フジテレビTWO 12:10〜15:00
第9話「天使の雪」
第10話「約束の海」
第11話(最終話)「幸せのオーロラ」
片瀬那奈 AS 藤澤律子
「ラストクリスマス」第9話から第11話(最終話)までの、今年4回目の再放送です。第9話となると大詰めになって、那奈ちゃんが演じた律子さんと日垣の脇役バカップルは本筋とは関係なくなるし、主役バカップル以外も収まるところに収まってしまいます。主人公の春木を置き去りにして逃げた元婚約者なんかも出て来て波乱もあったものの、そう云う問題は何だかよく分からない展開でなかった事にされてゆくわけで、まあ、脚本家としては波乱を起こしたいだけなので、その事後処理など知ったこっちゃないのでしょう。それにしたって、このドラマの登場人物は何故に色恋沙汰ばかりで、一体何をしに会社に来ているのでしょうか。ヒロインの青井には離婚歴があったりするのですが、そう云う伏線は何も回収されません。そして、遂にヒロインの青井の難病が再発します。突然の路線変更で、ロマンティック・ラヴ・コメディのはずが、ヒロインの難病で根底から覆されてしまうのです。これでコメディなんて云われたら、どうやって観ればいいのか分かりません。青井の担当医役は今は亡き児玉清さんが好演しているのですが、司会をしていたクイズ番組「パネルクイズ アタック25」の「アタック・チャンス・ポーズ」をやらされたりしていて、お医者さんなのに些か不謹慎で2025年の現在ならばSNSで叩かれそうです。第10話ではニューヨークへ行く律子さんと日垣の横断歩道での切ない別れが描かれますが、おいおい、日垣は「律子を追ってニューヨークへ行く」んじゃなかったんですか?昨日の再放送では、訊きもしないのにそう云っていたはずなのに、なんじゃらほい。脚本家は単に横断歩道での別れを書きたかっただけなので、この別れの演出すら、次回の最終話ではなかったかの様な展開になります。青井は入院すると、同じ病室の同じ難病の患者がアッサリと死んでしまいます。それで春木が青井を海に連れ出して、明るく振る舞っていた青井は突然「死にたくないよ!」と号泣して、春木も「俺にはもう何もしてやれないのか!」と男泣きします。そりゃあ、そう来たならばもらい泣きしてしまいますけれど、最終話を観れば「私の涙を返して!」状態になります。
最終話では前回で横断歩道での切ない別れをした律子さんと日垣だったのに、律子さんが空港へ向かう途中で引き返してしまいます。そして会社のロビーで日垣と会った律子さんは「今度は私が片想いする。ニューヨークにいつまでいるか分からないけど」などと云うのですが、おや?1年間って決めてなかったっけ?そもそも日垣は「律子を追ってニューヨークへ行く」はずじゃなかったっけ?白昼堂々と律子さんを抱きしめる日垣が「もう俺は迷わない」と云うと、まわりの女性社員たちが泣き崩れたり失神したりの阿鼻叫喚の地獄絵図となります。日垣は、どれだけ迷って多くの女性を食い散らかして来たのでしょうか。主人公の春木の後輩社員も相手の勤務先のレストランでズッコケプロポーズからのキス!春木の母親までヒロインの青井の担当医と熟年再婚!まわりが全てバカップルと化した中で、青井は手術の為にシアトルへ向かい春木も同行して、初回冒頭の春木がイエローナイフをゆく場面になります。つまり、ここまでは春木の長過ぎる回想で、どうりで春木がやたらとイイ男に描かれているわけです。青井の手術結果を聞いた春木は激しく動揺して泣き出し、30分拡大だった本放送だとここでCMです。CM明けには話が1年後に飛んで、律子さんも予定通りに帰国しています。青井の部屋には別の誰かが引っ越していて「嗚呼、青井は死んだのね」とダメ押ししてからの、青井からバカップルどもへの手紙で生存確認!ラストは主役バカップルの結婚式からオーロラ見物でおしまいです。はあ?それまでも出鱈目だったけれど、特に終盤の「青井、死ぬ死ぬ詐欺劇場」の展開が酷過ぎます。律子さんの束の間の婚約者とか、日垣の部屋に怒鳴り込んで来た女とか、揉めさせる為だけに登場した春木の元婚約者とか、アッサリと死んだ青井と同じ難病患者とか、思わせぶりに登場した青井の元夫の姉とか、突然登場した青井の父親とか、その場を盛り上げる為だけに用意された脇役の描き方の薄っぺらさと云い、よくもまあ、こんなに酷いドラマを作れたものです。ドラマも酷い上に、女優回帰した那奈ちゃんもガラガラ声でコンディション最悪で、ズバリ云って別に那奈ちゃんでなければならない役どころでもありません。やっぱり、こんなヘッポコリン・ドラマはもう再放送しなくとも良いと、何度でもお願いしますよ、フジテレビさん。
本放送:2004年12月6日、12月13日、12月20日(フジテレビ)
(小島イコ/姫川未亜)


