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2026年02月15日

「ポールの道」#1004「BEAT THE BEATLES」
#053「ENDLESS HARMONY SOUNDTRACK」

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1998年8月11日に、キャピトルはビーチ・ボーイズのコンピレーション・アルバム「ENDLESS HARMONY SOUNDTRACK」をリリースしました。このアルバムは結成35周年記念のドキュメンタリー番組のサントラ盤と云う事になっていますが、内容は全く違っていて、ビーチ・ボーイズのレア音源を集めた独立したアルバムとなっています。CD1枚に全25トラックを詰め込んだその内容は、その内で2曲のみが既発音源で、他の23トラックはこの次点では未発表音源となっていました。アルバム「ENDLESS HARMONY SOUNDTRACK」の内容は、1「SOULFUL OLD MAN SUNSHINE」、2「SOULFUL OLD MAN SUNSHINE」、3「RADIO CONCERT PROMO 1」、4「MEDLEY:SURFIN' SAFARI / FUN, FUN, FUN / LITTLE DEUCE COUPE / SURFIN' U.S.A.」、5「SURFER GIRL」、6「HELP ME, RHONDA」、7「KISS ME BABY」、8「CARIFORNIA GIRLS」、9「GOOD VIBRATIONS」、10「HEROES AND VILLAINS」、11「HEROES AND VILLAINS」、12「GOD ONLY KNOWS」、13「RADIO CONCERT PROMO 2」、14「DARLIN'」、15「WONDERFUL / DON'T WORRY, BILL」、16「DO IT AGAIN」、17「BREAK AWAY」、18「SAIL PLANE SONG」、19「LOOP DE LOOP(FLIP FLOP FLYIN' IN AN AEROPLANE)」、20「BARBARA」、21「’TILL I DIE」、22「LONG PROMISED ROAD」、23「ALL ALONE」、24「BRIAN'S BACK」、25「ENDLESS HARMONY」の、25トラック入りです。当時のビーチ・ボーイズは、1998年2月6日にカール・ウィルソンが亡くなっていて、それを受けてブライアン・ウィルソンは正式にビーチ・ボーイズの解散を決めていて、ソロ活動に移行しています。アル・ジャーディンも同意して、カール・ウィルソンが亡くなった後にもビーチ・ボーイズを続行していたマイク・ラヴと対立して脱退していて、「ビーチ・ボーイズ」の商標を持っているマイク・ラヴは、ブルース・ジョンストンとデイヴィッド・マークスを加えてライヴ活動を行っていて、ビーチ・ボーイズは3分裂していました。

そこで登場したこのアルバム「ENDLESS HOARMONY SOUNDTRACK」には、CD1枚に74分も詰め込んであるわけですが、キャピトルとしてはビートルズの「ANTHOLOGY」が売れたので、次はビーチ・ボーイズで行こう、と云う思惑があったのでしょう。全25トラック中、既発音源は、5「SURFER GIRL」と、25「ENDLESS HARMONY」の2曲のみで、それは、1963年の「SURFER GIRL」のバイノーラル・ミックス(歌と演奏が左右泣き別れになっている)と、アルバムのタイトル曲「ENDLESS HARMONY」(1980年のアルバム「KEEPIN' THE SUMMER ALIVE」から)です。他は全てが未発表音源となっていて、先ずは、1〜2「SOULFUL OLD MAN SUNSHINE」は1969年の未発表曲なのですが、なんと、ブライアン・ウィルソンとサンレイズ(ビーチ・ボーイズを叩き潰す為にウィルソン3兄弟の父親であるマリー・ウィルソンが売り出したバンド)のリック・ヘンが共作した楽曲なのです。その恩讐を超えた楽曲「SOULFUL OLD MAN SUNSHINE」が、実に良い曲で、いきなり最初から感動させられます。3と13はラジオ・スポットですけれど、他はマトモな曲で、4「MEDLEY:SURFIN' SAFARI / FUN, FUN, FUN / LITTLE DEUCE COUPE / SURFIN' U.S.A.」は1966年10月22日のミシガン大学でのライヴ音源で、6「HELP ME, RHONDA」は1965年の別シングル・ヴァージョンで、7「KISS ME BABY」と、8「CARIFORNIA GIRLS」の2曲は1965年の曲のステレオ・リミックスで、9「GOOD VIBRATIONS」は1968年12月8日のロンドンでのライヴ・リハーサル音源です。そして、中盤の山場は、10〜11の「HEROES AND VILLAINS」で、10「HEROES AND VILLAINS」は1966年11月4日のブライアン・ウィルソンがピアノの弾き語りをしたデモ音源で、「HEROES AND VILLAINS」と「I'M IN GREAT SHAPE」と「BARNYARD」の幻のアルバム「SMiLE」用の楽曲のメドレーで、11「HEROES AND VILLAINS」は1973年10月から11月のライヴ・アウトテイク音源となっています。

つづいて、12「GOD ONLY KNOWS」は1967年9月11日のハワイでのライヴ音源で、元々はライヴ・アルバムをリリースする予定でした。14「DARLIN'」は1980年の英国ハートフォードシャーのネブワースでのライヴ音源で、15「WONDERFUL / DON'T WORRY, BILL」は1972年のカーネギーホールでのライヴ音源(「DON'T WORRY, BILL」は初出音源)で、16「DO IT AGAIN」は1968年の初期ヴァージョンで、17「BREAK AWAY」は1969年のデモ音源で、18「SAIL PLANE SONG」は1968年6月8日にレコーディングした未発表曲で、19「LOOP DE LOOP(FLIP FLOP FLYIN' IN AN AEROPLANE)」は1969年3月5日と6日にレコーディングした音源に1998年7月3日と4日にアル・ジャーディンがリード・ヴォーカルをレコーディングし直した未発表曲で、20「BARBARA」は1971年のデニス・ウィルソン作の未発表曲で、21「’TILL I DIE」は1970年にレコーディングされた別ミックス・ヴァージョンで、22「LONG PROMISED ROAD」は1972年11月23日のカーネギーホールでのライヴ音源で、23「ALL ALONE」は1978年6月にレコーディングされたカーリ・ムニョス作でデニス・ウィルソンが幻のセカンド・アルバム「BAMBOO」用にレコーディングした曲で、後にアルバム「PACIFIC OCEAN BLUE」の拡張盤で日の目を見るまではコレでしか聴けなかった未発表音源で、24「BRIAN'S BACK」は1978年10月から11月にレコーディングされたマイク・ラヴ作の未発表曲です。最後のタイトル曲は前述の通り1980年3月24日にリリースされたアルバム「KEEPIN' THE SUMMER ALIVE」に収録されたブルース・ジョンストン作で、既発音源2曲の内「SURFER GIRL」のバイノーラル・ミックスは再発シングルのみのレア音源だったし、「ENDLESS HARMONY」も当時はリプリーズ盤とカリブ盤が廃盤状態だったので、全25トラック全てがレア音源でした。カール・ウィルソンとデニス・ウィルソンに捧げられたこのアルバム「ENDLESS HOARMONY SOUNDTRACK」は、2000年3月にジャケットと一部のミックスを変えてリイシューされています。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする