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2026年04月10日

「ポールの道」#1055「BEAT THE BEATLES」
#104「ODESSEY & ORACLE」

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1965年にデッカからデビュー・アルバム「BEGIN HERE」をリリースしたゾンビーズですが、1964年のシングル・ヒット曲「SHE'S NOT THERE」(全英12位・全米2位)と「TELL HER NO」(全英42位・全米6位)の後には、全くヒット曲を出せなくなりました。英国ではデビュー・シングル「SHE'S NOT THERE」と3作目のシングル「TELL HER NO」の間に、2作目のシングル「LEAVE ME BE」をリリースしているのですけれど、それはヒットしなかったので、米国では「TELL HER NO」のB面になっています。ゾンビーズは、英国では1965年にはデッカから「SHE'S COMING HOME」、「WHENEVER YOU'RE READY」、「JUST OUT OF REACH」、「IS THIS THE DREAM」の4作を、翌1966年には「INDICATION」、「GOTTA GET A HOLD OF MYSELF」の2作を、1967年には「GOIN' OUT OF MY HEAD」の1作をリリースするものの、全く売れず、遂にデッカから契約を解除されてしまいました。そこで、1967年6月から11月にかけて、ゾンビーズはレコーディング費用を自費で出して、EMIスタジオ(現・アビイ・ロード・スタジオ)でレコーディング(3曲のみオリンピック・スタジオでレコーディング)していて、それはジェフ・エメリックがエンジニアを務めていて、その直前までレコーディングされていたビートルズのアルバム「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」で使用されたものと同じ機材を使って行われています。ゾンビーズはCBSと新たに契約して、そのレコーディング素材から1967年にシングル「FRIENDS OF MINE」とシングル「CARE OF CELL 44」をリリースしますが、全く売れませんでした。それでもゾンビーズは翌1968年4月18日に2作目のアルバム「ODESSEY & ORACLE」をCBSからリリースしたのです。プロデュースはゾンビーズ名義で、内容は、A面が、1「CARE OF CELL 44」、2「A ROSE FOR EMILY」、3「MAYBE AFTER HE'S GONE」、4「BEECHWOOD PARK」、5「BRIEF CANDLES」、6「HUNG UP ON A DREAM」で、B面が、1「CHANGES」、2「I WANT HER SHE WANTS ME」、3「THIS WILL BE OUR YEAR」、4「BUTCHER'S TALE(WESTERN FRONT 1914)」、5「FRIENDS OF MINE」、6「TIME OF THE SEASON」の、全12曲入りです。

現在では名盤と云われているアルバム「ODESSEY & ORACLE」ですが、ゾンビーズは1967年末には解散していました。楽曲は全てがオリジナルで、ロッド・アージェントもしくはクリス・ホワイトが書いているのですけれど、リリース当時は全く売れていません。ところが、先行シングル「FRIENDS OF MINE」と「CARE OF CELL 44」につづいて、アルバムからの3作目のシングルとなった「TIME OF THE SEASON」を、当時CBSのプロデューサーだったアル・クーパーが気に入って、当初は米国ではリリースを見送られていたアルバム「ODESSEY & ORACLE」をリリースさせて、シングル「TIME OF THE SEASON」も強くプッシュしたのです。その結果、シングル「TIME OF THE SEASON」は全米3位の大ヒット曲となり、アルバム「ODESSEY & ORACLE」は全米95位まで上がっています。本国である英国では全くヒットしていませんが、後のバンドやミュージシャンに与えた影響は計り知れない名作アルバムとなったのです。しかしながら、そんな「TIME OF THE SEASON」の大ヒットをかっ飛ばした時には、ゾンビーズは既に解散していて、リード・ヴォーカルのコリン・ブランストーンは音楽業界に見切りをつけて、保険会社に就職して働いていたのです。リーダーだったロッド・アージェントには再結成の要請があったものの頑なに断り、新たに「アージェント」と云うバンドを結成して活動していました。アルバム「ODESSEY & ORACLE」も2001年と2008年に「Repertoire」からリイシュー盤CDがリリースされています。2001年盤は1CDで、内容は、1「CARE OF CELL 44」〜12「TIME OF THE SEASON」のアルバム「ODESSEY & ORACLE」全12曲に加えて、13「I'LL CALL YOU MINE」、14「SHE LOVES THE WAY THEY LOVE HER」、15「IMAGINE THE SWAN」、16「SMOKEY DAY」、17「IF IT DON'T WORK OUT」、18「I KNOW SHE WILL」、19「DON'T CRY FOR ME」、20「WALKING IN THE SUN」、21「CONVERSATION OFF FLORAL STREET」、22「I WANT YOU BACK AGAIN」、23「GOTTA GET A HOLD OF MYSELF」、24「GOIN' OUT OF MY HEAD」、25「SHE DOES EVERYTHING FOR ME」、26「NOTHING’S CHANGED」、27「I COULD SPEND THE DAY」、28「GIRL HELP ME」の、全28曲入りで、ほとんどがステレオ・ミックスです。

2008年盤は2CDで、CD1が、1「CARE OF CELL 44」〜12「TIME OF THE SEASON」がアルバム「ODESSEY & ORACLE」全12曲のモノラル・ミックスで、ボーナス・トラックとして、13「I'LL CALL YOU MINE」、14「IMAGINE THE SWAN」、15「CONVERSATION OFF FLORAL STREET」、16「IF IT DON'T WORK OUT」、17「I KNOW SHE WILL」、18「DON'T CRY FOR ME」の6曲を加えた全18曲入りです。ボーナス・トラックは1969年にリリースされたシングルが中心なので、全てがモノラル・ミックスです。CD2は、1「CARE OF CELL 44」〜12「TIME OF THE SEASON」の全12曲入りで、合計30曲入りです。CD2は、アルバム「ODESSEY & ORACLE」全12曲のステレオ・ミックスが収録されています。この2008年盤2CDがあれば、アルバム「ODESSEY & ORACLE」のモノラル・ミックスとステレオ・ミックスに加えて、関連シングルなどの6曲も加えた全貌が分かります。だったら、2008年盤だけで良いと云うわけにはいかずにですね、2001年盤の方が楽曲単位ならば2008年盤よりも10曲も多いのです。重複しているのは「ODESSEY & ORACLE」全12曲とボーナス・トラックの6曲(「I'LL CALL YOU MINE」、「IMAGINE THE SWAN」、「CONVERSATION OFF FLORAL STREET」、「IF IT DON'T WORK OUT」、「I KNOW SHE WILL」、「DON'T CRY FOR ME」)なので、他の「SHE LOVES THE WAY THEY LOVE HER」、「SMOKEY DAY」、「WALKING IN THE SUN」、「I WANT YOU BACK AGAIN」、「GOTTA GET A HOLD OF MYSELF」、「GOIN' OUT OF MY HEAD」、「SHE DOES EVERYTHING FOR ME」、「NOTHING’S CHANGED」、「I COULD SPEND THE DAY」、「GIRL HELP ME」の10曲は、2001年盤でしか聴けません。これらの10曲は何なのかと云うとですね、ゾンビーズの幻の3作目のアルバム「R.I.P.」用にレコーディングされた楽曲の一部が収録されているのです。その幻のアルバム「R.I.P.」に関しては、単体でリリースされていますので、そちらで詳しく紹介する予定です。個人的には、最初に買ったゾンビーズのLP2枚組のコンピレーション・アルバム「TIME OF THE ZOMBIES」に、「SHE LOVES THE WAY THEY LOVE HER」なども収録されていたので、一体これらの音源は何なのかと、当時は不思議でした。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする