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2026年02月09日

「ポールの道」#998「BEAT THE BEATLES」
#047「I JUST WASN'T MADE FOR THESE TIMES」

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1993年6月29日に、驚愕のビーチ・ボーイズの歴史を辿った6CDの箱「GOOD VIBRATIONS:THIRTY YEARS OF THE BEACH BOYS」がキャピトルからリリースされました。幻のアルバム「SMiLE」音源を13曲(内10曲は初収録)も公式リリースされた内容でしたが、現在進行形の活動にも変化が見られたのです。それが、1995年8月15日にMCAからリリースされた、ブライアン・ウィルソンの2作目のソロ・アルバム「I JUST WASN'T MADE FOR THESE TIMES」です。このアルバムは、ドン・ウォズが監督した同名ドキュメンタリー映画のサントラ盤で、ブライアン・ウィルソンとドン・ウォズがプロデュースしていて、ほとんどの楽曲が過去の作品のセルフ・カバーで構成されています。内容は、1「MEANT FOR YOU」、2「THIS WHOLE WORLD」、3「CAROLINE, NO」、4「LET THE WIND BLOW」、5「LOVE AND MERCY」、6「DO IT AGAIN」、7「THE WARMTH OF THE SUN」、8「WONDERFUL」、9「STILL I DREAM OF IT」、10「MELT AWAY」、11「’TILL I DIE」の、全11曲入りです。1「MEANT FOR YOU」は1968年のアルバム「FRIENDS」、2「THIS WHOLE WORLD」は1970年のアルバム「SUNFLOWER」、3「CAROLINE, NO」は1966年のアルバム「PET SOUNDS」、4「LET THE WIND BLOW」は1967年のアルバム「WILD HONEY」、5「LOVE AND MERCY」と10「MELT AWAY」の2曲は1988年のアルバム「BRIAN WILSON」、6「DO IT AGAIN」は1969年のアルバム「20/20」、7「THE WARMTH OF THE SUN」は1964年のアルバム「SHUT DOWN VOLUME 2」、8「WONDERFUL」は1967年の幻のアルバム「SMiLE」用で同年のアルバム「SMILEY SMILE」、11「’TILL I DIE」は1971年のアルバム「SURF'S UP」と、ブライアン・ウィルソンのこの時点での全キャリアから幅広く選曲されています。9「STILL I DREAM OF IT」は1976年の自宅デモ音源で、1977年の幻のアルバム「ADULT/CHILD」用の楽曲です。

レコーディング・メンバーは、ブライアン・ウィルソン(ヴォーカル、ピアノ)、ワディ・ワクテル(ギター)、マーク・ゴールデンバーグ(ギター)、ジェームズ・ハッチ・ハッチンソン(ベース・ギター)、ベンモント・テンチ(ピアノ、オルガン)、ジム・ケルトナー(ドラムス)、デイブ・マクマリー(サックス、フルート)、アンドリュー・ゴールド(バック・ヴォーカル、バック・ヴォーカル・コンダクター)、ドナルド・レイ・ミッチェル(バック・ヴォーカル)、サー・ハリー・ボーエンズ(バック・ヴォーカル)、ジェフ・ペスケット(バック・ヴォーカル、バック・ヴォーカル・コンダクター)、キップ・レノン(バック・ヴォーカル)、スイート・ピー・アトキンソン(バック・ヴォーカル)となっていて、6「DO IT AGAIN」にはブライアン・ウィルソンの娘でウィルソン・フィリップスのカーニー・ウィルソンとウェンディ・ウィルソンがコーラスで参加して、親子共演しています。ブライアン・ウィルソンのソロ・アルバムは、この「I JUST WASN'T MADE FOR THESE TIMES」が2作目となっていますが、以前に取り上げた通りに、1988年の初のソロ・アルバム「BRIAN WILSON」と、この1995年のソロ・アルバム「I JUST WASN'T MADE FOR THESE TIMES」の間には、1990年と1991年に完成したものの未発表となった幻のアルバム「SWEET INSANITY」がありました。それ以前に1988年の初のソロ・アルバム「BRIAN WILSON」を制作する前に、1986年に盟友・ゲイリー・アッシャーと行ったセッションも頓挫していて、1995年から1996年にかけてはアンディ・ペイリーとのセッションも行って頓挫しています。それらの楽曲の一部は、2004年にリリースされるブライアン・ウィルソンのソロ・アルバム「GETTIN' IN OVER MY HEAD」で公式リリースされるのです。兎に角、ブライアン・ウィルソンやビーチ・ボーイズには「幻のアルバム」が多過ぎて、困ったちゃんなのです。

ちなみに、アンディ・ペイリーとのセッションからは、1995年に「SWEET FOR MY SWEET」のカバーがドッグ・ポウマスのトリビュート・アルバム「TILL THE NIGHT IS GONE:A TRIBUTE TO DOC POMUS」に収録されて、同年に「THIS COULD BE THE NIGHT」がハリー・ニルソンのトリビュート・アルバム「FOR THE LOVE OF HARRY:EVERYBODY SINGS NILSSON」に収録されて、同年にインストゥルメンタル曲「IN MY MOONDREAMS」がサーフィン・コンピレーション・アルバム「PULP SURFIN'」に収録されて、同年にこのアルバム「I JUST WASN'T MADE FOR THESE TIMES」からシングル・カットされた「DO IT AGAIN」のB面に「THIS SONG WANTS TO SLEEP WITH YOU TONIGHT」が収録されています。更に、1998年のソロ・アルバム「IMAGINATION」に1曲(「WHERE HAS LOVE BEEN」)、2004年のソロ・アルバム「GETTIN' IN OVER MY HEAD」に4曲(「GETTIN' IN OVER MY HEAD」、「SOUL SEARCIN'」、「SATURDAY MORNING IN THE CITY」、「DEAERT DRIVE」)が、それぞれレコーディングし直して収録されて、2013年のビーチ・ボーイズのベスト・アルバム「MADE IN CALIFORNIA」に2曲(「SOUL SEARCIN'」、「YOU'RE STILL A MYSTERY」)が収録されて、2017年のブライアン・ウィルソンのベスト・アルバム「PLAYBACK:THE BRIAN WILSON ANTHOLOGY」に1曲(「SOME SWEET DAY」)が収録されて、2021年に配信で5曲(「DEAERT DRIVE」、「GETTIN' IN OVER MY HEAD」、「I'M BROKE」、「SATURDAY MORNING IN THE CITY」、「YOU'RE STILL A MYSTERY」)がリリースされて、同年にブライアン・ウィルソンのドキュメンタリー映画のサントラ盤「LONG PROMISED ROAD」に5曲(「I'M GOIN' HOME」、「IT'S NOT EASY BEING ME」、「MUST BE A MIRACLE」、「SLIGHTLY AMERICAN MUSIC」、「I'M BROKE」)が収録されています。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする