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2025年09月08日

「ポールの道」#844「THE BEATLES BLACK VOX」
#153「ULTRA RARE TRAX」AGAIN

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ビートルズのアルバムごとのパイレート盤やブートレグの紹介は、アルバム「ABBEY ROAD」で終了しましたので、今回からはオールタイム・ベスト・アルバムを取り上げていきます。ビートルズのブートレグを考察する時に、やはり避けては通れないのが、1988年から1989年にかけて「THE SWINGIN' PIG RECORDS」からリリースされた「ULTRA RARE TRAX」シリーズです。コレに関しては、以前も紹介していますが、やはりその後のブートレグの歴史を変えた名盤なので、再び取り上げます。

「ULTRA RARE TRAX」VOL.1は、1「I SAW HER STANDING THERE(TAKE 2)」、2「ONE AFTER 909(TAKE 2)」、3「SHE'S A WOMAN(TAKE 2)」、4「I'M LOOKING THROUGH YOU(TAKE 1)」、5「IF YOU’VE GOT TROUBLES」、6「HOW DO YOU DO IT」、7「PENNY LANE」、8「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」、9「FROM ME TO YOU」、10「BESAME MUCHO」、11「THE FOOL ON THE HILL」、12「PAPERBACK WRITER」の、全12曲入りです。年代順にはなっていませんが、最初の「SEVENTEEN」こと、1「I SAW HER STANDING THERE」は1963年リリースのデビュー・アルバム「PLEASE PLEASE ME with Love Me Do and 12 other songs」の1曲目の別テイクから始まっていて、2「ONE AFTER 909」の1963年版へとつづきます。その後は、3「SHE'S A WOMAN」が1964年のシングルB面で、4「I'M LOOKING THROUGH YOU」は1965年リリースのアルバム「RUBBER SOUL」からで、5「IF YOU GOT TROUBLES」は1965年のアルバム「HELP!」からのアウトテイクで、6「HOW DO YOU DO IT」が1962年のボツ音源で、7「PENNY LANE」と8「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」は1967年のシングルで、9「FROM ME TO YOU」は1963年のシングルで、10「BESAME MUCHO」は1962年のボツ音源で、11「THE FOOL ON THE HILL」は1967年のポールによるデモ音源で、12「PAPERBACK WRITER」は1966年のシングルと、これまでは聴いた事がないアウトテイクが高音質で収録されています。ハイライトは8「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」でしょう。

「ULTRA RARE TRAX」VOL.2は、1「CAN'T BUY ME LOVE」、2「THERE THE PLACE(TAKE 3)」、3「THERE THE PLACE(TAKE 4)」、4「THAT MEANS A LOT」、5「DAY TRIPPER」、6「DAY TRIPPER」、7「I AM THE WALRUS」、8「MISERY(TAKE 1)」、9「LEAVE MY KITTEN ALONE」、10「WE CAN WORK IT OUT」、11「A HARD DAY'S NIGHT」、12「NORWEGIAN WOOD(THIS BIRD HAS FLOWN)(TAKE 4)」の、全12曲入りです。1「CAN'T BUY ME LOVE」は1964年のジョンとジョージの追っかけコーラス入りで、2〜3「THERE'S A PLACE」は1963年の別テイク2連発で、4「THAT MEANS A LOT」は1965年のアルバム「HELP!」のアウトテイクでポールの駄作で、5〜6「DAY TRIPPER」は1965年のシングルで、7「I AM THE WALRUS」は1967年のシングルとEP収録で、8「MISERY」は1963年の別テイクで、9「LEAVE MY KITTEN ALONE」は1964年のアルバム「BEATLES FOR SALE」用でボツになった理由が分からない名カヴァー曲で、10「WE CAN WORK IT OUT」は1965年のシングルで、11「A HARD DAY'S NIGHT」は1964年の映画主題歌で、12「NORWEGIAN WOOD(THIS BIRD HAS FLOWN)」は1965年のアルバム「RUBBER SOUL」からと、こちらもガッツリと未発表音源でした。

「ULTRA RARE TRAX」VOL.3は、1「OB-LA-DI, OB-LA-DA」、2「TOMORROW NEVER KNOWS」、3「A DAY IN THE LIFE」、4「YES IT IS」、5「I SAW HER STANDING THERE(TAKE 10)」、6「NORWEGIAN WOOD(TAKE 1)」、7「NOT GUILTY」、8「ACROSS THE UNIVERSE」、9「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」、10「TICKET TO RIDE」の、全10曲入りです。1「OB-LA-DI, OB-LA-DA」は1968年のアルバム「THE BEATLES」からで、2「TOMORROW NEVER KNOWS」は1966年のアルバム「REVOLVER」からで、3「A DAY IN THE LIFE」は1967年のアルバム「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」からで、4「YES IT IS」は1965年のシングルB面で、「I SAW HER STANDING THERE」は1963年で、6「NORWEGIAN WOOD」は1965年で、7「NOT GUILTY」は1968年のアルバム「THE BEATLES」のボツ音源で、8「ACROSS THE UNIVERSE」は1968年のボツ音源で、9「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」は1968年のアルバム「THE BEATLES」の初期アレンジで、10「TICKET TO RIDE」は1965年のシングルと、やはり驚きのアウトテイク集で、カウント入りの「A DAY IN THE LIFE」や、自然なスピードの「ACROSS THE UNIVERSE」や、アコースティックなアレンジだった「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」等々、聴きどころ満載です。

「ULTRA RARE TRAX」VOL.4は、1「ONE AFTER 909」、2「A TASTE OF HONEY(TAKE 7)」、3「I FEEL FINE(TAKE 7)」、4「YER BLUES」、5「BLUES JAM」、6「NOT GUILTY」、7「GET BACK」、8「MAILMAN, BRING ME NO MORE BLUES」、9「DO YOU WANT TO KNOW A SECRET?(TAKE 8)」、10「ALL YOU NEED IS LOVE」の、全10曲入りです。1「ONE AFTER 909」は1963年版はミック・ジャガーに提供を断られましたが1969年の「THE GET BACK SESSIONS」音源で、2「A TASTE OF HONEY」は1963年の別テイクで、3「I FEEL FINE」は1964年のシングルで、4「YER BLUES」と5「BLUES JAM」は1968年の「ROCK AND ROLL CIRCUS」からで、6「NOT GUILTY」は「VOL.3」とは別テイクの1968年のボツ音源で、、7「GET BACK」は1969年のシングルで、8「MAILMAN, BRING ME NO MORE BLUES」は同じく1969年の「THE GET BACK SESSIONS」からで、9「DO YOU WANT TO KNOW A SECRET?」は1963年の別テイクで、10「ALL YOU NEED IS LOVE」は1967年の「OUR WORLD」からで、流石にこの辺になってくると既発音源もありますけれど、4「YER BLUES」と5「BLUES JAM」は、ヨーコさんの「キエーッ!」が入っていないヴァージョンです。それから「DO YOU WANT TO KNOW A SECRET?」はジョンが書いた曲ですけれど、コレと「I'M HAPPY JUST TO DANCE WITH YOU」をジョージに歌わせたのは大正解でしょう。

「ULTRA RARE TRAX」VOL.5は、1「CHRISTMAS TIME IS HERE AGAIN」、2「BECAUSE」、3「REVOLUTION」、4「I ME MINE」、5「STRAWBERRY FIELDS FOREVER(TAKE 1)」、6「HEY JUDE(TAKE 9)」、7「MAGICAL MYSTERY TOUR」、8「WHAT’S THE NEW MARY JANE?」、9「LADY MADONNA」、10「ONE AFTER 909」、11「OB-LA-DI, OB-LA-DA / CHRISTMAS TIME IS HERE AGAIN」の、全11曲入りです。1と11の「CHRISTMAS TIME IS HERE AGAIN」の1967年のクリスマス・レコード用の曲でサンドイッチした構成で、2「BECAUSE」は1969年のアルバム「ABBEY ROAD」からのアカペラで、2「BECAUSE」は1968年のシングルB面曲のラフミックスで、4「I ME MINE」は1970年のグリン・ジョンズ・ミックスで、5「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」は1966年レコーディングのテイク1で、6「HEY JUDE」は1968年のシングルの別テイクで、7「MAGICAL MYSTERY TOUR」は1967年の別テイクで、8「WHAT'S THE NEW MARY JANE?」は1968年のボツ音源で、9「LADY MADONNA」は1968年のシングルのベーシック・トラックで、10「ONE AFTER 909」は1962年の音源で、11「OB-LA-DI, OB-LA-DA」は1968年のアウトテイクです。

「ULTRA RARE TRAX」VOL.6は、1「COME AND GET IT」、2「HOLD ME TIGHT」、3「I'LL BE ON MY WAY」、4「STRAWBERRY FIELDS FOREVER(TAKE 7)」、5「IT'S ALL TOO MUCH」、6「12 BAR ORIGINAL」、7「I HATE TO SEE」、8「SHE'S A WOMAN(TAKE 7)」、9「WHAT’S THE NEW MARY JANE?」、10「DIG IT」の、全10曲入りです。1「COME AND GET IT」はポールが1969年にバッドフィンガー用に書いて全ての歌と演奏をひとりでやったデモ音源です。2「HOLD ME TIGHT」は1963年のボツ音源で、3「I'LL BE ON MY WAY」は1963年のBBC音源で、4「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」は1966年の完成形の前半になる完全版で、5「IT'S ALL TOO MUCH」は1967年のロング・ヴァージョンで、6「12 BAR ORIGINAL」は1965年のアルバム「RUBBER SOUL」のアウトテイクで、7「I HATE TO SEE」は1968年に「HEY JUDE」をレコーディング中に即興演奏した曲で、8「SHE'S A WOMAN」は1964年のエンディングがジャム・セッションになってポールが叫び捲るテイクで、9「WHAT'S THE NEW MARY JANE?」は「VOL.5」とは別ミックスで、10「DIG IT」は1969年1月の「THE GET BACK SESSIONS」から8分以上もある出鱈目な演奏です。

2025年の現在では、このブートレグ「ULTRA RARE TRAX」だけでしか聴けない音源はないし、音質も向上しています。しかしながら、ビートルズの公式音源が1987年から1988年にかけて初CD化されたのを、待ってましたとばかりに1988年から1989年にかけてリリースされた「ULTRA RARE TRAX」と、その後を追うかの様に1989年から1991年にかけて「YELLOW DOG RECORDS」からリリースされた「UNSURPASSED MASTERS」の登場は、ブートレグの歴史を変えたし、それらの登場によって1995年から1996年にかけて公式盤「ANTHOLOGY」がリリースされるキッカケになりました。ところで、今度「ANTHOLOGY」の箱が出ますけれど、元々ボツ音源にすぎない音源を、ジャイルズ・マーティンがリマスターしたらしく、何と申しますか、それはちょっと違うのではないでしょうか。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする