
ジョン・レノンが、1970年12月11日にアップルからリリースした初のソロ・アルバム「JOHN LENNON / PLASTIC ONO BAND(ジョンの魂)」のB面6曲目で、アルバムの最後に収録されているのが「MY MUMMY'S DEAD(母の死)」です。1分にも満たないこの小品は、英国民謡・マザー・グースの「THREE BLIND MICE(3匹の盲目ねずみ)」から引用したメロディーで、母親の死を淡々と歌っています。この楽曲はアルバム「JOHN LENNON / PLASTIC ONO BAND(ジョンの魂)」のセッションでレコーディングされたのではなく、1970年7月にアルバムのデモ音源を制作していた時に、ジョンのアコースティックギターでの弾き語りで、カセット・テープ・レコーダーで録音した2テイクの内のテイク1が収録されています。この曲が最後に収録された事で、1曲目の「MOTHER」で始まったアルバムは、見事なトータル・アルバムとして完成しています。云わば、ビートルズのアルバム「SGT. PEPPER’S LONELY HEARTS CLUB BAND」の様な構成とも云えます。これはやはり、ジョンのミックスに戻した2010年のリマスター盤で聴くのが、宜しいと存じます。
ジョンのアルバムの中でも、このアルバム「JOHN LENNON / PLASTIC ONO BAND(ジョンの魂)」ほど一貫したテーマで制作された作品は、他にはありません。故に、アルバムを通して聴くべきなのは、アルバム「IMAGINE」やアルバム「DOUBLE FANTASY」ではなく、こっちでしょう。2000年のリミックス盤は、リミックスがやりすぎだっただけではなく、本編が終わった途端に「POWER TO THE PEOPLE」と「DO THE OZ」と云う威勢がいい楽曲がボーナス・トラックで収録されていて、アルバムの余韻に浸れなくてガッカリでした。「DO THE OZ」が収録されたのは良いのですけれど、それはそこじゃないでしょう。2021年のリミックス盤にも「GIVE PEACE A CHANCE」と「COLD TURKEY」と「INSTANT KARMA!」が入っているのも、どうかと思います。ジョンとポールが仲が良くなった理由のひとつに、二人共に10代で母親を亡くしている事があります。二人共に年上で娘を持つ人と結婚したのも、二人共にマザコンだからでしょう。「MY MUMMY'S DEAD」のテイク2は、2004年リリースの「ACOUSTIC」や、2021年リリースの「JOHN LENNON / PLASTIC ONO BAND」の箱などで聴けます。
(小島イコ)
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