
ビートルズは、1968年11月22日に英国・アップルからステレオとモノラルで、同年11月25日に米国・アップルからステレオで、2枚組で全30曲入りのアルバム「THE BEATLES」をリリースしました。このアルバムは、ジャケットが真っ白で「THE BEATLES」と型押しされていてシリアル・ナンバーが入っているだけだったので、通称「ホワイト・アルバム」と呼ばれています。レコーディングに先駆けて、1968年5月20日からジョージ・ハリスンの別荘に合宿してプリプロダクションが行われていて、それは「イーシャー・デモ」と呼ばれている全27曲の主にアコースティック・ギターでの演奏なのですけれど、現在では2018年に公式盤としてリリースされた箱「THE BEATLES」と普及盤CD3枚組のアルバム「THE BEATLES」で聴く事が出来ます。しかしながら、その公式盤の「イーシャー・デモ」は、ジャイルズ・マーティンとサム・オケルがオリジナルの4トラック・テープまで遡ってステレオ・リミックスした音源なので、プリプロダクションであった音源が、アンプラグド・セッションの様に完成度が高い音源に生まれ変わっています。ブートレグの世界では、古くからその「イーシャー・デモ」や、リンゴ・スターが映画「マジック・クリスチャン」で共演した俳優のピーター・セラーズにプレゼントしたラフミックス音源(通称「ピーター・セラーズ・テープ」)や、ジョン・レノンのデモ音源(「THE LOST LENNON TAPES」)などから寄せ集めた音源集が多数リリースされていました。今回は、そんなブートレグの中から、1997年に「WALRUS」からリリースされたCD2枚組のアルバム「WHITOLOGY」を紹介します。
内容は、CD1が、1「THE MAKING OF THE JET NOISE」、2「BACK IN THE U.S.S.R.」、3「DEAR PRUDENCE」、4「GLASS ONION」、5「PAUL INTRODUCING “OB-LA-DI, OB-LA-DA”」、6「OB-LA-DI, OB-LA-DA」、7「WILD HONEY PIE」、8「THE CONTINUING STORY OF BUNGALOW BILL」、9「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」、10「HAPPINESS IS A WARM GUN」、11「MARTHA MY DEAR」、12「I'M SO TIRED」、13「BLACKBIRD」、14「PIGGIES」、15「ROCKY RACCOON」、16「DON'T PASS ME BY」、17「PAUL INTRODUCING “WHY DON'T WE DO IT IN THE ROAD?”」、18「WHY DON'T WE DO IT IN THE ROAD?」、19「I WILL」、20「JULIA」、21「PROMO “WHITE ALBUM” 25 ANNIVERSARY PART 1」、22「OB-LA-DI, OB-LA-DA」、23「DON'T PASS ME BY」、24「BACK IN THE U.S.S.R.」、25「WHY DON'T WE DO IT IN THE ROAD?」、26「BLACKBIRD」、27「PIGGIES」、28「GLASS ONION」、29「I'M SO TIRED」、30「JULIA」、31「HAPPINESS IS A WARM GUN」の、全31テイク入りです。1「THE MAKING OF THE JET NOISE」のSEから始まって、ポール・マッカートニーによる曲紹介などを挟みながら、2「BACK IN THE U.S.S.R.」から、20「JULIA」までは、アルバム「THE BEATLES」のレコードだと1枚目(CD1)のA面とB面の全17曲の、別ミックスや別テイクを曲順に並べて、その後は、ボーナス・トラックとなっています。
2「BACK IN THE U.S.S.R.」は英国盤モノラル・ミックス、3「DEAR PRUDENCE」は別テイク、4「GLASS ONION」は英国盤モノラル・ミックス、6「OB-LA-DI, OB-LA-DA」は初期テイク、7「WILD HONEY PIE」は別テイク、8「THE CONTINUING STORY OF BUNGALOW BILL」は英国盤モノラル・ミックス、9「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」はまだアコースティックな「take 1」、10「HAPPINESS IS A WARM GUN」は英国盤モノラル・ミックスで、ここまでがA面です。11「MARTHA MY DEAR」も英国盤モノラル・ミックス、12「I'M SO TIRED」は別テイク、13「BLACKBIRD」はデモ音源(「イーシャー・デモ」ではない)、14「PIGGIES」は英国盤モノラル・ミックス、15「ROCKY RACCOON」は「take 8」、16「DON'T PASS ME BY」は別テイク、18「WHY DON'T WE DO IT IN THE ROAD?」は英国盤モノラル・ミックス、19「I WILL」は「take 1」、20「JULIA」は「take 2」で、ここまでがB面です。ボーナス・トラックの21「PROMO “WHITE ALBUM” 25 ANNIVERSARY PART 1」は、アルバム「THE BEATLES」の25周年記念番組があった様で、ポールとジョージの曲紹介もそれから取られているのでしょう。22「OB-LA-DI, OB-LA-DA」は別テイク、23「DON'T PASS ME BY」は別ミックス、24「BACK IN THE U.S.S.R.」は別モノラル・ミックス、25「WHY DON'T WE DO IT IN THE ROAD?」は「take 4」、26「BLACKBIRD」は「take 4」、27「PIGGIES」は「イーシャー・デモ」、28「GLASS ONION」も「イーシャー・デモ」、29「I'M SO TIRED」は初期ミックス、30「JULIA」は別テイク、31「HAPPINESS IS A WARM GUN」は「イーシャー・デモ」です。
CD2は、1「PAUL INTRODUTING “BIRTHDAY”」、2「BIRTHDAY」、3「YER BLUES」、4「MOTHER NATURE'S SON」、5「EVERYBODY'S GOT SOMETHING TO HIDE EXCEPT ME AND MY MONKEY」、6「SEXY SADIE」、7「PAUL INTRODUTING “HELTER SKELTER”」、8「HELTER SKELTER」、9「LONG, LONG, LONG」、10「REVOLUTION 1」、11「HONEY PIE」、12「GEORGE INTRODUTING “SAVOY TRUFFLE”」、13「SAVOY TRUFFLE」、14「CRY BABY CRY」、15「REVOLUTION 9」、16「GOOD NIGHT」、17「PROMO “WHITE ALBUM” 25 ANNIVERSARY PART 2」、18「SEXY SADIE」、19「HELTER SKELTER」、20「STEP INSIDE LOVE / LOS PARANOIAS」、21「NOT GUILTY」、22「JUNK」、23「A BEGINNING」、24「GOOD NIGHT」の、全24テイク入りで、合計55テイク入りです。こちらも、2「BIRTHDAY」から、16「GOOD NIGHT」までは、アルバム「THE BEATLES」のレコードだと2枚目(CD2)のC面とD面の全13曲の、別ミックスや別テイクを、ポールやジョージの曲紹介も交えて曲順に並べていて、その後はボーナス・トラックとなっております。2「BIRTHDAY」は英国盤モノラル・ミックス、3「YER BLUES」も英国盤モノラル・ミックス、4「MOTHER NATURE'S SON」は「take 2」、5「EVERYBODY'S GOT SOMETHING TO HIDE EXCEPT ME AND MY MONKEY」は別ヴァージョン、6「SEXY SADIE」は未編集ヴァージョン、8「HELTER SKELTER」は英国盤モノラル・ミックス、9「LONG, LONG, LONG」も英国盤モノラル・ミックスで、ここまでがC面です。
10「REVOLUTION 1」は英国盤モノラル・ミックス、11「HONEY PIE」は「イーシャー・デモ」、13「SAVOY TRUFFLE」は英国盤モノラル・ミックス、14「CRY BABY CRY」は「take 1」、15「REVOLUTION 9」はアセテイト盤モノラル・ミックス(あまり嬉しくない)、16「GOOD NIGHT」は別テイクで、ここまでがD面です。ボーナス・トラックは、17「PROMO “WHITE ALBUM” 25 ANNIVERSARY PART 2」は25周年記念番組から、18「SEXY SADIE」は「take 6」、19「HELTER SKELTER」は「take 2」、20「STEP INSIDE LOVE / LOS PARANOIAS」は「I WILL」セッション、21「NOT GUILTY」は公式盤「ANTHOLOGY 3」とは別ヴァージョン、22「JUNK」は「イーシャー・デモ」、23「A BEGINNING」は公式盤「ANTHOLOGY 3」の冒頭に収録された「DON'T PASS ME BY」のイントロに入れる予定だったサー・ジョージ・マーティンがアレンジしたオーケストラ演奏、24「GOOD NIGHT」はリハーサル音源です。本編に関しては、「イーシャー・デモ」には頼らずに、当時に発掘されていた別テイクをなるべく選んで、まだ発掘されていなかった曲は英国盤モノラル・ミックスを入れています。アルバム「THE BEATLES」のモノラル盤は、英国でしかリリースされておらず、米国や日本では元々レア音源でした。現在では2009年の箱「THE BEATLES IN MONO」に収録されたので、公式盤CDでも聴ける様にはなっています。2018年の箱「THE BEATLES」のBDにも収録されているのですけれど、どっちにしろ、公式盤では箱を買わないと聴けません。このブートレグ「WHITOLOGY」は、1997年当時としては精一杯やったな、と云う感じです。
(小島イコ)
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