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2026年08月28日

「ポールの道」#1192「BEAT THE BEATLES」
#239「KINKS THE ULTIMATE COLLECTION」

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キンクスが長い活動休止期間に入っていた2001年3月12日に、キンクスのBBC音源から編集した2CDのライヴ・アルバム「KINKS BBC SESSIONS 1964-1977」がサンクチュアリからリリースされました。それで注目すべき点は、1964年から1977年までのBBC音源をまとめているところで、つまりはパイ時代、RCA時代、アリスタ時代と、三つの異なるレーベルに所属していた時代の音源を収録しているのです。それまでもキンクスのコンピレーション・アルバムは多数リリースされていましたが、所謂ひとつの「オールタイム・ベスト・アルバム」と云うのはほとんどなくて、1993年9月6日に「PolyGram TV」からリリースされた1CD全26曲入りのベスト・アルバム「THE KINKS THE DEFINITIVE COLLECTION」(全英18位)にパイ時代の24曲に、アリスタ時代の2曲(「COME DANCING」と「DON'T FORGET TO DANCE」)が、申し訳程度に収録されていた位でした。BBC音源の場合は、その辺のレーベルが異なる時代の音源でも比較的にハードルが低くて収録出来たのかもしれませんが、キンクスの「オールタイム・ベスト・アルバム」と云うのは、ないに等しい状況だったわけで、サンクチュアリはBBC音源の次は「オールタイム・ベスト・アルバム」だ、と考えたのでしょう。それで、2002年5月27日にサンクチュアリは2CDのベスト・アルバム「KINKS THE ULTIMATE COLLECTION」をリリースしたのです。この2CDのベスト・アルバムには、パイ時代、RCA時代、アリスタ時代、と三つの異なるレーベルからリリースされた楽曲が収録されていて、全英32位まで上がっています。

内容は、CD1が、1「YOU REALLY GOT ME」、2「ALL DAY AND ALL OF THE NIGHT」、3「TIRED OF WAITING FOR YOU」、4「EVERYBODY’S GONNA BE HAPPY」、5「SET ME FREE」、6「SEE MY FRIENDS」、7「TILL THE END OF THE DAY」、8「DEDICATED FOLLOWER OF FASHION」、9「SUNNY AFTERNOON」、10「DEAD END STREET」、11「WATERLOO SUNSET」、12「DEATH OF A CLOWN」、13「AUTUMN ALMANAC」、14「SUSANNAH'S STILL ALIVE」、15「WONDERBOY」、16「DAYS」、17「PLASTIC MAN」、18「VICTORIA」、19「LOLA」、20「APEMAN」、21「SUPERSONIC ROCKET SHIP」、22「BETTER THINGS」、23「COME DANCING」、24「DON'T FORGET TO DANCE」の、全24曲入り「74分31秒」です。こちらは、ヒット曲を中心にした選曲になっています。

1964年のアルバム「KINKS」から1曲(「YOU REALLY GOT ME」)、1964年のシングル1曲(「ALL DAY AND ALL OF THE NIGHT」)、1965年のアルバム「KINDA KINKS」から1曲(「TIRED OF WAITING FOR YOU」)、1965年のシングル3曲(「EVERYBODY’S GONNA BE HAPPY」、「SET ME FREE」、「SEE MY FRIENDS」)、1965年のアルバム「THE KINKS KONTROVERSY」から1曲(「TILL THE END OF THE DAY」)、1966年のアルバム「FACE TO FACE」から1曲(「SUNNY AFTERNOON」)、1966年のシングル2曲(「DEDICATED FOLLOWER OF FASHION」、「DEAD END STREET」)、1967年のアルバム「SOMETHING ELSE BY THE KINKS」から2曲(「WATERLOO SUNSET」、「DEATH OF A CLOWN」)、1967年のシングル2曲(「AUTUMN ALMANAC」、「SUSANNAH'S STILL ALIVE」)、1968年のシングル2曲(「WONDERBOY」、「DAYS」)、1969年のシングル1曲(「PLASTIC MAN」)、1969年のアルバム「ARTHUR(OR THE DECLINE AND FALL OF THE BRITISH EMPIRE)」から1曲(「VICTORIA」)、1970年のアルバム「LOLA VERSUS POWERMAN AND THE MONEYGOROUND, PART ONE」から2曲(「LOLA」、「APEMAN」)、1972年のアルバム「EVERYBODY'S IN SHOW-BIZ」から1曲(「SUPERSONIC ROCKET SHIP」)、1981年のアルバム「GIVE THE PEOPLE WHAT THEY WANT」から1曲(「BETTER THINGS」)、1983年のアルバム「STATE OF CONFUSION」から2曲(「COME DANCING」、「DON'T FORGET TO DANCE」)となっています。

CD2は、1「DAVID WATTS」、2「STOP YOUR SOBBING」、3「DANDY」、4「MR. PLEASANT」、5「I GOTTA MOVE」、6「WHO'LL BE THE NEXT IN LINE」、7「I NEED YOU」、8「WHERE HAVE ALL THE GOOD TIMES GONE」、9「SITTIN' ON MY SOFA」、10「A WELL RESPECTED MAN」、11「I'M NOT LIKE EVERYBODY ELSE」、12「LOVE ME TILL THE SUN SHINES」、13「SHE'S GOT EVERYTHING」、14「STARSTRUCK」、15「SHANGRI-LA」、16「GOD'S CHILDREN」、17「CELLULOID HEROES」、18「(WISH I COULD FLY LIKE)SUPERMAN」、19「DO IT AGAIN」、20「LIVING ON A THIN LINE」の、全20曲入り「67分18秒」で、合計44曲入り「140分49秒」です。このCD2は、シングルB面曲を多く含む渋めの選曲になっています。

1964年のアルバム「KINKS」から2曲(「STOP YOUR SOBBING」、「I GOTTA MOVE」)、1965年のシングルB面2曲(「WHO'LL BE THE NEXT IN LINE」、「I NEED YOU」)、1965年のアルバム「THE KINKS KONTROVERSY」から1曲(「WHERE HAVE ALL THE GOOD TIMES GONE」)、1965年のEP「KWYET KINKS」から1曲(「A WELL RESPECTED MAN」)、1966年のアルバム「FACE TO FACE」から1曲(「DANDY」)、1966年のシングルB面2曲(「SITTIN' ON MY SOFA」、「I'M NOT LIKE EVERYBODY ELSE」)、1967年のアルバム「SOMETHING ELSE BY THE KINKS」から2曲(「DAVID WATTS」、「LOVE ME TILL THE SUN SHINES」)、1967年のシングルB面1曲(「MR. PLEASANT」)、1968年のアルバム「THE KINKS ARE THE VILLAGE GREEN PRESERVATION SOCIETY」から1曲(「STARSTRUCK」)、1968年のシングルB面1曲(「SHE'S GOT EVERYTHING」)、1969年のアルバム「ARTHUR(OR THE DECLINE AND FALL OF THE BRITISH EMPIRE)」から1曲(「SHANGRI-LA」)、1971年のサントラ盤「PERCY」から1曲(「GOD'S CHILDREN」)、1972年のアルバム「EVERYBODY'S IN SHOW-BIZ」から1曲(「CELLULOID HEROES」)、1979年の12インチ・シングル1曲(「(WISH I COULD FLY LIKE)SUPERMAN」)、1984年のアルバム「WORD OF MOUTH」から2曲(「DO IT AGAIN」、「LIVING ON A THIN LINE」)となっています。

確かに、1964年から1971年までのパイ時代、1971年から1976年までのRCA時代、1976年から1984年までのアリスタ時代と、三つの異なるレーベルの垣根を越えて選曲された「オールタイム・ベスト・アルバム」にはなっています。ところが、実体は、パイ時代が36曲、RCA時代が2曲、アリスタ時代が6曲と云う、非常に偏った選曲となっているのです。それに、パイ時代に関してはヒット曲ばかりではなく、レアなシングルB面曲を多く選曲していて、全体のバランスは全く良くはありません。確かにRCA時代は暗黒期ですから、ヒットした「SUPERSONIC ROCKET SHIP」(全英16位)と、キンクスの代表曲のひとつである「CELLULOID HEROES」を入れたら、それで良いだろう、となったのでしょう。「CELLULOID HEROES」はアルバム・ヴァージョンで「6分20秒」もあるので、パイ時代の初期の曲なら3曲分の尺があります。アリスタ時代に関しても、「(WISH I COULD FLY LIKE)SUPERMAN」(全米41位)や、「BETTER THINGS」(全英46位・全米92位)や、「COME DANCING」(全英12位・全米6位)や、「DON'T FORGET TO DANCE」(全英58位・全米29位)や、「DO IT AGAIN」(全英132位・全米41位)辺りのヒット曲は押さえてはいるものの、パイ時代の圧倒的な選曲の多さに負けちゃっています。ソレは、コレがほぼ最初のレーベル跨ぎでのコンピレーション・アルバムだったからで、徐々に改訂されて、後にはもっと広い視野を持った「オールタイム・ベスト・アルバム」がリリースされてゆく事となります。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする