フジテレビTWO 3:40〜4:50
第11話(最終話)「幸せのオーロラ」
片瀬那奈 AS 藤澤律子
「ラストクリスマス」第11話(最終話)の、今年2回目の再放送です。前回で横断歩道での切ない別れをした那奈ちゃんが演じた律子さんと日垣ですが、最終話では律子さんが空港へ向かう途中で引き返してしまいます。そして会社のロビーで日垣と会った律子さんは「今度は私が片想いする。ニューヨークにいつまでいるか分からないけど」などと云うのですが、おや?1年間って決めてなかったっけ?そもそも日垣は「律子を追ってニューヨークへ行く」はずじゃなかったっけ?白昼堂々と律子を抱きしめる日垣が「もう俺は迷わない」と云うと、まわりの女性社員たちが泣き崩れたり失神したりの阿鼻叫喚の地獄絵図となります。日垣は、どれだけ女性をたぶらかしてきたのでしょうか。主人公の春木の後輩社員も相手の勤務先のレストランでズッコケプロポーズからのキス!春木の母親までヒロインの青井の担当医と熟年再婚!まわりが全てバカップルと化した中で、青井は手術の為にシアトルへ向かい春木も同行して、初回冒頭の春木がイエローナイフをゆく場面になります。つまりここまでは春木の長過ぎる回想で、どうりで春木がやたらとイイ男に描かれているわけです。青井の手術結果を聞いた春木は激しく動揺して泣き出し、30分拡大だった本放送だとここでCMです。CM明けには話が1年後に飛んで、律子さんも予定通りに帰国しています。青井の部屋には別の誰かが引っ越していて「嗚呼、青井は死んだのね」とダメ押ししてからの、青井からバカップルどもへの手紙で生存確認!ラストは主役バカップルの結婚式からオーロラ見物でおしまいです。はあ?そもそもドアで繋がっているトンデモ物件の部屋に主人公とヒロインが住んでしまい、しかも二人は同じ会社に勤務しておりますなんぞと云う初期設定からして出鱈目なのですが、終盤の「青井、死ぬ死ぬ詐欺劇場」の展開が酷過ぎます。律子さんの束の間の婚約者とか、日垣の部屋に怒鳴り込んで来た女とか、アッサリと死んだ青井と同じ難病患者とか、その場を盛り上げる為だけに用意された脇役の描き方の薄っぺらさと云い、よくもまあ、こんなに酷いドラマを作れたものです。ドラマも酷い上に、女優回帰した那奈ちゃんもガラガラ声でコンディション最悪で、ズバリ云って別に那奈ちゃんでなければならない役どころでもなかったし、制作されたのが20年以上も前で古さばかり感じるので、もうコレは再放送しなくてもいいと、あたくしは思います。
本放送:2004年12月20日(フジテレビ)
(小島イコ/姫川未亜)


