
2021年11月19日に、ブライアン・ウィルソンは11作目のスタジオ・アルバム「AT MY PIANO」をデッカからリリースしました。内容は、1「GOD ONLY KNOWS」、2「IN MY ROOM」、3「DON'T WORRY BABY」、4「CALIFORNIA GIRLS」、5「THE WARMTH OF THE SUN」、6「WOULDN'T IT BE NICE」、7「YOU STILL BELIEVE IN ME」、8「I JUST WASN'T MADE FOR THESE TIMES」、9「SKETCHES OF SMiLE」、10「SURF'S UP」、11「FRIENDS」、12「’TILL I DIE」、13「LOVE AND MERCY」、14「MT VERNON FAREWELL」、15「GOOD VIBRATIONS」の、全15曲入りです。曲名を見て頂いてお分かりの様に、このアルバム「AT MY PIANO」はセルフ・カバー・アルバムなのですが、1995年リリースのセルフ・カバー・アルバム「I JUST WASN'T MADE FOR THESE TIMES」が歌入りだったのに対して、こちらはインストゥルメンタル・アルバムとなっています。それも、ブライアン・ウィルソンが弾くピアノを中心にした「イージーリスニング」で、このアルバム「AT MY PIANO」のコンセプトはブライアン・ウィルソン自身が発案したのではなく、デッカ・レコード側からのリクエストだったそうです。それで、ブライアン・ウィルソンが選曲して演奏していて、全15曲中、1988年のソロ・アルバム「BRIAN WILSON」に収録されていた「LOVE AND MERCY」以外の14曲は、ビーチ・ボーイズとしてレコーディングして発表した楽曲のセルフ・カバーとなっています。
1「GOD ONLY KNOWS」、6「WOULDN'T IT BE NICE」、7「YOU STILL BELIEVE IN ME」、8「I JUST WASN'T MADE FOR THESE TIMES」の4曲は1966年のアルバム「PET SOUNDS」からで、2「IN MY ROOM」は1963年のアルバム「SURFER GIRL」からで、3「DON'T WORRY BABY」、5「THE WARMTH OF THE SUN」の2曲は1964年のアルバム「SHUT DOWN VOLUME 2」からです。4「CALIFORNIA GIRLS」は1965年のアルバム「SUMMER DAYS(AND SUMMER NIGHTS!!)」からで、9「SKETCHES OF SMiLE」は1967年リリース予定だったアルバム「SMiLE」から「OUR PRAYER」〜「HEROES AND VILLAINS」〜「WONDERFUL」〜「SURF'S UP」をメドレーにしていて、10「SURF'S UP」、12「’TILL I DIE」の2曲は1971年のアルバム「SURF'S UP」からで、11「FRIENDS」は1968年のアルバム「FRIENDS」からで、14「MT VERNON FAREWELL」は1972年のアルバム「HOLLAND」にオマケで付いていたEPからで、15「GOOD VIBRATIONS」は1966年のシングルで1967年のアルバム「SMILEY SMILE」からです。ブライアン・ウィルソンは2025年6月11日に亡くなっていますので、遺作はこのインストゥルメンタル・アルバム「AT MY PIANO」と云う事となりました。そう考えると、些か物足りないアルバムとなっております。
ところが、2021年にはブライアン・ウィルソンのドキュメンタリー映画「BRIAN WILSON:LONG PROMISED ROAD」(ブレント・ウィルソン監督)が公開されていて、そのサントラ盤「BRIAN WILSON:LONG PROMISED ROAD」が、2021年11月26日にレイクショアからリリースされたのです。つまり、新作アルバム「AT MY PIANO」がリリースされた1週間後には、サントラ盤「BRIAN WILSON:LONG PROMISED ROAD」がリリースされたわけです。サントラ盤の内容は、1「RIGHT WHERE I BELONG」、2「I'M GOIN’ HOME」、3「IT’S NOT EASY BEING ME」、4「MUST BE A MIRACLE」、5「SLIGHTLY AMERICAN MUSIC」、6「IT'S OK」、7「ROCK & ROLL HAS GOT A HOLD ON ME」、8「THE NIGHT WAS SO YOUNG」、9「HONEYCOMB」、10「LONG PROMISED ROAD」、11「IN MY ROOM」、12「I'M BROKE」の、全12曲入りです。この内、1「RIGHT WHERE I BELONG」は新曲で、2「I'M GOIN' HOME」、3「IT’S NOT EASY BEING ME」、4「MUST BE A MIRACLE」、5「SLIGHTLY AMERICAN MUSIC」、12「I'M BROKE」の5曲は、ブライアン・ウィルソンとアンディ・ペイリーのセッションからの未発表音源で、11「IN MY ROOM」はブライアン・ウィルソン・バンドにアル・ジャーディンが参加したライヴ音源で、10「LONG PROMISED ROAD」はカール・ウィルソンが書いて1971年のビーチ・ボーイズのアルバム「SURF'S UP」に収録された曲のカバーでブロンディ・チャップリンが参加しています。サントラ盤となっているものの、映画で使われた音源とは違っていて、大部分が未発表音源でもあり、リリース順だとこちらの方が後に出ているので、ブライアン・ウィルソンの遺作はこのサントラ盤「BRIAN WILSON:LONG PROMISED ROAD」と捉えてもよさそうです。
(小島イコ)
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