGHT」、6「I GOTTA MOVE」、7「LOUIE LOUIE」、8「I'VE GOT THAT FEELING」、9「I GOTTA GO NOW」、10「THINGS ARE GETTING BETTER」、11「EVERYBODY’S GONNA BE HAPPY」、12「WHO'LL BE THE NEXT IN LINE」、13「SET ME FREE」、14「I NEED YOU」、15「SEE MY FRIENDS」、16「NEVER MET A GIRL LIKE YOU BEFORE」、17「A WELL RESPECTED MAN」、18「SUCH A SHAME」、19「WAIT TILL THE SUMMER COMES ALONG」の、全19曲入りです。1「LONG TALL SALLY」は1964年のデビュー・シングルA面曲、2「YOU STILL WANT ME」〜3「YOU DO SOMETHING TO ME」は1964年のシングル両面曲、4「IT'S ALL RIGHT」は1964年の大ヒット・シングル「YOU REALLY GOT ME」のB面曲、5「ALL DAY AND ALL OF THE NIGHT」〜6「I GOTTA MOVE」は1964年の大ヒット・シングル両面曲、7「LOUIE LOUIE」〜10「THINGS ARE GETTING BETTER」は1964年のEP「KINKSIZE SESSION」全4曲、11「EVERYBODY’S GONNA BE HAPPY」〜12「WHO'LL BE THE NEXT IN LINE」は1965年のシングル両面曲、13「SET ME FREE」〜14「I NEED YOU」は1965年のシングル両面曲、15「SEE MY FRIENDS」〜16「NEVER MET A GIRL LIKE YOU BEFORE」は1965年のシングル両面曲、17「A WELL RESPECTED MAN」〜19「WAIT TILL THE SUMMER COMES ALONG」は1965年のEP「KWYET KINKS」からの3曲です。
CD2は、1「DON'T YOU FRET」、2「DEDICATED FOLLOWER OF FASHION」、3「SITTIN’ ON MY SOFA」、4「I'M NOT LIKE EVERYBODY ELSE」、5「DEAD END STREET」、6「BIG BLACK SMOKE」、7「ACT NICE AND GENTLE」、8「AUTUMN ALMANAC」、9「MR. PLEASANT」、10「WONDERBOY」、11「POLLY」、12「DAYS」、13「SHE'S GOT EVERYTHING」、14「PLASTIC MAN」、15「KING KONG」、16「MINDLESS CHILD OF MOTHERHOOD」、17「THIS MAN HE WEEPS TONIGHT」、18「BERKELEY MEWS」の、全18曲で合計37曲入りです。1「DON'T YOU FRET」は1965年のEP「KWYET KINKS」の残り1曲、2「DEDICATED FOLLOWER OF FASHION」〜3「SITTIN' ON MY SOFA」は1966年のシングル両面曲、4「I'M NOT LIKE EVERYBODY ELSE」は1966年の大ヒット・シングル「SUNNY AFTERNOON」のB面曲、5「DEAD END STREET」〜6「BIG BLACK SMOKE」は1966年のシングル両面曲、7「ACT NICE AND GENTLE」は1967年の大ヒット・シングル「WATERLOO SUNSET」のB面曲、8「AUTUMN ALMANAC」〜9「MR. PLEASANT」は1967年のシングル両面曲、10「WONDERBOY」〜11「POLLY」は1968年のシングル両面曲、12「DAYS」〜13「SHE'S GOT EVERYTHING」は1968年のシングル両面曲、14「PLASTIC MAN」〜15「KING KONG」は1969年のシングル両面曲、16「MINDLESS CHILD OF MOTHERHOOD」は1969年のシングル「DRIVIN'」のB面曲、17「THIS MAN HE WEEPS TONIGHT」は1969年のシングル「SHANGRI-LA」のB面曲、18「BERKELEY MEWS」は1970年の大ヒット・シングル「LOLA」のB面曲です。これら全37曲は全てがオリジナル・アルバム未収録曲で、このコンピレーション・アルバムがエライのは、どんなに大ヒット・シングル曲であっても「オリジナル・アルバムで聴ける曲」は、バッサリと斬り捨てているところです。現在では、ほとんどの曲がアルバムのボーナス・トラックで聴けます。
(小島イコ)
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