「小さくガッツ・ポーズ」計画に対しての、片瀬サイドの応対は粋だ。彼女は、ファンに配信するメール・マガジンで「さりげなく」謝辞を述べてくれた。ぼくらは、純粋に那奈ちゃんを祝福したかったのであって、事が大きくなるのを望んではいない。ただ、何の反応も無ければ「迷惑だったのかな?」と心配してしまう。他にも同様のモノが届いて末席に並んでるってのが、あたくしの目論見だったのだけど、どーも「那奈ちゃんねる組」だけだったみたいだね。そーなると、目立ってしまうし、紹介もしなくては不自然だからね。事前の申し合わせも無いことだったので、無視されて当然くらいに思っていたよ。
其の後、スタッフ・ダイアリーでも話題にならず、当然、ぼくらも話題にはしなかった。だから、メルマガを読んだひとたちで「アノくだり」を理解出来るのは「ぼくらと那奈ちゃん」だけなんだよ。こんな素敵な「共犯幻想」を作り出せる「美しいひと」は、なかなかいないね。那奈ちゃん、ありがとう。ぼくらが誰なのかを、確かに彼女は知っている。今回のことで、やっと其れが分ったよ。
初出「COPY CONTROL」 (小島藺子/姫川未亜)