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2026年02月06日

「ポールの道」#995「BEAT THE BEATLES」
#044「GOOD VIBRATIONS:THIRTY YEARS OF THE BEACH BOYS」(上)

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ビーチ・ボーイズは、メジャー・デビュー30周年を迎えた1992年8月3日に、通算31作目の新作アルバム「SUMMER IN PARADISE」をリリースしました。ところが、そのアルバム「SUMMER IN PARADISE」は米国では千枚も売れず、翌1993年に改訂盤をヨーロッパ向け仕様で出し直すも、全世界で数千枚しか売れないスットコドッコイ盤となってしまいました。そのアルバム「SUMMER IN PARADISE」は、最初で最後のブライアン・ウィルソンが全く関与していないビーチ・ボーイズのアルバムとなっています。もしもブライアン・ウィルソンが関わっていたのならば、同じ打ち込みサウンドでも違った感じになったと思います。当時のブライアン・ウィルソンは、トンデモ精神科医のユージン・ランディに洗脳されていて、ビーチ・ボーイズのメンバーどころか家族(とは云えビーチ・ボーイズ自体が家族の様なグループ)への接触すら禁じられていて、ビーチ・ボーイズのレコーディング・セッションに参加する事は不可能だったのです。それは裁判沙汰となり、ブライアン・ウィルソンが自由になったのは1992年末になってからでした。そう云う内部事情もあったからなのか、メジャー・デビュー30周年を盛大にお祝いするのは1993年になってからでした。1993年6月29日に、キャピトルは箱「GOOD VIBRATIONS:THIRTY YEARS OF THE BEACH BOYS」をリリースしたのです。米国盤は5CDで全143曲入りで、ヨーロッパ盤や日本盤は6CDで148曲入りとなっています。基本的には年代順に並べた4CDに、全曲が未発表音源集の1CD、更にボーナス・ディスクが1枚の全6CDで、アルバム未収録シングル・ヴァージョンや未発表音源も加わっている内容です。未発表音源は40曲にも及んでいて、アルバムを全て持っているファンにとっても見逃せない箱でした。そこで、今回から3回に分けて、2CDずつ紹介します。

先ずはCD1ですが、1「SURFIN' U.S.A.」、2「LITTLE SURFER GIRL」、3「SURFIN'」、4「SURFIN'」、5「THEIR HEARTS WERE FULL OF SPRING」、6「SURFIN' SAFARI」、7「409」、8「PUNCHLINE」、9「SURFIN' U.S.A.」、10「SHUT DOWN」、11「SURFER GIRL」、12「LITTLE DEUCE COUPE」、13「IN MY ROOM」、14「CATCH A WAVE」、15「THE SURFER MOON」、16「BE TRUE TO YOUR SCHOOL」、17「SPIRIT OF AMERICA」、18「LITTLE SAINT NICK」、19「THINGS WE DID LAST SUMMER」、20「FUN, FUN, FUN」、21「DON'T WORRY BABY」、22「WHY DO FOOLS FALL IN LOVE」、23「THE WARMTH OF THE SUN」、24「I GET AROUND」、25「ALL SUMMER LONG」、26「LITTLE HONDA」、27「WENDY」、28「DON'T BACK DOWN」、29「DO YOU WANNA DANCE」、30「WHEN I GROW UP(TO BE A MAN)」、31「DANCE, DANCE, DANCE」、32「PLEASE LET ME WONDER」、33「SHE KNOWS ME TOO WELL」、34「RADIO STATION JINGLES」、35「CONCERT PROMO / HUSHABYE」で、36にシークレット・トラックで「HAPPY BIRTHDAY FOUR FRESHMEN」を加えた、全36曲入りです。ブライアン・ウィルソンがピアノの弾き語りで歌う、1「SURFIN' U.S.A.」のデモ音源から始まり、2「LITTLE SURFER GIRL」のデモ音源、3「SURFIN'」のリハーサル音源と、最初の3曲がいきなり未発表音源です。5「THEIR HEARTS WERE FULL OF SPRING」も未発表デモ音源で、4「SURFIN'」、6「SURFIN' SAFARI」、7「409」の3曲が、1962年のアルバム「SURFIN' SAFARI」からで、8「PUNCHLINE」は未発表インストゥルメンタル曲で、9「SURFIN' U.S.A.」、10「SHUT DOWN」の2曲が1963年のアルバム「SURFIN' U.S.A.」からで、11「SURFER GIRL」〜15「THE SURFER MOON」の5曲は、1963年のアルバム「SURFER GIRL」からとなっています。

16「BE TRUE TO YOUR SCHOOL」は1963年のシングル・ヴァージョンで、17「SPIRIT OF AMERICA」は1963年のアルバム「LITTLE DEUCE COUPE」からで、18「LITTLE SAINT NICK」は1963年のシングル・ヴァージョンで、19「THINGS WE DID LAST SUMMER」は1963年の未発表音源で、20「FUN, FUN, FUN」〜23「THE WARMTH OF THE SUN」の4曲は1964年のアルバム「SHUT DOWN VOLUME 2」からで、24「I GET AROUND」〜28「DON'T BACK DOWN」の4曲は1964年のアルバム「ALL SUMMER LONG」からで、29「DO YOU WANNA DANCE」〜33「SHE KNOWS ME TOO WELL」の5曲は1965年のアルバム「THE BEACH BOYS TODAY!」からで、34「RADIO STATION JINGLES」と、35「CONCERT PROMO / HUSHABYE」の2曲は未発表音源で、「HUSHABYE」は1964年のライヴ・アルバム「BEACH BOYS CONCERT」のアウトテイクです。シークレット・トラックの、36「HAPPY BIRTHDAY FOUR FRESHMEN」は、1960年にブライアン・ウィルソンがテープ・レコーダーに録音した未発表音源となっています。そして、このボックス・セットの最大の売りだったCD2は、1「CALIFORNIA GIRLS」、2「HELP ME, RHONDA」、3「THEN I KISSED HER」、4「AND YOUR DREAMS COME TRUE」、5「THE LITTLE GIRL I ONCE KNEW」、6「BARBARA ANN」、7「RUBY BABY」、8「KOMA」、9「SLOOP JOHN B.」、10「WOULDN'T IT BE NICE」、11「YOU STILL BELIEVE IN ME」、12「GOD ONLY KNOWS」、13「HANG ON TO YOUR EGO」、14「I JUST WASN'T MADE FOR THESE TIMES」、15「PET SOUNDS」、16「CAROLINE, NO」、17「GOOD VIBRATIONS」、18「OUR PRAYER」、19「HEROES AND VILLAINS」、20「HEROES AND VILLAINS」、21「WONDERFUL」、22「CABINESSENCE」、23「WIND CHIMES」、24「HEROES AND VILLAINS」、25「DO YOU LIKE WORMS」、26「VEGETABLES」、27「I LOVE TO SAY DA DA」、28「SURF'S UP」、29「WITH ME TONIGHT」の、全29曲入りです。

この箱「GOOD VIBRATIONS:THIRTY YEARS OF THE BEACH BOYS」が驚きを持って称賛されたのは、このCD2が収録されていたからだと云っても過言ではありません。1「CALIFORNIA GIRLS」〜4「AND YOUR DREAMS COME TRUE」の4曲は1965年のアルバム「SUMMER DAYS(AND SUMMER NIGHTS!!)」からで、5「THE LITTLE GIRL I ONCE KNEW」は1965年のアルバム未収録シングルで、6「BARBARA ANN」は1965年のシングル・ヴァージョンで、7「RUBY BABY」は1965年のアルバム「BEACH BOYS' PARTY!」のアウトテイクで、8「KOMA」はラジオ・スポットの未発表音源で、9「SLOOP JOHN B.」〜12「GOD ONLY KNOWS」、14「I JUST WASN'T MADE FOR THESE TIMES」〜16「CAROLINE, NO」の7曲は1966年のアルバム「PET SOUNDS」からで、13「HANG ON TO YOUR EGO」はアルバム「PET SOUNDS」のアウトテイクで未発表音源で、17「GOOD VIBRATIONS」は1966年のシングル・ヴァージョンで、29「WITH ME TONIGHT」は1967年のアルバム「SMILEY SMILE」からです。問題は、18「OUR PRAYER」〜28「SURF'S UP」の11曲で、これらは1967年にリリース予定だった幻のアルバム「SMiLE」用にレコーディングした音源なのです。この内、22「CABINESSENCE」のみが1969年のアルバム「20/20」に収録されていて、「CABINESSENCE」はアルバム「SMiLE」音源のバッキング・トラックにカール・ウィルソンがリード・ヴォーカルをオーバーダビングして完成させています。19「HEROES AND VILLAINS」は、1990年にCD化されたアルバム「SMILEY SMILE」にボーナス・トラックとして収録された音源です。他の9曲は未発表音源で、18「OUR PRAYER」はアルバム「20/20」とは別ヴァージョンで、21「WONDERFUL」、23「WIND CHIMES」、26「VEGETABLES」と云ったアルバム「SMILEY SMILE」に収録された曲も、全てがアルバム「SMiLE」用の別ヴァージョンです。公式盤で、これ程までにアルバム「SMiLE」音源がまとめてリリースされたのはこの時が初めてで、余りにも衝撃的でした。(つづく)

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする