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2025年10月03日

「ポールの道」#869「THE BEATLES BLACK VOX」
#178「OFF THE BEATLE TRACK」

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ビートルズのパイレート盤とブートレグを中心に紹介している、この「THE BEATLES BLACK VOX」も、ミュージック・ビデオ集の「1+」辺りまで進みました。今年(2025年)11月21日には、ボツ音源集の箱「ANTHOLOGY」と、その情報解禁から1か月近く経過してからバラ売りもすると姑息な手段を使った「ANTHOLOGY 4」もリリースされますので、この連載も「マダマダ、ツヅクヨ〜ン(ミック・ジャガー声で)」なのですけれど、ビートルズばっかり取り上げていても何ですから、今回から数回はビートルズに関連する、別のミュージシャンの作品を紹介します。今回は、サー・ジョージ・マーティンが1964年にリリースしたアルバム「OFF THE BEATLE TRACK」です。このアルバムに関しては、以前にサー・ジョージ・マーティンが1967年3月にリリースしたアルバム「GEORGE MARTIN INSTRUMENTALLY SALUTES THE BEATLE GIRLS」を取り上げた時に、軽く触れておりますが、再び、ガッツリと取り上げてみます。サー・ジョージ・マーティンは何作かのオーケストラ演奏によるビートルズや当時の他のバンドの曲をリリースしていますが、その発端となったのがこのアルバム「OFF THE BEATLE TRACK」です。このアルバムは、1964年7月10日に米国・ユナイテッド・アーティスツから、同年8月3日に英国・パーロフォンからリリースされていて、内容は全12曲が全てサー・ジョージ・マーティンによるアレンジのオーケストラ演奏による、ビートルズの楽曲をカバーしたインストゥルメンタル・アルバムとなっています。

内容は、A面が、1「ALL MY LOVING」、2「DON'T BOTHER ME」、3「CAN'T BUY ME LOVE」、4「ALL I'VE GOT TO DO」、5「I SAW HER STANDING THERE」、6「SHE LOVES YOU」で、B面が、1「FROM ME TO YOU」、2「THERE'S A PLACE」、3「THIS BOY」、4「PLEASE PLEASE ME」、5「LITTLE CHILD」、6「I WANT TO HOLD YOUR HAND」の、全12曲入りです。プロデューサーらしく、大ヒット曲も押さえつつ、渋い楽曲も選曲しています。リリースが1964年7月10日(米国)・同年8月3日(英国)で、それぞれ米国盤はユナイテッド・アーティスツから、英国盤はパーロフォンからのリリースと云う事で、ビートルズの初主演映画「A HARD DAY'S NIGHT」と連動させた企画だったと分かります。米国ユナイテッド・アーティスツからは、1964年6月26日にサントラ盤「A HARD DAY'S NIGHT」がリリースされていて、そちらには、「I SHOULD HAVE KNOWN BETTER」、「AND I LOVE HER」、「RINGO'S THEME(THIS BOY)」、「A HARD DAY'S NIGHT」の4曲が、サー・ジョージ・マーティンのオーケストラ・アレンジによるインストゥルメンタル曲として収録されていました。一方、本国である英国では、1964年7月10日にビートルズの3作目のオリジナル・アルバムとして「A HARD DAY'S NIGHT」がリリースされていて、そちらは全13曲がレノン=マッカートニーによるオリジナル曲で、全てがビートルズによる演奏で歌入りでした。一応、レコードだとA面の7曲が映画で使われていて、B面の6曲は映画には使われなかった曲となっています。

このサー・ジョージ・マーティンによるアルバム「OFF THE BEATLES TRACK」は、米国ではサントラ盤と被るのは「THIS BOY」だけで、そのアレンジはほとんど同じです。英国では、そもそもスコアを収録したレコードはリリースされていなかったので、サー・ジョージ・マーティンによるオーケストラ演奏が聴けるのは、この「OFF THE BEATLE TRACK」しかなかったのです。サー・ジョージ・マーティンとしては、初めて自分の名義でリリースしたレコードだったので、気合が入っているし、ジャケットには表も裏も、思いっ切りビートルズの4人と一緒に撮影した写真を使っていて、ライナーノーツはジョン・レノンが担当すると云う、完全なる便乗商法をやらかしています。個人的には、コレに限らず、サー・ジョージ・マーティンのアレンジでのインストゥルメンタル・アルバムは「流石は本物のプロデューサーがスコアを書いて指揮しているなあ」と思えて好きなのですけれど、ビートルズ旋風が巻き起こっていた1964年に、このアルバムは大して売れていません。まあ、当時はプロデューサーが何をしているのかも理解されていなかったでしょうし、前述の通り、サー・ジョージ・マーティンが自分の名前でリリースしたアルバムはコレが最初だったので「ジョージ・マーティンって誰?」状態だったのでしょう。と云うわけで、ビートルズ関係のアルバムではそれほど売れなかったので、後に結構なプレミアが付く事となったアルバムです。でもね、両面で26分17秒は短いよ。サー・ジョージ・マーティンはその後、1965年に「HELP!」、1966年に「AND I LOVE HER」、1967年に「GEORGE MARTIN INSTRUMENTALLY SALUTES THE BEATLE GIRLS」、1968年に「BY GEORGE!」を、ビートルズ現役時代にリリースしています。

(小島イコ)

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2025年10月02日

「ポールの道」#868「THE BEATLES BLACK VOX」
#177「ABBEY ROAD VIDEO SHOW」

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今回は、1999年に「STRAWBERRY RECORDS」からリリースされた、1CDのブートレグ「ABBEY ROAD VIDEO SHOW」を紹介します。「STRAWBERRY RECORDS」と云うのは「YELLOW DOG RECORDS」の変名レーベルで、他にも「YELLOW DOG RECORDS」は多くの変名レーベルを駆使して当局の目から逃れようとしていました。この「ABBEY ROAD VIDEO SHOW」は、1983年7月18日から9月11日にかけてアビイ・ロード・スタジオで行われた視聴会を収録したブートレグです。内容は、1「LOVE ME DO」、2「HOW DO YOU DO IT」、3「I SAW HER STANDING THERE」、4「TWIST AND SHOUT」、5「ONE AFTER 909」、6「DON'T BOTHER ME」、7「A HARD DAY'S NIGHT」、8「LEAVE MY KITTEN ALONE」、9「I'M A LOSER」、10「SHE'S A WOMAN」、11「TICKET TO RIDE」、12「HELP!」、13「NORWEGIAN WOOD」、14「I'M LOOKING THROUH YOU」、15「PAPERBACK WRITER」、16「RAIN」、17「PENNY LANE」、18「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」、19「A DAY IN THE LIFE」、20「HELLO GOODBYE」、21「LADY MADONNA」、22「HEY JUDE」、23「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」、24「BECAUSE」、25「RINGO MESSAGE」、26「OUTTAKE MEDLEY」の、全26トラック入りで72分34秒です。この音源集は、ほとんどの曲がアウトテイクで、現在では全て公式盤「ANTHOLOGY」シリーズや、他のブートレグでも聴ける音源です。しかし、この「ABBEY ROAD VIDEO SHOW」が行われたのが1983年である事がポイントなのです。1980年代中頃に、海賊盤も売っている輸入盤屋さんに行ったらアナログ2枚組で「LIVE AT ABBEY ROAD 1983」と云う名のブートレグがあったのです。

店員さんに「ビートルズは1970年に解散したのに、どうして1983年のライヴなんですか?」と訊いたら「よく分からないんだけど、面白いレコードだよ」と云われて、ついつい買ってしまったのです。それで、聴いてみて吃驚仰天で、それまでは聴いた事がなかったビートルズのアウトテイクが次から次へと飛び出して来る内容でした。家に遊びに来たビートルズ・ファンの友人や先輩や後輩に聴かせると、みんな「こんな音源は聴いた事がない」と驚いて、あたくしの周りでは一寸したブームになったのです。当時は、まだビートルズはCD化すらされていなかったので、勿論、ブートレグの「ULTRA RARE TRAX」や「UNSURPASSED MASTERS」も出ていない状態でした。そこに、この「ABBEY ROAD VIDEO SHOW」がいきなりだなあ、と現れたわけで、その衝撃は大きかったのです。初めて聴いた幻のデビュー曲「HOW DO YOU DO IT」、まだ「SEVENTEEN」と云うタイトルだった「I SAW HER STANDING THERE」、アルバム「LET IT BE」収録とは違った1963年版の「ONE AFTER 909」、イントロが上手くいかない「A HARD DAY'S NIGHT」、カラオケ状態の「HELP!」、公式盤とは明らかに違っている「NORWEGIAN WOOD」や「I'M LOOKING THROUGH YOU」、初めて謎が解けた「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」、歓声が被らずイントロから始まる「A DAY IN THE LIFE」、アコースティック・ギターによる「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」、アカペラの「BECAUSE」、等々、驚きの別テイクの嵐に眩暈がしました。このブートレグは、ほとんどがその「ABBEY ROAD VIDEO SHOW」の音源ですけれど、かつて買った海賊盤では、最後にジョン・レノンのソロ曲「#9 DREAM」が流れて終わっていました。こっちの方は、最後はリンゴ・スターのメッセージの後に、13分近くアウトテイク・メドレー(映像版「ANTHOLOGY」からのコピー)が収録されています。

こうした未発表音源が何故1983年に公開されたのかと云うと、1980年にアビイ・ロード・スタジオのエンジニアであるジョン・バレットが癌になってしまい、同僚で出世していたケン・スコットが療養中でも出来る仕事として、ビートルズが遺した全音源の整理をジョン・バレットに依頼したのです。ジョン・バレットは1984年に亡くなるまで作業を続けていて、その成果として1985年に未発表音源集「SESSIONS」のリリースと、映像作品「THE LONG AND WINDING ROAD」を制作して発表する予定でした。ところが、未発表音源集「SESSIONS」はリリース直前にジャケットまで出来ていたのに、ビートルズの誰かが待ったをかけて、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スター、既に亡くなっていたジョン・レノンの代理人であるヨーコさんの合意が得られず、発売中止となりました。映像作品「THE LONG AND WINDING ROAD」は、ジョージ・ハリスンの「ポールの曲名だから、僕は嫌だ!」のひとことで頓挫しました。結局、それらはそれから10年後の「ANTHOLOGY」プロジェクトとなるわけです。会社としては、先ずはデモンストレーションでこの「ABBEY ROAD VIDEO SHOW」を公開して、続いてアルバム「SESSIONS」をリリースして、映像作品「THE LONG AND WINDING ROAD」へと繋げたかったのでしょう。しかし、時は1980年代が始まり、ジョンは殺されて、ポールは現役バリバリで、ジョージは音楽よりも映画制作にのめり込んで、リンゴはアル中になってしまい、まだビートルズを振り返るには早かった、と云う事なのでしょう。この「ABBEY ROAD VIDEO SHOW」音源が流出して、続いてアルバム「SESSIONS」も流出して、何やらビートルズには未発表音源が沢山あると分かったところで、公式盤が初CD化されて、ブートレグ「ULTRA RARE TRAX」と「UNSURPASSED MASTERS」の登場となったのです。

(小島イコ)

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2025年10月01日

「ポールの道」#867「THE BEATLES BLACK VOX」
#176「FANTHOLOGY」

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2025年のビートルズのリイシューは、未発表音源集「ANTHOLOGY」の箱になりました。ビートルズのアルバム「ANTHOLOGY」は、1995年11月21日に「ANTHOLOGY 1」が、1996年3月18日に「ANTHOLOGY 2」が、1996年10月28日に「ANTHOLOGY 3」が、それぞれCD2枚組(LP3枚組)の合計CD6枚組(LP9枚組)でアップルからリリースされていて、クラウス・フォアマンが手掛けたジャケットは、やはり英国盤ではリリースされたLP3セットで並べると壮観でした。「ANTHOLOGY」プロジェクトは音源だけではなく、映像版と書籍でも展開されていて、1995年から1996年にかけては、ちょっとした「ビートルズ・ブーム」でした。とは云え、未発表音源集と云えば聞こえが良いのですけれど、つまりは「ボツ音源集」であってですね、ビートルズのオリジナル・アルバムを聴く前に、何だか売れているみたいだから買ってみよう、となった方々にとっては、なんじゃらほい、の音源集です。アルバム「ANTHOLOGY」シリーズは、云ってみれば「公式海賊盤」の様なマニアックな音源集であってですね、最初にアレを聴くなんて事は危険がアブナイのです。その結果、どうなったかと云うと、30年経った2025年の現在では、中古盤が2枚組で税込み百円で叩き売られているのです。3セット6枚で税込み3百円なわけで、それを30周年記念盤とか云って、わざわざジャイルズ・マーティンにリマスターさせて、新たな「ANTHOLOGY 4」を加えて、2025年11月21日にリリースするのですけれど、CD8枚組が税込み2万2千円で、アナログ盤12枚組で税込み6万9千3百円!なのです。アナログ盤も約7万円じゃ高いなあ、と思いますけれど、CDは「1〜3」が中古盤でたったの3百円なんですから、新たな「ANTHOLOGY 4」が2万1千7百円と云う計算になります。苦情が殺到したのか、後出しで「ANTHOLOGY 4」をバラ売りすると発表されました。

そう云えば、1983年に東芝が勝手にCD化して発売禁止になったビートルズのアルバム「ABBEY ROAD」が単体でプレミア付きで税込み7千5百円で売っていて、同じお店でビートルズの旧CD(1987年から1988年にかけての初CD化盤)が箱入りのセットで税込み7千5百円で売られていた事があってですね、おいおい、発禁の「ABBEY ROAD」1枚と全曲集の16枚セットが同じ値段って事はですよ、つまり「ABBEY ROAD」以外の15枚はタダですか?と何だかよく分からなくなってしまいました。今度出る「ANTHOLOGY」の箱も売れるのでしょうけれど、直ぐに中古盤で値段が急落するのは確実です。何せ「ANTHOLOGY」なんてもんはですね、ブートレグ業者のマネッコを公式盤がやらかしてしまった「ボツ音源」満載の「ガラクタ音源集」なのです。と云う様な事は、ついこないだも書いたのですけれど、ブートレグ業者と云う方々は、そんなガラクタ音源でボツ音源である「ANTHOLOGY」ですらネタ元にしてしまうのです。そう云ったブートレグも幾つか紹介して来ましたけれど、今回は1998年に今は亡き「YELLOW DOG RECORDS」からリリースされたCD2枚組のブートレグ「FANTHOLOGY」を紹介します。このCDは、簡単に云うと「STUDIO」音源をCD1に集めていて、「LIVE」音源をCD2に集めています。その元ネタとなったのは、1996年にリリースされたヴィデオとレーザーディスクの公式盤の映像版「ANTHOLOGY」です。つまり、公式盤の映像版「ANTHOLOGY」から、美味しいところだけ抜き出して編集してあるだけの音源集なのです。以前にはDVDの映像版「ANTHOLOGY」から音源を流用したブートレグ「ANTHOLOGY REVIVES」を紹介しましたが、アレの元祖みたいなブートレグで、公式盤からコピーしているので、当然ながら音は良いです。

内容は、CD1が、1「I SAW HER STANDING THERE」、2「BLOOPERS MEDLEY #1」、3「IF YOU’RE IRISH COME INTO MY PARLOUR」、4「MOONLIGHT BAY」、5「BLOOPERS MEDLEY #2」、6「THIS BOY」、7「POEM BY J. L.」、8「XMAS GREETINGS」、9「ELEANOR RIGBY」、10「HERE, THERE AND EVERYWHERE」、11「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」、12「YOU MADE ME LOVE YOU」、13「JESSIE'S DREAM」、14「CHRISTMAS TIME(IS HERE AGAIN)」、15「I WILL」、16「DERA DHUN」、17「ONCE UPON A TIME / YELLOW SUBMARINE」、18「YELLOW SUBMARINE」、19「ALL TOGETHER NOW」、20「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」、21「MEDLEY #3」、22「REVOLUTION」、23「BY GEORGE! IT'S THE DAVID FROST THEME」、24「HEY JUDE」、25「TWO OF US」、26「THE LONG AND WINDING ROAD」、27「LET IT BE」、28「MEDLEY #4」、29「THE END」、30「FREE AS A BIRD」の、全30曲入りです。何トラックかメドレーがありますけれど、2「BLOOPERS MEDLEY #1」は「I SAW HER STANDING THERE」〜「GOT TO GET YOU INTO MY LIFE」〜「MISERY」〜「SIE LIEBT DICH」〜「AND I LOVE HER」〜「BEING FOR THE BENEFIT OF MR. KITE!」〜「ALL YOU NEED IS LOVE」で、5「BLOOPERS MEDLEY #2」は「ONE AFTER 909」〜「I SAW HER STANDING THERE」〜「THIS BOY」〜「I SHOULD HAVE KNOWN BETTER」〜「TELL ME WHY」〜「I WANT TO HOLD YOUR HAND」〜「I'LL BE BACK」〜「MR. MOONLIGHT」〜「NO REPLY」〜「WHAT YOU'RE DOING」〜「THIS BOY」です。

21「MEDLEY #3」は「BLACKBIRD」〜「WHAT'S THE NEW MARY JANE」〜「OB-LA-DI, OB-LA-DA」〜「GOOD NIGHT」〜「ROCKY RACCOON」〜「SEXIE SADIE」〜「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」〜「MOTHER NATURE'S SON」〜「PIGGIES」〜「I WILL」〜「JULIA」〜「WHY DON'T WE DO IT IN THE ROAD?」〜「I'M SO TIRED」〜「DON'T PASS ME BY」で、28「MEDLEY #4」は「GOLDEN SLUMBERS」〜「OCTOPUS'S GARDEN」〜「HERE COMES THE SUN」〜「COME TOGETHER」です。コレはですね、映像版「ANTHOLOGY」を観れば分かるのですけれど、メドレーでアルバムなどを紹介する部分があってですね、それをそのまんまコピーしただけです。他の楽曲も映像版「ANTHOLOGY」からのコピーなので、たまにジョンやポールやジョージやリンゴの語りが被っていたりします。11「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」も、映像版同様にポールがメロトロンの弾き語りで歌い出して、ジョンの歌に繋げてあります。15「I WILL」も公式盤の音源から、エンディングで1995年のポールとジョージとリンゴによる演奏に繋いであります。26「THE LONG AND WINDING ROAD」、27「LET IT BE」は、映画「LET IT BE」に使われた1969年1月31日の「ありのままの」テイクです。ほとんどの曲が完全収録されておらず、それは映像版「ANTHOLOGY」と同じです。じっくりと聴けるのは、4「MOONLIGHT BAY」、6「THIS BOY」、10「HERE, THERE AND EVERYWHERE」、11「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」、14「CHRISTMAS TIME(IS HERE AGAIN)」、18「YELLOW SUBMARINE」、20「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」、22「REVOLUTION」、24「HEY JUDE」、25「TWO OF US」、26「THE LONG AND WINDING ROAD」、27「LET IT BE」、30「FREE AS A BIRD」と云ったところですが、それは映像版「ANTHOLOGY」も同じです。

CD2は、1「KANSAS CITY / HEY-HEY-HEY-HEY」、2「SOME OTHER GUY」、3「ABOUT FROM ME TO YOU」、4「FROM ME TO YOU」、5「TILL THERE WAS YOU」、6「TWIST AND SHOUT」、7「SHE LOVES YOU」、8「LONG TALL SALLY」、9「SHE LOVES YOU」、10「I SAW HER STANDING THERE」、11「PLEASE PLEASE ME」、12「THIS BOY」、13「ROLL OVER BEETHOVEN」、14「CAN'T BUY ME LOVE」、15「JIMMY NICOL」、16「ALL MY LOVING」、17「YOU CAN'T DO THAT」、18「KANSAS CITY / HEY-HEY-HEY-HEY」、19「I'M A LOSER」、20「EVERYBODY’S TRYING TO BE MY BABY」、21「PAULIE'S TALKING」、22「I'M DOWN」、23「SHE'S A WOMAN」、24「ACT NATURALLY」、25「TICKET TO RIDE」、26「TWIST AND SHOUT」、27「I FEEL FINE」、28「BABY'S IN BLACK」、29「I'M DOWN」、30「HELP!」、31「BABY'S IN BLACK」、32「NOWHERE MAN」、33「ROCK AND ROLL MUSIC」、34「PAPERBACK WRITER」、35「YESTERDAY」の、全35曲入りで、合計65曲入りです。こちらはライヴ音源だけを映像版「ANTHOLOGY」から切り抜いた音源集で、スタジオ盤だったCD1に比べると完奏ヴァージョンも多い印象です。中には、15「JIMMY NICOL」(リンゴがツアーを病欠した時の臨時ドラマーであるジミー・ニコルに関する音源)とか、21「PAULIE'S TALKING」(ジョンとポールのライヴ中のお喋り)などもありますけれど、こうしてライヴ音源だけをまとめてみると、スタジオとライヴが混在していた映像版「ANTHOLOGY」や公式盤「ANTHOLOGY」とは、また違った感じになるし、ビートルズのライヴは良い時は良いのです。それがダンダンダンと歓声がうるさくて自分たちの演奏も聴こえず、やる気をなくしていったのです。最後の3曲が、やる気がない演奏の武道館公演と云うのは、ご愛嬌です。ちなみに武道館でも初日はどうせ聴こえないからと手抜き演奏をしたら、日本のお客さんが規制されていて海外よりずっと大人しくて、久しぶりに自分たちの演奏が聴こえて、コレじゃアカンとなってテレビ放送用の公演を撮り直したそうです。

(小島イコ)

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2025年09月30日

「ポールの道」#866「THE BEATLES BLACK VOX」
#175「1+」

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2000年11月13日にアップルからリリースされた、ビートルズのベスト・アルバム「1」は、全世界で3500万枚以上も売れ続けています。このアルバムは、全英チャートもしくは全米チャートで首位!を獲得した全28曲中「THE LONG AND WINDING ROAD」と両A面扱いで全米首位!となった「FOR YOU BLUE」を除いた全27曲、78分39秒もCD1枚に詰め込んだお徳用盤で、一般的にビートルズの名曲と云われている「YESTERDAY」や「HEY JUDE」や「LET IT BE」(全てポール・マッカートニー主導で書いたレノン=マッカートニー作品)も押さえてあってですね、正に初心者向けでビートルズをその3曲しか知らない人にも満足して頂ける「大ヒット・シングル集」としてもお手軽なベスト・アルバムです。その分「PLEASE PLEASE ME」や「IN MY LIFE」や「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」や「I AM THE WALRUS」や「DON'T LET ME DOWN」などの定番曲は首位!になっていないから未収録だし、英国ではマネジャーのブライアン・エプスタインが1万枚買い取って何とか全英17位だったデビュー・シングル「LOVE ME DO」が、1964年の全米制覇の時にドサクサ紛れに全米首位!になっていたので入っていたり、英国では1964年の単なるアルバム「BEATLES FOR SALE」の1曲であった「EIGHT DAY'S A WEEK」が、米国キャピトルでは独自にシングル・カットして全米首位!になったので入っていたりするわけですけれど、選曲が首位!になった曲なので、シングルB面曲やアルバムのみの収録曲は、どんなに有名だったり名曲と云われていても収録されていません。CD2枚組2セット全54曲入りの「赤盤」と「青盤」を買う程には好きではないけれど、CD1枚で全27曲入りならば買って聴いてみよう、と云う方々にとっては、確かにベスト・アルバム「1」は打って付けで、それが天文学的なメガ・セールスに繋がっています。

ベスト・アルバム「1」は、2009年9月9日のリマスター盤を受けて、2011年9月2日にリマスター盤がアップルからリリースされていますが、余り話題になりませんでした。ところが、僅か4年後の2015年11月6日に、ジャイルズ・マーティンによるリミックス盤がアップルからリリースされました。この時は、1CD、1CD+1DVD、1CD+1BD、1DVD、1BD、1CD+2DVD、1CD+2BDの、7形態でのリリースとなっています。この内の5形態はタイトルは「1」で、内容は、1「LOVE ME DO」、2「FROM ME TO YOU」、3「SHE LOVES YOU」、4「I WANT TO HOLD YOUR HAND」、5「CAN'T BUY ME LOVE」、6「A HARD DAY'S NIGHT」、7「I FEEL FINE」、8「EIGHT DAYS A WEEK」、9「TICKET TO RIDE」、10「HELP!」、11「YESTERDAY」、12「DAY TRIPPER」、13「WE CAN WORK IT OUT」、14「PAPERBACK WRITER」、15「YELLOW SUBMARINE」、16「ELEANOR RIGBY」、17「PENNY LANE」、18「ALL YOU NEED IS LOVE」、19「HELLO, GOODBYE」、20「LADY MADONNA」、21「HEY JUDE」、22「GET BACK」、23「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」、24「SOMETHING」、25「COME TOGETHER」、26「LET IT BE」、27「THE LONG AND WINDING ROAD」の、全27曲がCDとDVDとBDに収録されています。この時のCDは前述の通りジャイルズ・マーティンがリミックスしているのですけれど、余り話題になっていません。と申しますのも、DVDとBDに「1」収録の全27曲のミュージック・ビデオが収録されていて、その衝撃が余りにも大きかったので、音源の方は二の次になってしまったのです。「1」のDVDもしくはBDに収録されたミュージック・ビデオは、ビートルズが現役時代に制作された作品を中心としています。

ビートルズがミュージック・ビデオを制作する様になったのは1965年11月23日で、翌月発売のシングル「DAY TRIPPER」と「WE CAN WORK IT OUT」の両A面シングル曲ですけれど、その時にその前のシングル3曲(「HELP!」、「TICKET TO RIDE」、「I FEEL FINE」)も制作しています。それで、それ以前の、1「LOVE ME DO」〜6「A HARD DAY'S NIGHT」は、ライヴ映像などを編集してミュージック・ビデオにしています。前述の通り英国ではシングル・カットされずライヴ映像もない「EIGHT DAY'S A WEEK」は新たにシェイ・スタジアムでのライヴ映像を使って制作されていて、やはり英国ではシングル・カットされていなかった「YESTERDAY」は「エド・サリヴァン・ショー」でのライヴ映像が収録されています。12「DAY TRIPPER」以降はほとんどの曲が当時ミュージック・ビデオが制作されていて、最初はテレビ出演をする代わりに制作していたのですけれど、1966年の、14「PAPERBACK WRITER」からは本格的なミュージック・ビデオを作品として制作する様になりました。これらのミュージック・ビデオは後の「MTV」の先駆けで、15「YELLOW SUBMARINE」と、16「ELEANOR RIGBY」は、アニメ映画「YELLOW SUBMARINE」から編集した映像が収録されています。18「ALL YOU NEED IS LOVE」は1967年の「OUR WORLD」からで、元々がモノクロ映像だったのを、映像版「ANTHOLOGY」の時に人工着色してカラー映像にしています。17「PENNY LANE」、19「HELLO GOODBYE」、20「LADY MADONNA」、21「HEY JUDE」、23「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」、24「SOMETHING」は、リリース当時に制作されたミュージック・ビデオで、22「GET BACK」、26「LET IT BE」、27「THE LONG AND WINDING ROAD」は、映画「LET IT BE」関連の映像です。25「COME TOGETHER」は、2000年の「1」の時に作られたアニメで、これだけ最も新しいのにクオリティーが低いと云う逆転現象が起きています。

「THE GET BACK SESSIONS」関連では、22「GET BACK」、26「LET IT BE」は、音源と映像が合っていません。両方共に音はシングル・ヴァージョンを使っているので、絵が合わないのです。その点、最後の27「THE LONG AND WINDING ROAD」は、映画のまんまのビートルズとビリー・プレストンによる演奏をそのまま乗せているので、当たり前田の受け身が取れていないですが、映像と合っています。さて、ここまでが「1」なのですけれど、この時には「1+」が1CD+2DVDと、1CD+2BDで出ています。そちらは「1」の全27曲に加えて、DVD2もしくはBD2が付いていて、内容は、1「TWIST AND SHOUT」、2「BABY IT'S YOU」、3「WORDS OF LOVE」、4「PLEASE PLEASE ME」、5「I FEEL FINE」、6「DAY TRIPPER」、7「DAY TRIPPER」、8「WE CAN WORK IT OUT」、9「PAPERBACK WRITER」、10「RAIN」、11「RAIN」、12「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」、13「WITHIN YOU WITHOUT YOU / TOMORROW NEVER KNOWS」、14「A DAY IN THE LIFE」、15「HELLO GOODBYE」、16「HELLO GOODBYE」、17「HEY BULLDOG」、18「HEY JUDE」、19「REVOLUTION」、20「GET BACK」、21「DON'T LET ME DOWN」、22「FREE AS A BIRD」、23「REAL LOVE」の、全23曲入りで、合計50曲のミュージック・ビデオを観る事が出来ます。ビートルズは世界一のバンドなのに、解散してから45年も経ってようやくミュージック・ビデオ集がまとめられたので、そりゃあ、もう、大騒ぎでした。特にこの「1+」には、シングル・ヒットの全27曲以外にも、シングルB面の、10&11「RAIN」や、最強シングルなのに2位止まりだった、12「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」や、アルバム「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」のラストを飾る傑作、14「A DAY IN THE LIFE」や、やはりシングルB面の、19「REVOLUTION」、21「DON'T LET ME DOWN」と云った名曲が入っています。

特に「RAIN」、「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」、「A DAY IN THE LIFE」と云ったミュージック・ビデオが、リリース当時の1966年から1967年に制作されていたのは、驚嘆すべき事実です。この路線で行ってしまった1967年のテレビ映画「MAGICAL MYSTERY TOUR」が放送当時には全く理解されずに失敗作とされたのは、やはり早過ぎたとしか云えません。「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」と両A面で「1」に入っている「PENNY LANE」では、ポールの曲なのにジョンが主役で、街を歩いているジョンの顔だけで作品になっちゃっているのもスゴイです。「A DAY IN THE LIFE」のサイケデリックな映像は、後に2006年のマッシュアップ盤「LOVE」の時に制作された、13「WITHIN YOU WITHOUT YOU / TOMORROW NEVER KNOWS」では太刀打ち出来ません。ポールが監督した「HELLO GOODBYE」は「1」と合わせて3種類が収録されていますけれど、その訳の分からない演出には眩暈がします。17「HEY BULLDOG」は、元々が「LADY MADONNA」のミュージック・ビデオを撮影する時に、時間が勿体ないからと演奏して完成させてしまった曲で、つまり「LADY MADONNA」のミュージック・ビデオで実際に演奏しているのは「HEY BULLDOG」なので、1999年のリミックス盤「YELLOW SUBMARINE SONGTRACK」の時に制作されたもので、音源と映像がピッタリ合わさっています。でも、コレを観てしまうと「LADY MADONNA」のミュージック・ビデオでも「HEY BULLDOG」を歌っていると云う風にしか観れなくなっちゃうのです。ジョンが絶唱する、19「REVOLUTION」、21「DON'T LET ME DOWN」も、熱くなります。まあ、こっちの「GET BACK」と「DON'T LET ME DOWN」は、2003年の「LET IT BE... NAKED」ヴァージョンですけれどね。最後は、ヴァーチャル・ビートルズの2曲ですが、曲は兎も角として、映像はどちらも感動的な傑作です。「1」は106分、「1+」は87分、合計193分(3時間13分)で、ポールの解説とリンゴの曲紹介も聴けるのは、公式盤ならではです。

(小島イコ)

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2025年09月29日

「ポールの道」#865「THE BEATLES BLACK VOX」
#174「−1」

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2025年の現在では、ビートルズのブートレグは「AI」を駆使して新たなリミックスを施している音源も増えています。一応、ジャケットに「AI」と表示がありますけれど、普通のアウトテイク集とは違って、ブートレグ業者が勝手に作った「なんちゃってリミックス音源」もしくは「インチキ・ステレオ・リミックス」なので、初心者が手を出すのは危険です。今回紹介するのは、2022年に「dap」からリリースされたCD2枚組のアルバム「−1」です。内容は、CD1が、1「FROM ME TO YOU」、2「THANK YOU GIRL」、3「ONE AFTER 909」、4「I WANT TO HOLD YOUR HAND」、5「KOMM GIB MIR DEINE HAND」、6「CAN'T BUY ME LOVE」、7「I FEEL FINE」、8「HELP!」、9「THE NIGHT BEFORE」、10「THAT MEANS A LOT」、11「IF YOU’VE GOT TROUBLE」、12「NOWHERE MAN」、13「IN MY LIFE」、14「YELLOW SUBMARINE」、15「AND YOUR BIRD CAN SING」、16「FOR NO ONE」、17「TOMORROW NEVER KNOWS」、18「PENNY LANE」、19「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」、20「PENNY LANE」、21「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」、22「A DAY IN THE LIFE」、23「I AM THE WALRUS」、24「OB-LA-DI, OB-LA-DA」、25「REVOLUTION 1」、26「OLD BROWN SHOE」の、全26曲入りです。曲目を見ると、単に年代順にビートルズの楽曲が並んでいる様に思えますが、コレは何なのかと云うとですね、ビートルズの公式音源から何らかの要素を外してリミックスされた音源なのです。ジャケットを見ただけだと、ベスト・アルバム「1」に関連したブートレグの様に思えますし、よくある別テイクや別ミックスを収録していると思えるのですけれど、何らかの要素を引いているから「−1」だと云うシャレなのです。1「FROM ME TO YOU」と、2「THANK YOU GIRL」と、3「ONE AFTER 909」は、有名な1963年3月5日のレコーディング・セッションからで、左右泣き別れのステレオ・リミックスになっています。

4「I WANT TO HOLD YOUR HAND」はメイン・ヴォーカルがオフになっていてオーバーダビングしたコーラスや手拍子だけ前に出ていて、5「KOMM GIB MIR DEINE HAND」はクリアなステレオ・リミックスで、6「CAN'T BUY ME LOVE」はコーラスがオフ・ミックスされた別テイクで、7「I FEEL FINE」も別ヴォーカルで、8「HELP!」は映画ヴァージョンで、9「THE NIGHT BEFORE」は別ヴォーカルです。10「THAT MEANS A LOT」と、11「IF YOU’VE GOT TROUBLE」は元々ボツ音源ですが、世紀の駄作「THAT MEANS A LOT」はクリア・ステレオ・リミックスで、ポールが「CAN YOU SEE」と繰り返しているヴァージョンで、「IF YOU’VE GOT TROUBLE」は別ヴォーカル・ヴァージョンです。12「NOWHERE MAN」と、13「IN MY LIFE」もジョンのメイン・ヴォーカルをシングル・トラックにしてコーラスもオフにしてある別ステレオ・リミックスで、14「YELLOW SUBMARINE」は語りから入って完奏するリミックスで、15「AND YOUR BIRD CAN SING」は別テイクのクリア・ステレオ・リミックスで、16「FOR NO ONE」はバッキング・トラックのみで、17「TOMORROW NEVER KNOWS」はギターが前面に出ている別ステレオ・リミックスで、18「PENNY LANE」はピアノの弾き語り風にホーンを加えた別ステレオ・リミックスで、19「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」はホーンをバックにしたテイクの完全版で、20「PENNY LANE」はトランペット・エンディングのステレオ・インチキ・ミックスです。と云うか、このCDに収録されている曲は、ほとんどが「インチキ・ミックス」です。21「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」は歓声ぬきの別ステレオ・リミックスで、22「A DAY IN THE LIFE」はオーケストラを抜いたステレオ・リミックスの最後はハミングで、23「I AM THE WALRUS」は真正ステレオ・リミックスの完全版で、24「OB-LA-DI, OB-LA-DA」はクリア・ステレオ・リミックスで、25「REVOLUTION 1」は「Take 20」の完全版で、26「OLD BROWN SHOE」はヴォーカルを前面に出したリミックスです。

CD2は、1「HOW DO YOU DO IT」、2「PLEASE PLEASE ME」、3「BABY IT'S YOU」、4「A TASTE OF HONEY」、5「DO YOU WANT TO KNOW A SECRET?」、6「SHE LOVES YOU」、7「MONEY(THAT'S WHAT I WANT)」、8「LONG TALL SALLY」、9「SLOW DOWN」、10「I FEEL FINE」、11「LEAVE MY KITTEN ALONE」、12「BAD BOY」、13「KANSAS CITY / HEY-HEY-HEY-HEY」、14「HELP!」、15「I'M DOWN」、16「YESTERDAY」、17「I'VE JUST SEEN A FACE」、18「IN MY LIFE」、19「MARK T:TOMORROW NEVER KNOWS」、20「A DAY IN THE LIFE」、21「BACK IN THE U.S.S.R.」、22「OB-LA-DI, OB-LA-DA」、23「MARTHA MY DEAR」、24「BIRTHDAY」、25「EVERYBODY'S GOT SOMETHIG TO HIDE EXCEPT ME AND MY MONKEY」、26「LONG, LONG, LONG」、27「HELTER SKELTER」、28「CRY BABY CRY」、29「GOOD NIGHT」、30「LET IT BE」の、全30曲入りで、合計56曲入りです。1「HOW DO YOU DO IT」は2トラック・ステレオ・リミックスで、2「PLEASE PLEASE ME」はハーモニカなしで、3「BABY IT'S YOU」はチェレスタなしで、4「A TASTE OF HONEY」と、5「DO YOU WANT TO KNOW A SECRET?」はノーオーバーダビングで後者はコーラスがなく完奏していて、6「SHE LOVES YOU」は2トラック・泣き別れ・ステレオ・リミックスで、7「MONEY(THAT'S WHAT I WANT)」は別ピアノ・ヴァージョンで、8「LONG TALL SALLY」と、9「SLOW DOWN」はピアノ抜きで、10「I FEEL FINE」と、11「LEAVE MY KITTEN ALONE」はヴォーカルがシングル・トラックで、12「BAD BOY」は別ステレオ・リミックスで、13「KANSAS CITY / HEY-HEY-HEY-HEY」もコーラス抜き別テイクのステレオ・リミックスで、14「HELP!」はヴォーカルがシングル・トラックで、15「I'M DOWN」は「Take1」のコーラス抜きの別ステレオ・リミックスで、16「YESTERDAY」は弦楽四重奏抜きで、17「I'VE JUST SEEN A FACE」は別ステレオ・リミックスで、18「IN MY LIFE」は間奏がオルガンの別ステレオ・リミックスです。

19「MARK T:TOMORROW NEVER KNOWS」は初期テイクの別ステレオ・リミックスで、20「A DAY IN THE LIFE」は中間部のポールのヴォーカルが別テイクでオーケストラ抜きのアウトテイクで、21「BACK IN THE U.S.S.R.」はSE抜きの別ステレオ・リミックスで、22「OB-LA-DI, OB-LA-DA」はヴォーカルがオフで、23「MARTHA MY DEAR」はヴォーカルがシングル・トラックで、24「BIRTHDAY」はオーバーダビングを前面に出したステレオ・リミックスで、25「EVERYBODY'S GOT SOMETHIG TO HIDE EXCEPT ME AND MY MONKEY」はヴォーカルがシングル・トラックで、26「LONG, LONG, LONG」は「HEAR ME MIX」で、27「HELTER SKELTER」はヴォーカルのみで、28「CRY BABY CRY」はヴォーカルがシングル・トラックで、29「GOOD NIGHT」はオーケストラ抜きで、30「LET IT BE」はサー・ジョージ・マーティン・ヴァージョンとフィル・スペクター・ヴァージョンを合成したインチキ・ステレオ・リミックスです。中には本物のアウトテイク(「REVOLUTION 1」の「Take 20」、「A DAY IN THE LIFE」など)も混じってはいるものの、ほとんどがゲーム「ROCKBAND」や「AI」を駆使した新たな「インチキ・ステレオ・リミックス」で、最後のテンコ盛り過ぎる二つのテイクを重ねた「LET IT BE」以外は、何らかの要素を引き算して作られた「インチキ・ステレオ・リミックス」です。こう云う「インチキ・ステレオ・リミックス」のブートレグは、かなり大昔から「STUDIO MYSTERY TRACKS」と云うシリーズが出ていたのですけれど、当時はゲーム「ROCKBAND」もなければ「デミックス」の技術もなかったわけで、手作業で曲を繋いだりしていました。この「−1」は2022年リリースなので、そう云った面では格段に「インチキ・ステレオ・リミックス」の完成度も高くはなってはいます。完成品から何かを抜く事によって、例えばダブルトラックだったヴォーカルがシングル・トラックになると、より生々しく感じられたりしますが、所詮は「なんちゃってリミックス音源」に過ぎません。こう云うのはこうしたブートレグにお任せして、公式盤ではやらないで欲しいもんですなあ。

(小島イコ)

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2025年09月28日

「ポールの道」#864「THE BEATLES BLACK VOX」
#173「1 ALTRNATES」

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2000年11月13日にアップルからリリースされたビートルズのベスト・アルバム「1」は、英国もしくは米国で首位!を獲得した大ヒット・シングルを全27曲、CD1枚に78分39秒も詰め込んでいて、そのお手軽な事もあって全世界で3500万枚以上売れています。日本だけでも200万枚以上売れていて、オリコンの総合チャートでも首位!を獲得しました。本国である英国では9週連続首位!となり、320万枚以上も売れていて、米国では桁違いの1300万枚以上も売れて当然の如く首位!となりました。そして、これからが怖ろしい話なのですけれど、発売された2000年に売れ捲っただけではなく、四半世紀を経過した2025年の現在でも売れ続けているのです。正に「ビートルズ入門編」であり、一家に一枚は「1」があると云うわけです。リリース当時ですら、30年以上も前にレコーディングされた楽曲を集めただけのアルバムが地球規模で爆売れするなどと云う事は、レコード会社でも想定外だったでしょう。確かに、ビートルズの作品は解散後も何度もベスト・アルバムやコンピレーション・アルバムが出ておりましたけれど、この2000年にリリースされた「1」の前年である1999年9月13日にアップルからリリースされたリミックス盤「YELLOW SUBMARINE SONGTRACK」は、ベスト・アルバム「1」の十分の一位しか売れていません。いや、それだって全世界で350万枚は売れたわけで、大昔の音源をリミックスしただけのアルバムとしては驚異的な事なのですけれど、兎に角、ベスト・アルバム「1」の売れ方は尋常ではなかったのです。そんなモンスター・アルバムである「1」は、色々なブートレグの元ネタにもなっています。今回は2015年に「dap」からリリースされた1CD+1DVDのブートレグ「1 ALTRNATES」を紹介します。

このブートレグはシリーズ化されていて、「1DVD」の「1 PROMOTIONS」と、画像の「2CD+1DVD」の「ANOTHER 1 EXTRAS」もあるのですけれど、コンパクトにまとめてある「1 ALTRNATES」を取り上げます。内容は、CDが、1「LOVE ME DO」、2「FROM ME TO YOU」、3「SHE LOVES YOU」、4「I WANT TO HOLD YOUR HAND」、5「CAN'T BUY ME LOVE」、6「A HARD DAY'S NIGHT」、7「I FEEL FINE」、8「EIGHT DAYS A WEEK」、9「TICKET TO RIDE」、10「HELP!」、11「YESTERDAY」、12「DAY TRIPPER」、13「WE CAN WORK IT OUT」、14「PAPERBACK WRITER」、15「YELLOW SUBMARINE」、16「ELEANOR RIGBY」、17「PENNY LANE」、18「ALL YOU NEED IS LOVE」、19「HELLO, GOODBYE」、20「LADY MADONNA」、21「HEY JUDE」、22「GET BACK」、23「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」、24「SOMETHING」、25「COME TOGETHER」、26「LET IT BE」、27「THE LONG AND WINDING ROAD」と、公式盤「1」と同じ選曲と曲順で収録されています。しかしながら、公式盤「1」ではモノラル・ミックスだった冒頭の3曲は、1「LOVE ME DO」、2「FROM ME TO YOU」はステレオ・ミックスに、3「SHE LOVES YOU」は疑似ステレオ音源よりはかなり良くなったステレオ・リミックスで収録されています。他にも、18「ALL YOU NEED IS LOVE」のエンディングに「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」と「GOOD NIGHT」が挿入されていたりしますけれど、そう云うブートレグ業者の独りよがりなインチキ・ミックスは聴いている方は面白くも何ともないので、別テイクや別ミックスで勝負してもらわないと、特に「AI」を導入する様になってからは、危険がアブナイですなあ。

他にも、24「SOMETHING」がジョージのカウント入りで所謂ひとつの「ROCKBAND REMIX」だったり、27「THE LONG AND WINDING ROAD」がフィル・スペクター・ヴァージョンではなく、ビートルズとビリー・プレストンだけのシンプルだからこそ美しいヴァージョンで〆るのは、ブートレグではもはや定番なのですけれど、コレはですね、前半だけシンプル・ヴァージョンで、後半はフィル・スペクター・ヴァージョンになると云うインチキ・ミックスです。と云う感じで、全27曲が公式盤の「1」とは何らかの違いがあるヴァージョンで収録されているのですけれど、このブートレグ「1 ALTRNATES」の肝はDVDに収録されている全39曲のミュージック・ビデオなのです。前述の通り、公式盤のベスト・アルバム「1」は2000年11月13日にアップルからリリースされましたが、2011年9月2日にリマスター盤がアップルからリリースされています。そのリマスター盤は、アビイ・ロード・スタジオのエンジニアであるピーター・ミューがリマスターしていたのですけれど、僅か4年後の2015年11月6日に、ジャイルズ・マーティンがリミックスして3度目のCD化がされています。その2015年盤の「1」と「1+」は、公式盤では初となるミュージック・ビデオが、「1」ではCDと同じ選曲と曲順で27曲がまとめられていて、「1+」ではそれに23曲を加えた全50曲ものミュージック・ビデオがまとめられていたのです。そのミュージック・ビデオ集が余りにも衝撃的だったので、CD「1」もリミックスされていた事は余り話題にはならなかったのです。このブートレグ「1 ALTRNATES」は同じ2015年にリリースされているので、こちらでもメインは映像でした。DVDは全39曲・118分を1枚に詰め込んであります。

DVDの内容は、1「LOVE ME DO」、2「FROM ME TO YOU」、3「SHE LOVES YOU」、4「I WANT TO HOLD YOUR HAND」、5「CAN'T BUY ME LOVE」、6「A HARD DAY'S NIGHT」、7「I FEEL FINE」、8「EIGHT DAYS A WEEK」、9「TICKET TO RIDE」、10「HELP!」、11「YESTERDAY」、12「DAY TRIPPER」、13「WE CAN WORK IT OUT」、14「PAPERBACK WRITER」、15「YELLOW SUBMARINE」、16「ELEANOR RIGBY」、17「PENNY LANE」、18「ALL YOU NEED IS LOVE」、19「HELLO, GOODBYE」、20「LADY MADONNA」、21「HEY JUDE」、22「GET BACK」、23「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」、24「SOMETHING」、25「COME TOGETHER」、26「LET IT BE」、27「THE LONG AND WINDING ROAD」、28「THIS BOY」、29「LONG TALL SALLY」、30「ALL MY LOVING」、31「I FEEL FINE」、32「DIZZY MISS LIZZY」、33「PAPERBACK WRITER」、34「RAIN」、35「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」、36「A DAY IN THE LIFE」、37「REVOLUTION」、38「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」、39「REAL LOVE」の、全39曲入りで、公式盤の「1」や「1+」とはどこかが違っているヴァージョンを集めています。1「LOVE ME DO」は「MERSEY SOUND」からの別編集ヴァージョンで、2「FROM ME TO YOU」は「BIG NIGHT OUT」などからの編集ヴァージョンで、3「SHE LOVES YOU」は「MERSEY SOUND」でのライヴ映像で、4「I WANT TO HOLD YOUR HAND」は「MERSEYSIDE」のライヴ映像で、5「CAN'T BUY ME LOVE」は「READY STEADY GO!」のライヴ映像で、6「A HARD DAY'S NIGHT」は同名映画から編集した映像で、7「I FEEL FINE」は「READY STEADY GO!」でのライヴ映像です。

8「EIGHT DAY'S A WEEK」はネタがないのでEMIスタジオ(後のアビイ・ロード・スタジオ)でのレコーディング風景で、9「TICKET TO RIDE」は映画「HELP!」から編集した映像で、10「HELP!」も映画「HELP!」からで、11「YESTERDAY」は「BLACKPOOL NIGHT OUT」からで、12「DAY TRIPPER」は映像版「ANTHOLOGY」からで、13「WE CAN WORK IT OUT」は別ヴァージョン(黒いジャケットを着ている)で、14「PAPERBACK WRITER」はスタジオ撮影での別ヴァージョンで、15「YELLOW SUBMARINE」は同名アニメ映画からで、16「ELEANOR RIGBY」はEMIスタジオでのレコーディングの様子で、17「PENNY LANE」は映像版「ANTHOLOGY」からで、18「ALL YOU NEED IS LOVE」は別編集ヴァージョンで、19「HELLO GOODBYE」はBBCでは放送しなかったヴァージョンで、20「LADY MADONNA」は映像版「ANTHOLOGY」からで、21「HEY JUDE」も映像版「ANTHOLOGY」からで、22「GET BACK」はスタジオとルーフトップ・コンサートを混ぜたヴァージョンで、23「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」は映像版「ANTHOLOGY」からで、24「SOMETHING」はゲーム「ROCKBAND」からで、25「COME TOGETHER」もゲーム「ROCKBAND」からで、26「LET IT BE」は同名映画からで、27「THE LONG AND WINDING ROAD」はフィル・スペクター・ヴァージョンの映像版です。ここまでの27曲は全てが公式盤の「1」と「1+」のDVDもしくはBDの1枚目に収録されているのと同じ選曲と曲順ですが、映像の内容は全てが公式盤とは違っています。ブートレグの音源と云うものは、お店で購入して最初に聴いた時が最高であってですね、繰り返して聴く様なものではありません。中にはポール・マッカートニーのアルバム「HOT HITZ - KOLD KUTZ」みたいに、繰り返し聴く事が出来るブートレグもごくたまにありますけれど、アレはポールが何度も公式リリースを考えていたアルバムなので、そりゃあ出来栄えが違いますわなあ。

このブートレグ「1 ALTRNATES」の場合は、CDは何度も聴く様なものではありませんが、DVDの方は公式盤の「1」や「1+」を持っていて既に視聴していても、楽しめるし何度も観返すのに耐えられるだけの質はあると思います。公式の「1」と同じ27曲に関しても別ヴァージョンの映像を集めていますが、更に面白いのがボーナス・トラックの12曲です。28「THIS BOY」の珍しい映像から始まり、29「LONG TALL SALLY」は1964年のワシントン・DCでの熱狂的なライヴ映像で、30「ALL MY LOVING」は1964年のこれまた熱狂の坩堝のハリウッド・ボウルでのライヴ映像で、31「I FEEL FINE」は別ヴァージョンで、32「DIZZY MISS LIZZY」はもはや観客が狂乱し爆発している1965年のシェイ・スタジアム公演からのライヴ映像で、33「PAPERBACK WRITER」は別ヴァージョンで、34「RAIN」は映像版「ANTHOLOGY」からの1966年に撮影されたとは思えない鮮明過ぎる映像で、35「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」も映像版「ANTHOLOGY」からで、36「A DAY IN THE LIFE」も映像版「ANTHOLOGY」からで、37「REVOLUTION」も映像版「ANTHOLOGY」からで、38「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」は別ヴァージョンで、最後の39「REAL LOVE」は映像版「ANTHOLOGY」がテレビ放送された時のオリジナル・ヴァージョンです。このブートレグ「1 ALTRNATES」が良いところは、1CDと1DVDが普通のスリムな2枚組CD用のケースに入っているところで、公式盤の「1+」みたいにデカイ箱に入っていてDVDやBDを2枚重ねて入れてある(櫻坂46のライヴBDとかもその仕様で、取り出す時に割れないかドキドキする)のではなく、お手軽でお気楽に取り出して視聴出来る点ですかね。

(小島イコ)

さて、最後の方で強引に話を転換していますけれど、本日(9月28日)は、櫻坂46の推しメンである山ア天ちゃんの二十歳のお誕生日です。おめでとうございます。天ちゃん推しの方々の多くは、おそらく「坂道合同新規メンバー募集オーディション」のSHOWROOM審査で、71番の「小麦ちゃん」(中学1年生・12歳)として登場した時に、「コノコは伸びる!」と逢った途端に一目惚れしたでしょう。あの12歳の真っ黒に日焼けしていた子どもが、遂に二十歳になったのです。現在でも「櫻坂46のエース」として存在感を魅せているのに、実は、まだ二十歳なのです。どこまで伸びるのか、楽しみにしています。お誕生日おめでとう。

(小島イコ/姫川未亜)

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「警視庁・捜査一課長」シーズン2第8話(再)で内山理名ちゃん

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テレ朝チャンネル1 7:00〜8:00

第8話「出前は見た!大食い美女のグルメ殺人!?」

内山理名 AS 桜川彩華(第8話ゲスト)

「警視庁・捜査一課長」シーズン2第8話の、今年2回目の再放送です。理名ちゃんが演じた彩華さんは、大食い編集者と云うよく分からない役どころで、本物の爆食女王・もえあずちゃんが「私よりも大食い」と語る程の大食い設定です。それで、二人で並んでラーメンを食べると云う、珍しい場面も観る事が出来ます。大食いなのに、何故か炒飯が食べられないのですが、ソレが事件を解くカギとなっています。

本放送:2017年6月8日(テレビ朝日)

(姫川未亜/小島イコ)

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2025年09月27日

「ポールの道」#863「THE BEATLES BLACK VOX」
#172「1 ANOTHER EDITION」

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2000年11月13日にアップルからリリースされたビートルズのベスト・アルバム「1」は、日本だけで200万枚以上、全世界で3500万枚以上も売れに売れて、英国や米国や日本など35か国以上の世界中のチャートで首位!を獲得しました。本国である英国では、9週連続首位!を爆走しています。リリース時の2000年は、ビートルズが解散して既に30年も経っていて、幾ら当時の英国もしくは米国で首位!になった全28曲中27曲を収録しているとは云え、音源としては38年から30年も前にレコーディングされていた大昔の楽曲を年代順に並べただけのベスト・アルバムが、僅か5週間で2000年で最も売れたアルバムとなったのです。一体、現役のバンドやミュージシャンは何をしていたのでしょうか。このアルバムは、サー・ジョージ・マーティンとポール・マッカートニーとジョージ・ハリスンとリンゴ・スターによって編集されていますが、前述の通り、単純明快に英国もしくは米国で首位!になったシングル曲を年代順に並べただけの内容です。「THE LONG AND WINDING ROAD」と両A面扱いで全米首位!となったジョージ・ハリスン作の「FOR YOU BLUE」だけがハブにされているのは、ジョージも納得しての事でしょう。何せこのベスト・アルバム「1」は、CD1枚に78分39秒も詰め込まれているので、「FOR YOU BLUE」を入れるとCD1枚には収まり切れなくなってしまいます。アップルやサー・ジョージ・マーティンやポールとジョージとリンゴたちは、やはりCD1枚に収まるカタチにして、よりビートルズの敷居を低くして、多くの人々に手に取ってもらいたかったし、結果的にはその方針は間違ってはいなかったので、全世界で3500万枚以上ものメガ・セールスに繋がっています。CDには、日本盤も含めたシングル盤のジャケットが160枚も掲載された32頁のブックレットも付いています。

さて、こうしたビートルズの新たな定番ベスト・アルバム「1」が登場した事によって、ブートレグ業者も黙って見過ごすわけがなく、色々な「1」関連のブートレグがリリースされています。今回は「JPGR」からリリースされた1CDのブートレグ「1 ANOTHER EDITION」を紹介します。内容は、1「LOVE ME DO」、2「FROM ME TO YOU」、3「SHE LOVES YOU」、4「I WANT TO HOLD YOUR HAND」、5「CAN'T BUY ME LOVE」、6「A HARD DAY'S NIGHT」、7「I FEEL FINE」、8「EIGHT DAYS A WEEK」、9「TICKET TO RIDE」、10「HELP!」、11「YESTERDAY」、12「DAY TRIPPER」、13「WE CAN WORK IT OUT」、14「PAPERBACK WRITER」、15「YELLOW SUBMARINE」、16「ELEANOR RIGBY」、17「PENNY LANE」、18「ALL YOU NEED IS LOVE」、19「HELLO, GOODBYE」、20「LADY MADONNA」、21「HEY JUDE」、22「GET BACK」、23「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」、24「SOMETHING」、25「COME TOGETHER」、26「LET IT BE」、27「THE LONG AND WINDING ROAD」の全27曲入りで、選曲も曲順も公式盤の「1」と全く同じです。ジャケットのデザインも、公式盤の「1」が赤を基調にしているのに対して、こちらは青を基調としていて、裏ジャケットのデザインも酷似しています。ところで、このリック・ウォードがデザインした「1」のジャケットって、何なんでしょうか。ビートルズの編集アルバムって、アナログ盤時代から「RARITIES」とか「20 GREATEST HITS」とか、単調なデザインが多くて、CD時代になっても「PAST MASTERS」とか「YELLOW SUBMARINE SONGTRACK」とか「1」とか、なんじゃらほい、なデザインが目立ちます。

この辺のセンスは、どうもポール・マッカートニーが推しているんじゃないのか、とあたくしは疑っています。アノ「McCARTNEY」の箱とか「NOW AND THEN」のシングルとか、今度出るウイングスのベスト・アルバムとか、ポールはシンプル過ぎるデザインが好きなんじゃないでしょうか。さてさて、ブートレグ「1 ANOTHER EDITION」ですけれど、コレはですね、ベスト・アルバム「1」の収録曲を、全て別テイクで集めたアルバムです。1「LOVE ME DO」は英国盤ステレオ・ミックスで、2「FROM ME TO YOU」は「Take 7」で、3「SHE LOVES YOU」はステレオ・リミックス(疑似ステレオ)で、4「I WANT TO HOLD YOUR HAND」は別ステレオ・ミックスで、5「CAN'T BUY ME LOVE」は別テイクのボツ音源で、6「A HARD DAY'S NIGHT」は「Take 4」で、7「I FEEL FINE」は「Take 7」で、8「EIGHT DAY'S A WEEK」は英国盤のステレオ・ミックスで、9「TICKET TO RIDE」は「Take 2」で、10「HELP!」は「Take 12」で、11「YESTERDAY」は「Take 2」のストリングス抜きのインチキ・ミックスで、12「DAY TRIPPER」は「Take 3」で、13「WE CAN WORK IT OUT」は「Take 2」で、14「PAPERBACK WRITER」は「Take 2」で、15「YELLOW SUBMARINE」は英国盤モノラル・ミックスで、16「ELEANOR RIGBY」も英国盤モノラル・ミックスです。ここまでの16曲が「赤盤(1962年〜1966年)」時代で、こうしたシングル曲のコンピレーション・アルバムとなると、シングルを連発していた「赤盤」時代の楽曲が多く選曲されてしまいます。英国盤でも年間3作はシングルをリリースしていたし、米国ではそれに加えて勝手にシングル・カットされていたので「EIGHT DAY'S A WEEK」の様な英国ではアルバムの中の1曲に過ぎなかった曲まで全米首位!になっていて「1」に入ってしまったのです。

17「PENNY LANE」はトランペット・エンディングのステレオ・ヴァージョンですが、コレはですね、通常のステレオ・ミックスの最後に米国とカナダのモノラル・ミックスのプロモーション盤のエンディングを繋いだインチキ・ミックスです。18「ALL YOU NEED IS LOVE」は別モノラル・ミックスでエンディングのフェイドアウトが長いヴァージョンです。19「HELLO GOODBYE」は「Take 1」で、20「LADY MADONNA」は「Take 3」で、21「HEY JUDE」は公式盤「ANTHOLOGY 3」からで、22「GET BACK」は1969年1月30日の「ルーフトップ・コンサート」音源で、23「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」はカウント入りの別ヴァージョンで、24「SOMETHING」と、25「COME TOGETHER」は公式盤「ANTHOLOGY 3」からで、26「LET IT BE」は1969年1月の「THE GET BACK SESSIONS」音源でまだ3番の歌詞が出来ていないヴァージョンで、27「THE LONG AND WINDING ROAD」は「Take 16C」でビートルズとビリー・プレストンによる美しい「ありのままのビートルズ」です。最後の「THE LONG AND WINDING ROAD」がフィル・スペクター・ヴァージョンではなくシンプルな演奏になっているだけで、全27曲を聴き通した印象はかなり違っています。フィル・スペクター・ヴァージョンのゴージャスな感じは、聴いてお腹いっぱいにさせてくれますけれど、それが「THE GET BACK SESSIONS」音源だと、まだまだつづきがある様に思えるのです。実際には「LET IT BE」と「THE LONG AND WINDING ROAD」が後でシングル・カットされたわけで、ビートルズにはその先にアルバム「ABBEY ROAD」があったのです。このブートレグはマニアックではありますけれど、選曲と曲順が公式盤「1」と同じなので、ブートレグ入門編と云ったところです。

(小島イコ)

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「十万分の一の偶然」(再)で内山理名ちゃん



テレ朝チャンネル2 22:00〜0:00

内山理名 AS 布川麻奈美

「十万分の一の偶然」の、今年3回目の再放送です。今は亡き田村正和さんが主人公のルポライターを演じて、冒頭で中谷美紀さんが演じた娘が交通事故で死んでしまいます。その事故現場を偶然に撮影し賞を取った高嶋政伸さんが演じたカメラマンに主人公は疑念を抱き、身分を偽って接近して追い詰めてゆきます。理名ちゃんが演じた麻奈美は、事故の唯一の生存者で目撃者でもある人物が入院した病院の看護師ですが、実はカメラマンの愛人で共犯者でもあり、目撃者も殺されてしまいます。理名ちゃんは、こうした悪役も上手いんですよね。果たして、主人公は娘の死の謎を解明できるのか、と云った内容です。主人公の娘の少女時代を、当時12歳だった久保田紗友ちゃんが演じているのも見どころのひとつです。成長した娘役の中谷美紀さんは、那奈ちゃんの3代目につづく、4代目「きれいなおねえさん」です。

本放送:2012年12月15日(テレビ朝日)

(姫川未亜/小島イコ)

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2025年09月26日

「ポールの道」#862「THE BEATLES BLACK VOX」
#171「1」

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1973年4月2日(米国)・同年4月19日(英国)にアップルからリリースされた、ビートルズの初めてのオールタイム・ベスト・アルバム「THE BEATLES 1962-1966(赤盤)」と「THE BEATLES 1967-1970(青盤)」は、LP2枚組合計4枚で全54曲入りでした。CD時代になっても、1993年9月20日にアナログ盤と同じ2枚組2セット計4枚で全54曲入りの侭で初CD化されて、この辺で、CDだったらもっと入るだろう、とか、そもそも「赤盤」は全26曲入りで合計40分足らずなんだから1枚で入るだろう、とか、ズバリ云って、正論で文句を云われる様になりました。「赤盤」と「青盤」はジョージ・ハリスンが選曲したと云う大嘘(オリジナル盤リリース時にアップルが虚偽の宣伝した)が信じられていたので、ジョージの選曲じゃあ、手を加えられないか、ともなっていたのですけれど、前述の通りジョージが選曲したのではありません。「青盤」にジョージ作の地味なシングルB面曲「OLD BROWN SHOE」が選ばれていたので、何となくそれだけでジョージが選曲したと信じられてもいたものの、それじゃあ「赤盤」にジョージの曲が1曲も選ばれていないのは謙虚過ぎる、と疑われてもいました。普通なら「TAXMAN」位は選んでも、それこそジョージ選曲だったのだろうなあ、と文句は出ないわけです。シングル・ヒットを網羅した「赤盤」ですが、何故かシングルが英国では1曲もシングル・カットされていない1965年のアルバム「RUBBER SOUL」から6曲も選ばれているバランスの悪さもあったし、アルバム志向となった「青盤」の時期ではアルバムの流れで聴いてこそ良さが味わえる楽曲が解体されている難点もありました。

アナログ盤時代には「赤盤」と「青盤」以外にもベスト・アルバムや編集アルバムがあって、まずは現役時代に唯一のベスト・アルバムとして、1966年12月10日に英国パーロフォンからリリースされた「A COLLECTION OF BEATLES OLDIES」全16曲入りがありました。それはほとんどが1963年から1966年までのシングル・ヒットを収録していたので、英国ではアルバム初収録が半数の8曲もあったものの、何でもかんでも水増しアルバムにしていた米国キャピトルでは目新しさがなく、リリースされていません。解散後の1973年4月には前述の「赤盤」と「青盤」がアップルからリリースされて、1976年6月7日(米国・キャピトル)・同年6月10日(英国・パーロフォン)には編集アルバム「ROCK'N'ROLL MUSIC」がLP2枚組全28曲入りでリリースされていて、これはロックンロール集で、「赤盤」と「青盤」とは4曲(「DRIVE MY CAR」、「REVOLUTION」、「BACK IN THE U.S.S.R.」、「GET BACK」で、「GET BACK」がアルバム・ヴァージョンなので実質3曲)しか被っていなかったのと、米国盤はサー・ジョージ・マーティンが「こんな音じゃ出せん!」とノーギャラでリミックスしているので、リリース当時のマスターを使用した英国盤とは全曲ミックスが違っています。1977年10月21日(米国・キャピトル)・同年11月19日(英国・パーロフォン)には、今度はバラード集の編集アルバム「LOVE SONGS」LP2枚組全25曲入りがリリースされていて、こちらは「赤盤」と「青盤」と9曲もダブっているし、内容が甘過ぎます。こちらも何曲かは米国盤と英国盤が別々にリミックスされています。1980年10月20日には、LP1枚の「THE BEATLES BALLADS」が英国パーロフォンからリリースされて、LP1枚に全20曲も詰め込んでいましたが、内容は「赤盤」と「青盤」とは14曲もダブっていて、「LOVE SONGS」とも10曲もダブっていて、もっと甘ったるい曲ばかりが選曲されています。

1980年11月3日には、英国EMIの通販部門であるワールド・レコーズからLP8枚組の「THE BEATLES BOX」全124曲入りがリリースされて、これがジョン・レノン生前最後のビートルズのレコードとなりました。収録曲の中には所謂ひとつの「ミックス違い」音源が忍び込ませてあったのもポイントが高いベスト・アルバム(とは云えビートルズ公式213曲の半数以上を収録)でした。メドレー・ブームが起こった1982年3月22日(米国・キャピトル)・同年3月29日(英国・パーロフォン)には、ビートルズの映画で使われた曲を集めた編集アルバム「REEL MUSIC」全14曲入りがリリースされましたが、肝心の「THE BEATLES’ MOVIE MEDLEY」は未収録です。1982年10月18日(英国・パーロフォン)・同年10月11日(米国・キャピトル)には、ベスト・アルバム「20 GREATEST HITS」が、英国(全20曲入り)と米国(全20曲入り)ではそれぞれ違った選曲で、LP1枚には収まり切れず「HEY JUDE」が短縮ヴァージョンになってリリースされています。先を急ぐと、このベスト・アルバム「20 GREATEST HITS」の英国盤と米国盤を合体させて「HEY JUDE」をオリジナルの長さに戻したのが、2000年11月13日にアップルからリリースされた究極のベスト・アルバム「1」です。こうしてビートルズのベスト・アルバムは色々と出ていたのですけれど、1987年から1988年にかけてのビートルズの初CD化によって全世界統一規格化されてしまい、1993年9月20日に初CD化された「赤盤」と「青盤」以外のベスト・アルバムやコンピレーション・アルバムは全てがビートルズのカタログから抹消されてしまい、2025年の現在でそれらのアルバムはパイレート盤もしくはブートレグでしか聴けません。しかしながら、CDでも2枚組2セット4枚組の「赤盤」と「青盤」だけでは、ビートルズに対する敷居が高いと考えられてもいました。

そこで、20世紀の終わりである2000年11月13日にアップルからリリースされたのが、ビートルズの一家に一枚のベスト・アルバム「1」です。このアルバムは、英国もしくは米国で首位!を獲得した全27曲をCD1枚に78分58秒も詰め込んだヒット曲集です。内容は、1「LOVE ME DO」、2「FROM ME TO YOU」、3「SHE LOVES YOU」、4「I WANT TO HOLD YOUR HAND」、5「CAN'T BUY ME LOVE」、6「A HARD DAY'S NIGHT」、7「I FEEL FINE」、8「EIGHT DAYS A WEEK」、9「TICKET TO RIDE」、10「HELP!」、11「YESTERDAY」、12「DAY TRIPPER」、13「WE CAN WORK IT OUT」、14「PAPERBACK WRITER」、15「YELLOW SUBMARINE」、16「ELEANOR RIGBY」、17「PENNY LANE」、18「ALL YOU NEED IS LOVE」、19「HELLO, GOODBYE」、20「LADY MADONNA」、21「HEY JUDE」、22「GET BACK」、23「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」、24「SOMETHING」、25「COME TOGETHER」、26「LET IT BE」、27「THE LONG AND WINDING ROAD」の全27曲入りで、厳密に云えば「THE LONG AND WINDING ROAD」と両A面で全米首位!になっているジョージ・ハリスン作の「FOR YOU BLUE」が収録されていません。1曲目は英国でのデビュー・シングル「LOVE ME DO」で、英国では17位までしか上がっていない曲ですけれど、1964年の全米制覇の時にどさくさに紛れて全米首位!になってしまったので収録されています。そして、この「LOVE ME DO」はリンゴ・スターではなくアンディ・ホワイトがドラムスを叩いているヴァージョンです。1「LOVE ME DO」、2「FROM ME TO YOU」、3「SHE LOVES YOU」の3曲はモノラル・ミックスで、他の24曲はステレオ・ミックスとなっていて、全曲が丁寧にリマスターもされています。

他にも、英国の一部のチャートでは首位!となった「PLEASE PLEASE ME」が未収録だったり、最強シングルと云われる「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」が全英2位止まり(全米8位)だったので未収録だったり、19「HELLO GOODBYE」〜22「GET BACK」が4連発でポール・マッカートニーが主導で書いたレノン=マッカートニー作品で、最後の26「LET IT BE」〜27「THE LONG AND WINDING ROAD」もポール主導で書いたレノン=マッカートニー作品と、特に後半がポールの歌ばかりと云う選曲になっています。コレはですね、「赤盤」時代はシングル・ヒット中心だったので、1「LOVE ME DO」〜16「ELEANOR RIGBY」と16曲も「赤盤」時代の1962年から1966年の曲になっていて、アルバム志向となった「青盤」時代はそもそもシングルが少ないので、17「PENNY LANE」〜27「THE LONG AND WINDING ROAD」と、たったの11曲しか選ばれていないからなのです。「青盤」時代のシングルと云ったら、それはつまりポールの曲ばかりがA面になっていたわけで、必然的にこう云うアンバランスな選曲になってしまうわけですよ。ジョージ・ハリスンの曲だと「SOMETHING」1曲しか選ばれていなくて、前述の通り、本当は「FOR YOU BLUE」も全米首位!になっているのですけれど、最後が「FOR YOU BLUE」じゃあ恰好が付かないと思われたのか、それともコレ以上はCD1枚に収まらないのでカットされたのか分かりませんけれど、収録されていません。シングル・ヒット曲集と云う事で、1963年のアルバム「WITH THE BEATLES」、1965年のアルバム「RUBBER SOUL」、1967年のアルバム「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」、1968年のアルバム「THE BEATLES」からは、リリース当時にはシングル・カットされていないので、それぞれ1曲も選ばれていないのも、初心者向けと云えるでしょう。このアルバムは日本だけで200万枚以上も売れて、全世界で3500万枚以上も売れています。

(小島イコ)

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2025年09月25日

「ポールの道」#861「THE BEATLES BLACK VOX」
#170「THE BEATLES 1967-1970」2023 EDITION

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ビートルズのオールタイム・ベスト・アルバム「THE BEATLES 1962-1966(赤盤)」と「THE BEATLES 1967-1970(青盤)」は、オリジナル盤は1973年4月2日(米国)・同年4月19日(英国)にアップルからリリースされました。「赤盤」がLP2枚組全26曲入りで、「青盤」がLP2枚組全28曲入りで、合計LP4枚組全54曲入りでした。アナログ盤は特に米国では1973年1月にリリースされたブートレグ「AΩ」LP4枚組全59曲入り(後に「AΩ2」LP4枚組全60曲入りも販売)に市場を荒らされたのでリリースを早めていて、米国盤と英国盤ではそれぞれ異なるマスターを使用しているので、所謂ひとつの「ミックス違い」が生じています。1993年9月20日には初CD化されていて、ここで全世界統一規格化されているのですけれど、1987年から1988年にかけてのビートルズの初CD化では1963年から1964年までの楽曲はサー・ジョージ・マーティンの意向でモノラル・ミックスだったのに、この初CD化の「赤盤」ではステレオ・ミックスに変更された5曲(「ALL MY LOVING」、「CAN'T BUY ME LOVE」、「A HARD DAY'S NIGHT」、「AND I LOVE HER」、「EIGHT DAY'S A WEEK」)が、やはりサー・ジョージ・マーティンの意向で差し替えになっていました。オリジナルの「赤盤」は全26曲入りで2枚組で40分足らずしかなかったし、「青盤」は2枚組で全28曲で100分足らず程あるものの、やはりCDならもっと入るだろうと云われていました。それは、2000年11月13日に一家に一枚のベスト・アルバム「1」(CD1枚に全27曲収録)が登場した事で、ビートルズのベスト・アルバムは4枚もあるのに全54曲しか入っていない「赤盤」と「青盤」ではなく、全英もしくは全米で首位!となった全27曲をCD1枚に詰め込んだ「1」と云う認識になったのです。

ところが、2009年9月9日にビートルズのステレオ・ミックスとモノラル・ミックスが初CD化から22年も経過してようやくリマスターされたのですけれど、翌2010年10月18日に「赤盤」と「青盤」が2度目のCD化されていて、なんと、この時もオリジナル通りの曲数曲順でのリリースとなったのです。ちなみに「1」も2011年9月2日にリマスター盤がリリースされていて、2015年11月6日には「1」と「1+」として全50曲のミュージック・ビデオと共にジャイルズ・マーティンとサム・オケルによるリミックス盤として登場しています。そこまで来たら、いよいよ「赤盤」と「青盤」の役目は終わったと思われた2023年11月10日に、ポール・マッカートニーが執念で完成させたビートルズ最後の新曲「NOW AND THEN」(同年11月2日に先行シングルとしてリリース)と共に、「赤盤」(12曲追加全38曲入り)と「青盤」(9曲追加全37曲入り)合計75曲入りとして蘇ったのでした。今回は「青盤」を紹介しますが、CD1が、1「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」、2「PENNY LANE」、3「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」、4「WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS」、5「LUCY IN THE SKY WITH DIAMONDS」、6「WITHIN YOU WITHOUT YOU」、7「A DAY IN THE LIFE」、8「ALL YOU NEED IS LOVE」、9「I AM THE WALRUS」、10「HELLO, GOODBYE」、11「THE FOOL ON THE HILL」、12「MAGICAL MYSTERY TOUR」、13「LADY MADONNA」、14「HEY JUDE」、15「REVOLUTION」の全15曲入りです。こちらで追加された曲は、ジョージ・ハリスン作の、6「WITHIN YOU WITHOUT YOU」だけです。おそらく2006年のマッシュアップ盤「LOVE」での「WITHIN YOU WITHOUT YOU / TOMORROW NEVER KNOWS」を加味しての昇格でしょう。

CD2が、1「BACK IN THE U.S.S.R.」、2「DEAR PRUDENCE」、3「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」、4「OB-LA-DI, OB-LA-DA」、5「GLASS ONION」、6「BLACKBIRD」、7「HEY BULLDOG」、8「GET BACK」、9「DON'T LET ME DOWN」、10「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」、11「OLD BROWN SHOE」、12「HERE COMES THE SUN」、13「COME TOGETHER」、14「SOMETHING」、15「OCTOPUS'S GARDEN」、16「OH! DARLING」、17「I WANT YOU(SHE'S SO HEAVY)」、18「LET IT BE」、19「ACROSS THE UNIVERSE」、20「I ME MINE」、21「THE LONG AND WINDING ROAD」、22「NOW AND THEN」の、全22曲入りで、合計37曲入りです。こちらでの追加曲は、2「DEAR PRUDENCE」、5「GLASS ONION」、6「BLACKBIRD」、7「HEY BULLDOG」、16「OH! DARLING」、17「I WANT YOU(SHE'S SO HEAVY)」、20「I ME MINE」、そして新曲の、22「NOW AND THEN」の8曲です。CD1の1「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」、8「ALL YOU NEED IS LOVE」、10「HELLO GOODBYE」、13「LADY MADONNA」、14「HEY JUDE」、と、CD2の8「GET BACK」、10「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」の7曲は、2015年の「1」と「1+」でのステレオ・リミックスで、CD1の2「PENNY LANE」〜7「A DAY IN THE LIFE」の6曲は、2017年の箱「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」でのステレオ・リミックスで、CD2の1「BACK IN THE U.S.S.R.」〜6「BLACKBIRD」の6曲は、2018年の箱「THE BEATLES」でのステレオ・リミックスで、CD2の12「HERE COMES THE SUN」〜17「I WANT YOU(SHE'S SO HEAVY)」の6曲は、2019年の箱「ABBEY ROAD」でのステレオ・リミックスで、CD2の9「DON'T LET ME DOWN」と、18「LET IT BE」〜21「THE LONG AND WINDING ROAD」の5曲は、2021年の箱「LET IT BE」でのステレオ・リミックスです。

残りの、CD1の9「I AM THE WALRUS」、11「THE FOOL ON THE HILL」、12「MAGICAL MYSTERY TOUR」、15「REVOLUTION」、CD2の7「HEY BULLDOG」、11「OLD BROWN SHOE」の6曲はこのアルバムの為に新たに制作された「2023年ステレオ・リミックス」となっております。前述の通り、CD2の22「NOW AND THEN」は「ビートルズ最後の新曲」です。つまり、こちらの「青盤」に関しては、既にステレオ・リミックスしてあった音源が多くて、新たにステレオ・リミックスされたのは前述の6曲だけです。「赤盤」の全38曲中30曲が「2023年ステレオ・リミックス」だったのに比べると少ないのですが、このたったの6曲の中で、CD1の9「I AM THE WALRUS」の2023年ステレオ・リミックスが色々と物議を醸す事となりました。聴いて頂ければお分かりの通り、この「I AM THE WALRUS」の2023年ステレオ・リミックスは、それまでのレコードやCDで聴きなれた音像とは余りにも違っていて、簡単に云うと今までは聴こえなかった音が強調されているのです。今までのステレオ・リミックスではオリジナルを尊重しようとしていたジャイルズ・マーティンとサム・オケルが、何故かやらかしてしまったなあ、と強く感じられます。「青盤」の追加曲に関しても、ジョージ作ならば「WITHIN YOU WITHOUT YOU」や「I ME MINE」よりも良い曲はあるし、アルバム「THE BEATLES」も曲数が増えたものの全30曲中6曲しか選曲されておらず、しかも何故かレコードだとA面から5曲、B面から1曲で、C面とD面は完全に無視されています。ジョン・レノンが主導で書いたレノン=マッカートニー作品も「I WANT YOU(SHE'S SO HEAVY)」を入れる位なら、他にもあるでしょう。「青盤」は元々長かったので、追加されてCD1は56分半位入っているし、CD2は78分以上も詰め込んであります。ところが、こちらのアナログ盤LP3枚組も、2枚はオリジナル通りで、3枚目が追加曲と新曲「NOW AND THEN」となっております。それは、一寸違うかな、とは思いました。

(小島イコ)

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「確証〜警視庁捜査三課」(再)で内山理名ちゃん

オール・シングス・マスト・パス


TBSチャンネル1 15:00〜16:40

内山理名 AS 武田秋穂

「確証〜警視庁捜査三課」の、今年初めての再放送です。昨年(2024年)は、5回再放送されています。理名ちゃんが旦那さんと刑事の相棒役で初共演して出逢ったドラマですが、同じ原作で2013年に同じTBSで榮倉奈々ちゃんと高橋克実さんのコンビで連続ドラマとして放送された同名作品のリメイクです。この単発ドラマは、連ドラの第1話と第2話と同じ話なので続きがあるわけで、続編で夫婦共演も期待したいところでしたけれど、お子さんも誕生して、プライベート感が出過ぎるので夫婦共演は難しいかもしれません。このドラマでは、最後の方で、何故かジョージ・ハリスンの名曲「ISN'T IT A PITY」が流れます。

本放送:2017年11月6日(TBS)

(小島イコ/姫川未亜)

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「花咲舞が黙ってない」第2シリーズ第3話(再)で内山理名ちゃん

「花咲舞が黙ってない 2015」 Blu-ray BOX


日テレプラス 11:30〜12:30

第3話「女子行員が堕ちた恋の罠!! 窓口から消えた三百万」

内山理名 AS 吉川恭子(第3話ゲスト)

「花咲舞が黙ってない」第2シリーズ第3話の、今年4回目の再放送です。第1話の那奈ちゃんに続いて、第3話では理名ちゃんが銀行員を演じています。理名ちゃんが演じた吉川さんは真面目で信頼されている銀行の窓口係ですが、結婚詐欺師に騙されて、全財産を貢ぎ、多額の借金をして貢ぎ、遂には銀行のお金を横領してしまいます。花咲舞さんが結婚詐欺師を成敗しますが、吉川さんは逮捕される結末です。

本放送:2015年7月22日(日本テレビ)

(姫川未亜)

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「321万アクセスの、りんりん」



当ブログのアクセス数が、321万を超えました。今後とも、何卒宜しくお願い致します。

(小島イコ/姫川未亜)

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2025年09月24日

「ポールの道」#860「THE BEATLES BLACK VOX」
#169「THE BEATLES 1962-1966」2023 EDITION

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一家に一枚で全世界で3千5百万枚も売れたと云う、ビートルズのベスト・アルバム「1」全27曲入りが2000年11月13日にアップルからリリースされるまでは、ビートルズのベスト・アルバムと云えば1973年4月2日(米国)・同年4月19日(英国)にアップルからリリースされたベスト・アルバム「THE BEATLES 1962-1966(赤盤)」全26曲入りと「THE BEATLES 1967-1970(青盤)」全28曲入りの合計54曲入りでした。「赤盤」と「青盤」は、1993年9月20日にオリジナルの侭の曲数曲順でアップルから初CD化されて、ベスト・アルバム「1」がリリースされた後になっても、2010年10月18日にリマスター盤がやはりオリジナルの曲数曲順でアップルから2度目のCD化がされています。CD1枚に27曲も詰め込んだベスト・アルバム「1」を考えると、21世紀にもなってオリジナルのアナログ盤と同じ構成での2度目のCD化には疑問がありました。特に「赤盤」は元々収録曲が少なく、全体の長さも2枚全26曲で40分にも満たないので、今更アナログ盤と同じ2枚組にするのは如何なものか、ぶっちゃけ、CD1枚に入るざんしょ、と大いに不満の声も出ておりました。オリジナルのアナログ盤をリリースした時に「ジョージ・ハリスン選曲」と云うウソの宣伝をしてしまったので、ジョージの選曲は崩せない、となってもいました。しかし、オリジナルのアナログ盤がリリースされて50周年となった2023年11月10日に、新たに「赤盤」には12曲、「青盤」には9曲を追加して、しかも、2015年の「1」と「1+」で始まったジャイルズ・マーティンとサム・オケルによるリミックス音源を使用した「2023年拡大盤」がアップルからリリースされたのです。

「赤盤」のCD1が、1「LOVE ME DO」、2「PLEASE PLEASE ME」、3「I SAW HER STANDING THERE」、4「TWIST AND SHOUT」、5「FROM ME TO YOU」、6「SHE LOVES YOU」、7「I WANT TO HOLD YOUR HAND」、8「THIS BOY」、9「ALL MY LOVING」、10「ROLL OVER BEETHOVEN」、11「YOU REALLY GOT A HOLD ON ME」、12「CAN'T BUY ME LOVE」、13「YOU CAN'T DO THAT」、14「A HARD DAY'S NIGHT」、15「AND I LOVE HER」、16「EIGHT DAYS A WEEK」、17「I FEEL FINE」、18「TICKET TO RIDE」、19「YESTERDAY」で、CD2が、1「HELP!」、2「YOU'VE GOT TO HIDE YOUR LOVE AWAY」、3「WE CAN WORK IT OUT」、4「DAY TRIPPER」、5「DRIVE MY CAR」、6「NORWEGIAN WOOD(THIS BIRD HAS FLOWN)」、7「NOWHERE MAN」、8「MICHELLE」、9「IN MY LIFE」、10「IF I NEEDED SOMEONE」、11「GIRL」、12「PAPERBACK WRITER」、13「ELEANOR RIGBY」、14「YELLOW SUBMARINE」、15「TAXMAN」、16「GOT TO GET YOU INTO MY LIFE」、17「I'M ONLY SLEEPING」、18「HERE, THERE, AND EVERYWHERE」、19「TOMORROW NEVER KNOWS」の、全38曲入りです。この内、CD1の、3「I SAW HER STANDING THERE」、4「TWIST AND SHOUT」、8「THIS BOY」、10「ROLL OVER BEETHOVEN」、11「YOU REALLY GOT A HOLD ON ME」、13「YOU CAN'T DO THAT」、CD2の、10「IF I NEEDED SOMEONE」、15「TAXMAN」、16「GOT TO GET YOU INTO MY LIFE」、17「I'M ONLY SLEEPING」、18「HERE, THERE, AND EVERYWHERE」、19「TOMORROW NEVER KNOWS」の12曲が、新たに追加されています。

追加された事によって、オリジナルの「赤盤」にはジョージ・ハリスンが書いた曲も歌ったカバー曲も1曲も収録されていなかったのに、カバーが2曲(CD1の10「ROLL OVER BEETHOVEN」、CD1の11「YOU REALLY GOT A HOLD ON ME」)とジョージ作も2曲(CD2の10「IF I NEEDED SOMEONE」、CD2の15「TAXMAN」)が選曲されています。またオリジナルにはカバー曲が1曲も選ばれていなかったのに、3曲(CD1の4「TWIST AND SHOUT」、CD1の10「ROLL OVER BEETHOVEN」、CD1の11「YOU REALLY GOT A HOLD ON ME」)が選ばれています。そして、オリジナルでは1965年のアルバム「RUBBER SOUL」から6曲も選ばれていたのに、1966年のアルバム「REVOLVER」からはシングル・カットされた「ELEANOR RIGBY」と「YELLOW SUBMARINE」の2曲しか選ばれていないと云うアンバランスな選曲になっていたところも、アルバム「RUBBER SOUL」から7曲(1曲追加)、アルバム「REVOLVER」から7曲(5曲追加)と、均等な選曲に改変してあります。そのアルバム「REVOLVER」からの7曲と同時期のシングル(CD2の12「PAPERBACK WRITER」、13「ELEANOR RIGBY」、14「YELLOW SUBMARINE」、15「TAXMAN」、16「GOT TO GET YOU INTO MY LIFE」、17「I'M ONLY SLEEPING」、18「HERE, THERE, AND EVERYWHERE」、19「TOMORROW NEVER KNOWS」)の計8曲は、2022年の公式盤の箱「REVOLVER」でのジャイルズ・マーティンとサム・オケルによる「2022年ステレオ・リミックス」音源が使われています。問題は、他の30曲で、ジャイルズ・マーティンとサム・オケルによるリミックスは2025年の現在でも、まだアルバム単位では行われていないのです。

そこで、CD1の1「LOVE ME DO」〜CD2の11「GIRL」の30曲は、新たに「2023年ステレオ・リミックス」を敢行しています。2022年の箱「REVOLVER」から行っていた「デミックス」も駆使していて、リンゴ・スターがドラムスを叩いた「LOVE ME DO」はアンディ・ホワイト版と混同を避ける為にセッション・テープが破棄されていて、これまでは盤起こし音源しか聴けなかったのに、その盤起こし音源を「デミックス」で完璧なステレオ・リミックスに生まれ変わらせています。同じく、何故かセッション・テープを破棄されてモノラル・マスターしか遺されていない「SHE LOVES YOU」も、そのモノラル・マスターを「デミックス」して、見事なステレオ・リミックスになっています。元々モノラルや疑似ステレオでしか聴けなかった「LOVE ME DO」と「SHE LOVES YOU」に耳を奪われがちですけれど、1963年のアルバム「PLEASE PLEASE ME with Love Me Do and 12 other songs」からの曲も、アルバム「WITH THE BEATLES」からの曲も、1964年のアルバム「A HARD DAY'S NIGHT」からの曲も、アルバム「BEATLES FOR SALE」からの曲も、1965年のアルバム「HELP!」からの曲も、アルバム「RUBBER SOUL」からの曲も、そして当時のシングル曲も、全てが「2023年ステレオ・リミックス」になっているのです。やはり、これからはジャイルズ・マーティンとサム・オケルによるリミックス音源が主流となっていくのか、と思わされる、新たなる「赤盤」です。そして、アナログ盤3枚組もリリースされたのですけれど、そちらはオリジナル通りのLP2枚組に、新たに追加した12曲だけを収録したLP1枚を分けて収録されています。つまり、3枚目は「I SAW HER STANDING THERE」で始まり「TOMORROW NEVER KNOWS」で終わると云う、それはそれで何だかよく分からない選曲となっているのです。

(小島イコ)

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2025年09月23日

「ポールの道」#859「THE BEATLES BLACK VOX」
#168「THE BEATLES 1967-1970 ULTIMATE VIDEO COLLECTION」DISC 2

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解散して45年も経って、2015年11月6日にようやくリリースされたビートルズのミュージック・ビデオ集「1」と「1+」ですが、ボーナス・ディスク付きの「1+」でも全50曲入りでした。いや、全50曲ものミュージック・ビデオが鮮やかな映像で21世紀に蘇ったのは、大事件ではあったものの、そう云う時にこそ対抗策を練って公式盤を凌駕しようとするのが、ブートレグです。今回はDVD2枚組2セット計4枚組の「sgt.」から2015年にリリースされた「THE BEATLES 1962-1966 ULTIMATE VIDEO COLLECTION」(「赤盤」)と「THE BEATLES 1967-1970 ULTIMATE VIDEO COLLECTION」(「青盤」)の、いよいよ「青盤」の2枚目です。DISC2は、まずは「EXTRAS」で、1「WITHIN YOU WITHOUT YOU / TOMORROW NEVER KNOWS」、2「BABY YOU'RE RICHMAN」、3「FLYING」、4「BLUE JAY WAY」、5「YOUR MOTHER SHOULD KNOW」、6「HEY BULLDOG」、7「PEPPERLAND」、8「WHEN I'M SIXTY-FOUR」、9「ONLY A NORTHERN SONG」、10「IT'S ALL TOO MUCH」、11「ALL TOGETHER NOW」、12「YER BLUES」、13「TWO OF US」、14「I ME MINE」、15「DIG IT」、16「FOR YOU BLUE」、17「GET BACK」、18「DON'T LET ME DOWN」、19「I'VE GOT A FEELING」、20「ONE AFTER 909」、21「DIG A PONY」、22「GET BACK」、23「THE END」、24「FREE AS A BIRD」、25「REAL LOVE」となっていて、まずは2006年のマッシュアップ盤「LOVE」での、1「WITHIN YOU WITHOUT YOU / TOMORROW NEVER KNOWS」から始まります。このミュージック・ビデオは「1+」にも収録されていて、万華鏡の様でドラッギーな映像がある意味ヤバイです。

2「BABY YOU'RE RICHMAN」はインドでビートルズたちが輪になって遊んでいる映像で、まあ、適当に作った感じがします。3「FLYING」、4「BLUE JAY WAY」、5「YOUR MOTHER SHOULD KNOW」は、テレビ映画「MAGICAL MYSTERY TOUR」からで、1枚目の本編に入っていた「I AM THE WALRUS」と「THE FOOL ON THE HILL」と「MAGICAL MYSTERY TOUR」同様に、こうして切り抜いてもそのまんま良質なミュージック・ビデオとして成立しているわけで、コレを1967年に制作したビートルズは、やはり只者ではありません。6「HEY BULLDOG」は、1968年2月に元々は「LADY MADONNA」のミュージック・ビデオを撮影する事になって、時間が勿体ないからと云うポールの提案で、実際にはジョンが主導で書いたレノン=マッカートニー作品「HEY BULLDOG」を演奏して完成させてしまったのです。それで、元々の「HEY BULLDOG」のミュージック・ビデオを、1999年のリミックス盤「YELLOW SUBMARINE SONGTRACK」のプロモーションの為に作り直したのがコレです。20年以上経って、元の鞘に収まったわけですが、映像と音声がピッタリ一致していて、エンディング近くのジョンとポールによる掛け合いがアドリブの一発録音だった事も分かります。ジェフ・エメリックによれば、この1968年2月11日の「HEY BULLDOG」のレコーディング・セッションが、ビートルズの4人が最後に一丸となった時だったそうです。7「PEPPERLAND」〜11「ALL TOGETHER NOW」は、1968年公開のアニメ映画「YELLOW SUBMARINE」からで、こちらも切り抜いてもミュージック・ビデオとして楽しめる様になっています。特に最後の「ALL TOGETHER NOW」は、アニメ映画の出来栄えが良かったので、それまでアニメ映画をバカにしていたビートルズが改心して実写で出ている映像です。

12「YER BLUES」はビートルズではなく、THE DIRTY MAC(ジョン・レノン、エリック・クラプトン、キース・リチャーズ、ミッチ・ミッチェル)による演奏で、1968年12月に収録して当時はお蔵入りになったローリング・ストーンズのテレビ番組「ROCK AND ROLL CIRCUS」でのマルチアングルのアウトテイク映像です。曲の前に、ジョンがミック・ジャガーをいやらしく触っていたり、ジョンとヨーコさんの間に座っているジュリアン・レノン(当時5歳)が煙草の様なものを吸っているんですけれど、色々と問題がありそうな映像です。ちなみに、ヨーコさんは黒い袋に入ってしまうので、後半の「キエーッ!」は聴けません。13「TWO OF US」〜22「GET BACK」は、1969年1月の「THE GET BACK SESSIONS」からで、映画「LET IT BE」だけではなく、他の素材も使っています。やはり、17「GET BACK」、18「DON'T LET ME DOWN」、19「I'VE GOT A FEELING」、20「ONE AFTER 909」、21「DIG A PONY」、22「GET BACK」の「ルーフトップ・コンサート」映像が素晴らしい出来栄えです。23「THE END」は映像版「ANTHOLOGY」からで、24「FREE AS A BIRD」と、25「REAL LOVE」は、1995年と1996年のヴァーチャル・ビートルズです。どうもこのヴァーチャル・ビートルズに関しては、2023年に完成した「NOW AND THEN」と、リンゴがカヴァーするカタチになった「GROW OLD WITH ME」も加えた4曲共にジョンがピアノの弾き語りで歌ったバラード調の曲ばかりで、ジョンのリード・ヴォーカル(元々は仮歌)がへなへなしていて、積極的に好きとは云えないのですけれど、ミュージック・ビデオとしては傑作揃い(特に「FREE AS A BIRD」は素晴らしい)で、映像こみで評価するべき楽曲なのかなあ、と思っています。

つづいて「ALTERNATES」で、26「ALL YOU NEED IS LOVE」、27「HELLO GOODBYE」、28「LADY MADONNA」、29「ACROSS THE UNIVERSE」、30「DON'T LET ME DOWN」、31「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」、32「REAL LOVE」で、こちらは些細な違いがあるヴァージョンを集めています。26「ALL YOU NEED IS LOVE」はエンディングがカラー映像の侭(元々はモノクロ映像だったのを映像版「ANTHOLOGY」の時に人工着色してカラー映像になった)です。このミュージック・ビデオにはローリング・ストーンズのミック・ジャガーとキース・リチャーズがコーラスで参加していて、ミックはアップで抜かれていますけれど、実はリンゴの隣でザ・フーのキース・ムーンが一緒にドラムスを叩いています。このヴァージョンはエンディングが長いので、キース・ムーンの姿がハッキリと確認出来ます。27「HELLO GOODBYE」はオリジナル・ヴァージョンで、最後に突然フラガール6人が、演奏しているビートルズのそばに現れてフラダンスをしています。この曲は色んなテイクがあって、全てポールが監督していて、全く、何を考えているのかサッパリ分かりません。28「LADY MADONNA」もオリジナル・ヴァージョンなんですけれど、前述の通り実際にビートルズが演奏しているのは「HEY BULLDOG」なので、それを知ってしまうと「HEY BULLDOG」を歌っているとしか観れなくなります。29「ACROSS THE UNIVERSE」はバード・ヴァージョンの映像版で、コレは本編がフィル・スペクター・ヴァージョンだったのでこっちも入れたのでしょうけれど、どちらも適当な映像です。30「DON'T LET ME DOWN」、31「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」は、別編集ヴァージョンで、32「REAL LOVE」は、「ANTHOLOGY」のテレビ放送時に流れたヴァージョンです。

最後は「RARITIES」で、33「LADY MADONNA」、34「BACK IN THE U.S.S.R.」、35「BACK IN THE U.S.S.R.」、36「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」、37「COME TOGETHER」、38「OCTOPUS'S GARDEN」、39「GET BACK」、40「DON'T LET ME DOWN」、41「LET IT BE」、42「TWO OF US」、43「THE BEATLES MOVIE MEDLEY」の、全43曲入りです。こちらは「珍品集」で、33「LADY MADONNA」はヴァージョン2で、34〜35「BACK IN THE U.S.S.R.」は1976年の編集アルバム「ROCK'N'ROLL MUSIC」の時に英国でシングル・カットされた時に制作されたミュージック・ビデオなんですけれど、ジェット機のSEが入っているから空港の映像を使っている手抜きなので、公式盤ではなかった事にされているみたいです。36「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」はオリジナル・ヴァージョンで、37「COME TOGETHER」は例のギンギラ・アニメ・ヴァージョンで、2000年のベスト・アルバム「1」の時に制作されていますけれど、公式盤「1」と「1+」には、新たなヴァージョンを制作して入れた方が良かったと思います。あのアニメだけ浮き捲っているんですよ。38「OCTOPUS'S GARDEN」は、これぞ「珍品」で、モノクロ映像で潜水服姿の人がタコと格闘していて、それとは別にビキニの女性が泳いでいるシュール過ぎる映像です。39「GET BACK」〜41「LET IT BE」はオリジナル・ヴァージョンで、42「TWO OF US」はアニメと合成した映像(こちらは綺麗)で、最後の、43「THE BEATLES MOVIE MEDLEY」は1982年にメドレー・ブームが起きた時に制作されたミュージック・ビデオで、公式盤では黒歴史でしょう。全43曲で140分!、「青盤」の合計で80曲入りで272分(4時間32分!)、「赤盤」全119曲入りで291分(4時間51分!)と合わせると、なな、なんと、全199曲入りで563分(9時間23分!)です。公式盤の「1+」は全50曲入りで106分と87分の合わせて193分(3時間13分)ですから、物量としてはブートレグの圧勝です。そしてこのブートレグDVDは、肝心の映像に関してもかなり綺麗です。

(小島イコ)

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「花咲舞が黙ってない」第2シリーズ第1話(再)

「花咲舞が黙ってない 2015」 Blu-ray BOX


日テレプラス 11:30〜12:30

第1話「お言葉を返すようですが!痛快ヒロイン、復活!!」

片瀬那奈 AS 北原有里(第1話ゲスト)

「花咲舞が黙ってない」第2シリーズ第1話の、今年4回目の再放送です。コレも定番ドラマで、第1シリーズと共に1年中再放送されています。那奈ちゃんが演じた北原さんは銀行員で、パワハラ上司の命令で顧客を騙してしまい、銀行が訴えられそうになって責任をとらされて退職させられそうになります。そこで、花咲舞さんが黙っていなくて、パワハラ上司を成敗して、北原さんは左遷されるものの退職を免れます。第1話は初回スペシャルで、通常回よりも尺が長くなっています。主演の花咲舞を演じた杏さんは、那奈ちゃんと2010年のドラマ「泣かないと決めた日」でも共演していて、その時には万里香(杏さん)も藤田千秋(那奈ちゃん)も悪役でした。このドラマの第2シリーズには、第1話に那奈ちゃんが、第3話に理名ちゃんが、それぞれ銀行員役でゲスト出演しています。また、このドラマは2024年にキャスティングを変更して第3シリーズが放送されていて、杏さんの印象が強かったので不評でした。ところが、杏さんから引き継いで花咲舞を演じた今田美桜ちゃんが、今週最終回を迎える朝ドラ「あんぱん」で注目されたので、再評価されています。

本放送:2015年7月8日(日本テレビ)

(小島イコ/姫川未亜)

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「湯けむりバスツアー 桜庭さやかの事件簿7」(再)で内山理名ちゃん

マジカル・ミステリー・ツアー(完全初回生産限定盤)(デラックス・エディション) [Blu-ray]


TBSチャンネル2 8:40〜10:20

萬田久子主演。湯けむり旅情サスペンス、第7弾!今回の舞台は三重県伊勢志摩。新郎新婦両家で一緒に旅をする“家族になろうよ”ツアー。その旅先で起こる事件とは…!?

内山理名 AS 高根沢智子

「湯けむりバスツアー 桜庭さやかの事件簿7」の、今年5回目の再放送です。理名ちゃんが演じた智子さんは新婦役で、冒頭でウエディングドレス姿を披露しています。そして、新郎新婦の両家で親睦を深める為にバスツアーへと出かけるのですが、そこで事件が起こり、バスガイドの桜庭さやかさんが解決します。こうしてドラマや映画でウェディングドレスを着ると、実際の婚期が遅れるなどとも云われていますが、理名ちゃんはこのドラマの翌年に運命の出逢いがあって、結婚して子宝にも恵まれました。何故かBGMで、ビートルズの「IN MY LIFE」や、演奏者は不明な「YESTERDAY」のインストゥルメンタル・ヴァージョンや、ステッペンウルフの「BORN TO BE WILD(ワイルドでいこう!)」や、レッド・ツェッペリンの「STAIRWAY TO HEAVEN(天国への階段)」や、クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(CCR)の「PROUD MARY」などが使われています。

本放送:2016年5月23日(TBS)

(姫川未亜/小島イコ)

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2025年09月22日

「ポールの道」#858「THE BEATLES BLACK VOX」
#167「THE BEATLES 1967-1970 ULTIMATE VIDEO COLLECTION」DISC 1

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2015年11月6日に、解散後45年も経って、ようやくビートルズのミュージック・ビデオ集「1」と「1+」がアップルからリリースされました。4人のメンバーの内、既にジョン・レノンとジョージ・ハリスンは亡くなっていて、コレを観れたのはポール・マッカートニーとリンゴ・スターだけです。いやいや、制作当時に4人共に観れただろうと思われるかもしれませんが、例えば今回取り上げる「青盤」の時代ならば、有名な1967年の「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」と「PENNY LANE」や、放送禁止曲「A DAY IN THE LIFE」や、全世界衛星中継の「ALL YOU NEED IS LOVE」や、「HELLO GOODBYE」や、テレビ映画「MAGICAL MYSTERY TOUR」や、1968年の「HEY JUDE」と「REVOLUTION」や、1969年の「GET BACK」、「DON'T LET ME DOWN」、「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」、「SOMETHING」辺りは観ていたでしょうけれど、完成した後にチラッとチェックした位だったでしょう。何せ、ビートルズは世界一のバンドだったのですから、そんなに暇ではなかったのです。それに、ビートルズは常に前進あるのみのバンドだったので、過去に戻ろうと云った後ろ向きの事はやっていません。それをやろうとしたのが「原点回帰」の「THE GET BACK SESSIONS」で、結果は目も当てられない失敗に終わっています。さて、公式盤の「1」と「1+」に対抗して、同じ2015年に「sgt.」からDVD2枚組2セット合計4枚組の「赤盤」と「青盤」のミュージック・ビデオ集がリリースされました。前回までに取り上げた前半の「赤盤」だけで、全119曲入りで291分(4時間51分!)もあったのですけれど、今回は「THE BEATLES 1967-1970 ULTIMATE VIDEO COLLECTION」(「青盤」)の1枚目を紹介します。

DISC1は、1「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」、2「PENNY LANE」、3「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」、4「WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS」、5「LUCY IN THE SKY WITH DIAMONDS」、6「A DAY IN THE LIFE」、7「ALL YOU NEED IS LOVE」、8「I AM THE WALRUS」、9「HELLO, GOODBYE」、10「THE FOOL ON THE HILL」、11「MAGICAL MYSTERY TOUR」、12「LADY MADONNA」、13「HEY JUDE」、14「REVOLUTION」、15「BACK IN THE U.S.S.R.」、16「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」、17「OB-LA-DI, OB-LA-DA」、18「GET BACK」、19「DON'T LET ME DOWN」、20「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」、21「OLD BROWN SHOE」、22「HERE COMES THE SUN」、23「COME TOGETHER」、24「SOMETHING」、25「OCTOPUS'S GARDEN」、26「LET IT BE」、27「ACROSS THE UNIVERSE」、28「THE LONG AND WINDING ROAD」と、まずはレコード盤の「青盤」と同じ曲順で入っています。「LUCY IN THE SKY WITH DIAMONDS」の様にアニメ映画「YELLOW SUBMARINE」から持って来たり、「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」の様に新たに制作したり、「I AM THE WALRUS」と「THE FOOL ON THE HILL」と「MAGICAL MYSTERY TOUR」はテレビ映画「MAGICAL MYSTERY TOUR」から持って来たり、なかなか涙ぐましい努力をして「青盤」全28曲の映像版を完成させています。この辺の緻密な作業は、明らかに日本人が関わっていると思われますけれど、非合法なブートレグ業務などに手を染めずに、普通にエンジニアとかになっても成功するんじゃないでしょうか。画質も最高なので、公式盤とは別に独自にリペアやリストアをしていると思われます。

DISC1のつづきは、「ORIGINALS」で、29「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」、30「A DAY IN THE LIFE」、31「HELLO GOODBYE」、32「HELLO GOODBYE」、33「HEY JUDE」、34「HEY JUDE」、35「REVOLUTION」、36「THE BALLAD OF JOHN AND YOKO」、37「LET IT BE」の、全37曲入りで、合計132分です。「赤盤」みたいに矢鱈と曲が多いわけではありませんが、あるものは全て入れる方針は変わっておらず、2時間以上詰め込んでいて、曲数に関しても次回紹介する「青盤」の2枚目はトンデモナイ事になっています。ビートルズがミュージック・ビデオを制作し始めたのは1965年11月23日で、テレビに出演しなくとも済む様に、云わば手抜きをする為に一挙に5曲(「I FEEL FINE」、「TICKET TO RIDE」、「HELP!」、「DAY TRIPPER」、「WE CAN WORK IT OUT」)10テイクを撮影したわけですが、1966年5月19日と20日にマイケル・リンゼイ=ホッグ監督で撮影した「PAPERBACK WRITER」と「RAIN」辺りから、本格的に映像作品としてミュージック・ビデオを制作する様になりました。故に「青盤」時代である1967年から1970年(事実上は1969年)までの期間に制作したミュージック・ビデオは、良質な作品が多くて、2025年の現在でも全く古くなっていない楽曲と映像があります。それで、このブートレグなのですけれど、わざわざ「青盤」全28曲の後に「ORIGINALS」と云うオマケが入っています。コレは何なのかと云うとですね、実は「青盤」本編全28曲の方ではレコードの音源に合わせて映像をリンクさせた曲(「HEY JUDE」など)が入っているのです。わざわざそんな面倒な作業までやっているブートレグ業者って、何なのでしょうか。

それで、オリジナルの音声と映像が合っている「HEY JUDE」(しかも2ヴァージョン)を入れたりしているわけです。「REVOLUTION」は、本編では途中まではオリジナルのミュージック・ビデオなのですけれど、最後の方でジョンとポールが合いの手で絶叫する部分を編集してオフにしていて、聴こえるオリジナルも入れています。前述の、3「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」に加えて、4「WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS」、15「BACK IN THE U.S.S.R.」、16「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」、17「OB-LA-DI, OB-LA-DA」、21「OLD BROWN SHOE」、22「HERE COMES THE SUN」、23「COME TOGETHER」、25「OCTOPUS'S GARDEN」、27「ACROSS THE UNIVERSE」の10曲は、新たに制作していて、「OB-LA-DI, OB-LA-DA」ではインドでの様子が観れたりするし、「OLD BROWN SHOE」は実際には「FOR YOU BLUE」などを演奏している「THE GET BACK SESSIONS」の映像が使われています。「COME TOGETHER」は公式盤の「1」と「1+」に収録されたアニメ映像(実はコレの2枚目にも「珍品」として収録されている)よりも、こっちのベッドイン映像などを編集した方が良いです。と云うか、あの公式のアニメって酷くないですか?18「GET BACK」、19「DON'T LET ME DOWN」は、2003年のリミックス盤「LET IT BE... NAKED」の時に制作された新たなミュージック・ビデオが収録されています。「LET IT BE」と「THE LONG AND WINDING ROAD」は、映像と音声が全く合っていませんけれど、まあ、オリジナルが観たければ映画「LET IT BE」を観ればいいわけですなあ。でも、「THE LONG AND WINDING ROAD」でビリー・プレストンが入魂の間奏をオルガンで弾いているところで、音声はオーケストラと女性コーラスって云うのは、確かに酷いな、とは思いました。

(小島イコ)

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2025年09月21日

「ポールの道」#857「THE BEATLES BLACK VOX」
#166「THE BEATLES 1962-1966 ULTIMATE VIDEO COLLECTION」DISC 2

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2015年11月6日に、ようやく公式盤でビートルズのミュージック・ビデオ集である「1」全27曲入りと「1+」全50曲入りが、DVDとBDのそれぞれ2枚組にCDの3枚組でアップルからリリースされました。リリース形態としては、1CD+2DVDの「1+」と、1CD+2BDの「1+」と、1CD+1DVDの「1」と、1CD+1BDの「1」と、1DVDの「1」と、1BDの「1」と、1CDの「1」の7種類がありましたが、そこは迷わず1CD+2BDの「1+」でしょう。CD全27曲と「1+」での全23曲の合計50曲は、ジャイルズ・マーティンとサム・オケルがリミックスしていて、DVDとBDの全50曲のミュージック・ビデオは、全てがリペア(修復)されリストア(復元)されていて、5.1サラウンド・ミックスされていて、流石は公式盤と云える決定盤である事は間違いはありません。1970年の解散から45年間も待った甲斐があった内容ですけれど、公式盤が「質」で来るならば、「量」で対抗するのがブートレグです。前回から紹介している「1+」と同じ2015年に「sgt.」からリリースされた「THE BEATLES 1962-1966 ULTIMATE VIDEO COLLECTION」と「THE BEATLES 1967-1970 ULTIMATE VIDEO COLLECTION」のDVD2枚組2セット全4枚は、前回に取り上げた「THE BEATLES 1962-1966 ULTIMATE VIDEO COLLECTION」のDISC1だけで全48曲で122分も収録されていました。今回は、その「赤盤」のつづきです。

DISC2は、まずは「EXTRAS」で、1「SOME OTHER GUY」、2「TWIST AND SHOUT」、3「I SAW HER STANDING THERE」、4「I'LL GET YOU」、5「THIS BOY」、6「IT WON'T BE LONG」、7「TILL THERE WAS YOU」、8「PLEASE MR. POSTMAN」、9「I WANNA BE YOUR MAN」、10「MONEY(THAT'S WHAT I WANT)」、11「ROLL OVER BEETHOVEN」、12「SHOUT」、13「MOONLIGHT BAY」、14「I SHOULD HAVE KNOWN BETTER」、15「IF I FELL」、16「I'M HAPPY JUST TO DANCE WITH YOU」、17「TELL ME WHY」、18「I'LL CRY INSTEAD」、19「YOU CAN'T DO THAT」、20「SHE'S A WOMAN」、21「ROCK AND ROLL MUSIC」、22「I'M A LOSER」、23「BOYS」、24「I'LL FOLLOW THE SUN」、25「BABY'S IN BLACK」、26「EVERYBODY'S TRYING TO BE MY BABY」、27「KANSAS CITY / HEY, HEY, HEY, HEY」、28「THE NIGHT BEFORE」、29「I NEED YOU」、30「ANOTHER GIRL」、31「YOU'RE GOING TO LOSE THAT GIRL」、32「ACT NATURALLY」、33「I'M DOWN」、34「RAIN」となっております。1枚目の方で、ベスト・アルバム「赤盤」全26曲と基本的にはその楽曲の別テイクを収録していたので、2枚目は渋めの選曲となっておりますが、曲目を見て頂ければお分かりの通り、テレビ出演した時の映像やライヴ映像や、果てには1964年の主演映画「A HARD DAY'S NIGHT」と1965年の主演映画「HELP!」での演奏シーンなども、独立したミュージック・ビデオの様に編集して収録されています。まあ、元々ビートルズがそう云う風に作っているので可能なわけですけれどね。

つづいて「ALTERNATES」で、35「I SAW HER STANDING THERE」、36「SHE LOVES YOU」、37「IT WON'T BE LONG」、38「ALL MY LOVING」、39「I WANNA BE YOUR MAN」、40「SHE LOVES YOU」、41「I WANT TO HOLD YOUR HAND」、42「YOU CAN'T DO THAT」、43「WORDS OF LOVE」、44「YESTERDAY」、45「TICKET TO RIDE」、46「DAY TRIPPER」、47「WE CAN WORK IT OUT」で、有名な「エド・サリヴァン・ショー」や「READY STEADY GO」での演奏も収録されています。次は「RARITIES」で、48「LOVE ME DO」、49「LOVE ME DO」、50「PLEASE PLEASE ME」、51「PLEASE PLEASE ME」、52「PLEASE PLEASE ME」、53「I WANT TO HOLD YOUR HAND」、54「I WANT TO HOLD YOUR HAND」、55「BABY IT'S YOU」、56「BABY IT'S YOU」、57「I FEEL FINE」、58「I FEEL FINE」となっていて、珍しい別ヴァージョンを収録しています。最後は「PROMOTIONS」で、59「1962-1966 1967-1970:RED&BLUE ORIGINAL TV COMMERCIAL」、60〜63「RED&BLUE CD TV COMMERCIAL」、64〜65「RED&BLUE REMASTERED CD TV COMMERCIAL」、66「LIVE AT THE BBC VOL.1&2:LIVE AT THE BBC SPECIAL」、67〜71「-ON AIR- LIVE AT THE BBC VOL.2」の、全71曲入りで、なんと169分です。DISC1と合計で、全119曲入りで291分(4時間51分!)となっております。しかも、コレでまだ半分なのです。最後の「赤盤」と「青盤」と「LIVE AT BBC」のCMは、ズバリ云ってある意味最も貴重で、エアチェックしようにも何時流れるか分からないし、「赤盤」と「青盤」に関しては、1973年のオリジナル版と、1993年の初CD化版と、2010年のリマスター版が全て網羅されているし、「LIVE AT BBC」も同じくあるだけ入れています。CMを収録するなんて、公式盤では考えられず、ブートレグならではです。CMだけを収録した公式盤は、あたくしは、ナイアガラと、タツローと、ター坊くらいしか持っていません。

(小島イコ)

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「NO IMAGE」


here is

mia/iko presents

「the diary of nana katase」

A/K/A/ 「COPY CONTROL」


Recording Produced by IKO KOJIMA

Engineer : MIA HIMEKAWA

All voices & instruments : MW-777
(MIA/IKO/TACO/LUNA)

All Songs arranged , written and compoced by

009:栗

(A/K/A/ mia/iko) except where indicated.


with a big help from

001:ANTETSU (from NANAchan OGAMITAI of NO IMAGE),
002:USHIO (from SHiNY ☆ BRADBURYS of NO IMAGE),
008:HITO-WOLF (from MEI-KYO-SHI-SUI),
& 100 = TACO (from Queen of NO IMAGE),


055:PIN (from NEW of NO IMAGE)&
033:KIRI (from SISTER of NO IMAGE),
・・・with their family・・・,


101:NANAMI NARUMI (from LITTLE SISTERS of NO IMAGE),
051:LUNA NARUMI (from LITTLE SISTERS of NO IMAGE),
0101010・・・,& so on:KOYUKI SISTERS #0-#2 with TVC-15,
& 「KOYUKI #3-#5」with TVC15-2!!,
m-G4-MIMI & W-7,W-10-nanaco#1-#3,

ukulele-MIDORI #1-#3 (from LITTLE SISTERS of NO IMAGE),
070 & 077:NEO FLOWER GIRLS (from &'S LITTLE SISTERS of NO IMAGE),
396:pirozhki (from MARQUEE MOON),
099;mayaya

R-157:rina-chan

000:mamma-mia A+C ! &

007:nana-chan


& EVERY***

AND ・・・「∞:my MOTHER = MIAMIA/IKO-CHAN !」



ALL FOR NANA KATASE from the bottom of my heart.

since 2004-8-8

(C) NO IMAGE INC. with LOVE ☆



YES, we're just only the " NANA chan's FAN " .

since 1981-11-7