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2026年04月17日

「ポールの道」#1062「BEAT THE BEATLES」
#111「THE ROLLING STONES」

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ローリング・ストーンズは、ビートルズの最大のライバルと称されていました。しかしながら、ローリング・ストーンズがメジャー・デビューをした経緯を考えると、ローリング・ストーンズは「ビートルズのやんちゃな弟バンド」みたいな感じです。ローリング・ストーンズは1963年6月7日に英国デッカからシングル「COME ON / I WANT TO BE LOVED」でデビューしていますけれど、デッカのプロデューサーだったディック・ロウ(ビートルズをオーディションで落とした事で「世紀の間抜け者」と云われている)に紹介したのは、ビートルズで一番年下のジョージ・ハリスンだと云われています。初期のローリング・ストーンズのマネジャー兼プロデューサーであったアンドリュー・ルーグ・オールダムは、ビートルズのマネジャーであったブライアン・エプスタインの元で働いていて、独立してローリング・ストーンズを手掛ける事となったのです。故に、若干19歳だったアンドリュー・ルーグ・オールダムは、意図的にローリング・ストーンズをビートルズとは正反対のイメージで売り出したわけで、云ってみれば「ビートルズの公式ライバル」にする戦略だったわけです。ジョージ・ハリスンがデッカに紹介した事からも分かる通り、ビートルズとローリング・ストーンズは仲が良い友人関係にあってですね、ジョン・レノンは一貫してローリング・ストーンズを舎弟扱いしていました。そうして、ローリング・ストーンズはデビューしたのですけれど、デビュー・シングル「COME ON / I WANT TO BE LOVED」は両面共にカバーで、全英21位と云う結果でした。結成当時のローリング・ストーンズのオリジナル・メンバーは、ブライアン・ジョーンズ(ギター)、ミック・ジャガー(ヴォーカル)、キース・リチャーズ(ギター)、チャーリー・ワッツ(ドラムス)、ビル・ワイマン(ベース)の5人ですが、ルックスが悪いと云う理由でイアン・スチュワート(ピアノ)を正式メンバーから外したのも、キース・リチャーズにキース・リチャードと名乗らせたのも、アンドリュー・ルーグ・オールダムの指示でした。

ローリング・ストーンズは、元々はリーダーだったブライアン・ジョーンズの意向で、R&Bのカバーばかりを演奏していたバンドでしたが、アンドリュー・ルーグ・オールダムがビートルズのジョン・レノンとポール・マッカートニーを連れて来て、レノン=マッカートニーがローリング・ストーンズの目の前でちゃちゃっと「I WANNA BE YOUR MAN」を書いてプレゼントして、ミックとキースにもオリジナル曲を書くべきだと進言したのだそうです。そんな経緯で、ローリング・ストーンズの2作目のシングルが1963年11月1日にリリースされていて、それが「I WANNA BE YOUR MAN / STONED」で、全英12位のヒットとなりました。A面はレノン=マッカートニー作で、B面はナンカー・フェルジ(ローリング・ストーンズのメンバーによる共同)作となっています。翌1964年1月10日にはEP「THE ROLLING STONES」をリリースしていて、内容は、A面が、1「BYE BYE JOHNNY」、2「MONEY」で、B面が、1「YOU BETTER MOVE ON」、2「POISON IVY」の全4曲入りで、全てがカバー曲ですが、全英EPチャートで首位!となっています。同1964年2月21日には、3作目のシングル「NOT FADE AWAY / LITTLE BY LITTLE」をリリースして全英3位まで上がりました。そして、1964年4月17日に、満を持してローリング・ストーンズの英国でのデビュー・アルバム「THE ROLLING STONES」がデッカからリリースされたのです。結果から云えば、この英国でのデビュー・アルバム「THE ROLLING STONES」は、それまで21週連続で全英チャート首位!だったビートルズの2作目のアルバム「WITH THE BEATLES」を蹴落として全英首位!となり、12週連続で首位!となっています。ビートルズはその前に1963年のデビュー・アルバム「PLEASE PLEASE ME with Love Me Do and 12 other songs」(全英30週連続首位!)と合わせて全英51週連続首位!となっていたので、約1年ぶりに全英チャートでの首位!の座をビートルズから奪ったのが、ローリング・ストーンズと云う事になりました。その経緯があったので、ローリング・ストーンズは「ビートルズの公式ライバル」となったのでしょう。

英国でのデビュー・アルバム「THE ROLLING STONES」の内容は、A面が、1「ROUTE 66」、2「I JUST WANT TO MAKE LOVE TO YOU」、3「HONEST I DO」、4「MONA(I NEED YOU BABY)」、5「NOW I'VE GOT A WITNESS」、6「LITTLE BY LITTLE」で、B面が、1「I'M A KING BEE」、2「CAROL」、3「TELL ME」、4「CAN I GET A WITNESS」、5「YOU CAN MAKE IT IF YOU TRY」、6「WALKING THE DOG」の、全12曲入りです。プロデュースは、アンドリュー・ルーグ・オールダムとエリック・イーストンで、アレンジはローリング・ストーンズ名義となっています。先ずは、デビュー・シングル「COME ON」も、2作目のシングル「I WANNA BE YOUR MAN」も、EP「THE ROLLING STONES」収録曲も、3作目のシングル「NOT FADE AWAY」も、全てがこのデビュー・アルバム「THE ROLLING STONES」には収録されておらず、シングル「NOT FADE AWAY」のB面だった「LITTLE BY LITTLE」のみが収録されています。こうした英国盤では2度売りはしない方針は、同時期のビートルズと同じです。しかしながら、ビートルズの場合は1964年7月10日にリリースする3作目のアルバム「A HARD DAY'S NIGHT」で早くも全13曲がオリジナル曲で固めてあったのに対して、同年のローリング・ストーンズのデビュー・アルバム「THE ROLLING STONES」ではオリジナルは3曲(「NOW I'VE GOT A WITNESS」、「LITTLE BY LITTLE」、「TELL ME」)だけで、後にほとんどの曲を書く事になるジャガー=リチャーズ作は「TELL ME」だけです。「NOW I'VE GOT A WITNESS」はナンカー・フェルジ名義で、「LITTLE BY LITTLE」はナンカー・フェルジとフィル・スペクターの共作となっています。そして「LITTLE BY LITTLE」には、フィル・スペクターとジーン・ピットニーが参加しています。ナンカー・フェルジ名義の2曲に関しては、ジミー・リードの曲のカバーみたいなもんなので、真のオリジナルは「TELL ME」だけです。この英国盤のデビュー・アルバム「THE ROLLING STONES」は単品では廃盤となっていますが、その「TELL ME」は英国盤仕様だとエンディングが長くてカットアウトされるヴァージョンが収録されています。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする