
片瀬那奈ちゃんのオリジナルとされた楽曲には、いくつかのタイトル及び歌詞が異なるカヴァーもしくは原曲が存在します。もともとカヴァーでのデビューだったことも現在では判明しており、後のカヴァー企画は必然性があったのです。それらの内、デビュー曲「GALAXY」には「DUN DUN DUN」(容祖兒)と「DANGEROUS TO ME」(Ladybird)が、そして第三弾シングル「Shine」のカップリング曲「REVENGE〜未来への誓い〜」には「Shine」(SMOOTH ACE)があることは既に言及しました。しかし其の二曲も収録されたファースト・アルバム『TELEPATHY』(2003年6月25日発売)には、更にもうひとつの異名同曲が存在していたのです。
其の楽曲とは「A・I・O」です。片瀬那奈ちゃんのお気に入りの曲であり、アルバムお披露目イベントでも先行試聴コーナーでオンエアし、ライヴでも度々披露されていました。作曲者である RAM RIDER 氏に関して友人が blog で言及しておりまして、御本人のサイトなどを検索したところ、昨年11月にインディー・レーベルから発売されたデビュー・シングル「MUSIC」のカップリング曲「ミラーボール」が「A・I・O」のセルフ・カヴァーだと、新たな発見をさせて戴いたのです。
RAM RIDER 氏は現在はメジャー・レーベルで大活躍中ですが、氏の日記によれば「ミラーボールは僕が生まれてはじめて作った歌モノで、デモテープ作った3ヵ月後には片瀬那奈さんのアルバムに入っていたという思い出の曲。彼女のアルバムもすごく良かったなー。」とのことで、片瀬那奈ちゃんの先見性を感じますなぁ。歌手「片瀬那奈」には、まだまだ謎が残っている様です。休止期間はそれらを解明する為にあるのでしょう。
初出「COPY CONTROL」 (小島藺子)