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2025年08月12日

「ポールの道」#817「THE BEATLES BLACK VOX」
#126「JAMMING WITH HEATHER」

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ビートルズが1969年1月に行った「THE GET BACK SESSIONS」の膨大な音源からは、沢山のブートレグが生まれています。その中でも究極のカタチは、カメラAロール音源を全て収録した「YELLOW DOG」からのCD38セット76枚組の「DAY BY DAY」や、それにBロール音源も加えた「THE PURPLE CLICK」からのCD81枚組の「A/B ROAD」や、もっと拡張した「VIGOTONE」からのCD83枚+1枚組の「THE COMPLETE GET BACK SESSIONS」などがあります。それらは演奏だけではなく、会話なども全て収録しているのですけれど、その中から演奏部分を編集した「VIGOTONE」からのCD8枚組2セット計16枚組の「THE GET BACK JOURNALS」や、同じく「VIGOTONE」からのCD17枚組(改訂盤は14枚組)の「THIRTY DAYS」と云った集大成CDセットも出ています。「THE GET BACK SESSIONS」の泥沼にハマると、行き着く先にあるのは「DAY BY DAY」や「A/B ROAD」や「THE COMPLETE GET BACK SESSIONS」となるわけですけれど、そこまで行く前に、とりあえずどんな音源なのかをお試しで聴いてみるには、CD2枚組やCD1枚のブートレグも数多く出ています。大物である「THE GET BACK JOURNALS」と「THIRTY DAYS」も紹介しましたので、そんな「THE GET BACK SESSIONS」音源集を、思い付く侭に、幾つか紹介していきます。まず、今回は、1995年に「because」からリリースされた、CD1枚の「JAMMING WITH HEATER」を紹介いたします。内容は、1「TWO OF US」、2「I TOLD YOU BEFORE」、3「I'VE GOT A FEELING」、4「DON'T LET ME DOWN」、5「ALL THINGS MUST PASS」、6「SHE CAME IN THROUGH THE BATHROOM WINDOW」、7「TAKE THIS HAMMER / LONG LOST JOHN / FIVE FEET HIGH AND RISING / BEAR CAT / BLACK DOG BLUES / RIGHT STRING, WRONG YO-YO / RUN FOR YOUR LIFE」、8「I'VE GOT A FEELING / HEAR ME LORD / CARRY THAT WEIGHT / OCTOPUS'S GARDEN / CARRY THAT WEIGHT / LONG INSTRUENTAL(THE CASTLE OF THE KING OF THE BIRDS) / IMPROVISATION / MY IMAGINATION」の、全8トラック入りです。

全8トラックと少ない感じもするでしょうけれど、ジョージ作の2「I TOLD YOU BEFORE」は8分以上もあるし、7のメドレーは9分近くあるし、8のメドレーは16分近くあります。1「TWO OF US」は、1969年1月24日(金曜日)のアップル・スタジオでのレコーディング・セッション音源で、2「I TOLD YOU BEFORE」は、同年1月26日(日曜日)のアップル・スタジオでのレコーディング・セッション音源です。この「I TOLD YOU BEFORE」では、リンダ・イーストマン(後のリンダ・マッカートニー)の当時6歳の娘ヘザー(後のポールの養女で、陶芸家のヘザー・マッカートニー)が、アドリブで奇声を発しています。これは「THIRTY DAYS」にも収録されていますが、ヨーコさんもビックリのヘザーの破壊力抜群なヴォーカルが聴けますし、この音源が売りだったので、タイトルが「JAMMING WITH HEATER」になっています。3「I'VE GOT A FEELING」は同年1月27日(月曜日)のアップル・スタジオでのレコーディング・セッション音源で、最後にジョンが、ボブ・ディランの「RAINY DAY WOMEN #12&35」を歌い込んでいます。4「DON'T LET ME DOWN」は、同年1月28日(火曜日)のアップル・スタジオでのレコーディング・セッション音源です。この日には、シングル・ヴァージョンの「DON'T LET ME DOWN」も演奏されていますが、コレは別テイクです。曲の終わりに「I'VE GOT A FEELING」をつづけて演奏しようとして、止めています。5「ALL THINGS MUST PASS」は、同年1月29日(水曜日)のアップル・スタジオでのレコーディング・セッション音源で、例のポールが口ベースをやっているテイクです。6「SHE CAME IN THROUGH THE BATHROOM WINDOW」は、同年1月6日(月曜日)のトゥイッケナム・フィルム・スタジオでのリハーサル音源です。この時点ではアレンジがスローテンポですが、楽曲自体は既に完成しています。

7「TAKE THIS HAMMER / LONG LOST JOHN / FIVE FEET HIGH AND RISING / BEAR CAT / BLACK DOG BLUES / RIGHT STRING, WRONG YO-YO / RUN FOR YOUR LIFE」は、8分48秒の長尺なメドレーで、同年1月24日(金曜日)のアップル・スタジオでのレコーディング・セッション音源となっていますが、別の日の可能性があります。ビリー・プレストンが参加していない感じなので、同年1月25日(土曜日)かもしれません。前にも触れましたが「BLACK DOG BLUES」は、1971年リリースのジョンのソロ・アルバム「IMAGINE」に収録された「CRIPPLED INSIDE」の原曲です。8「I'VE GOT A FEELING / HEAR ME LORD / CARRY THAT WEIGHT / OCTOPUS'S GARDEN / CARRY THAT WEIGHT / LONG INSTRUENTAL(THE CASTLE OF THE KING OF THE BIRDS) / IMPROVISATION / MY IMAGINATION」は、更に長い15分51秒もあって、同年1月6日(月曜日)のトゥイッケナム・フィルム・スタジオでのリハーサル音源です。トゥイッケナム・フィルム・スタジオでのリハーサルの三日目で、まだダラダラの演奏がつづくよどこまでもなのです。この「JAMMING WITH HEATER」の最後の15分51秒を耐えられるかどうかで、その後の「THE GET BACK SESSIONS」音源との付き合い方が分かると云っても宜しいでしょう。つまり、この15分51秒を聴いて、ダメだこりゃ、となったなら、もうその時点でトゥイッケナム・フィルム・スタジオでのリハーサル音源を聴くのは止めた方がいいです。逆に、この15分51秒を聴いて、もっとトゥイッケナム・フィルム・スタジオでのリハーサル音源を聴きたくなったのならば、おそらく「DAY BY DAY」や「A/B ROAD」や「THE COMPLETE GET BACK SESSIONS」に進んでも大丈夫です。それにしても、「THE GET BACK SESSIONS」の時のヘザーは可愛いですね。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする