今年(2025年)も、女子プロレス団体「スターダム」の「5★STAR GP 2025」が行われて、2025年8月23日に大田区総合体育館で準決勝戦と決勝戦が行われました。準決勝戦は渡辺桃が推しの安納サオリに勝って、AZMが吏南に勝って、決勝戦は渡辺桃がAZMに勝って、渡辺桃が初優勝しました。渡辺桃は実力はあるのに、ヒールターンしてからはなかなかベルトも巻けず、中堅どころとして収まっていたのですけれど、堂々の優勝でした。しかしながら、今大会の「MVP」は、間違いなく外敵の「Sareee」でしょう。Sareeeは、スターダム・ファンに嫌われて、何をやってもブーイングを浴びていて、あたくしは「スターダム・ファン」と云うのは、所謂ひとつの「プロレス・ファン」ではなくて、単に「スターダム・ファン」なのではないのか、と疑っています。だってね、小波とか渡辺桃とかはヒールであって、スプレー攻撃をやったり、バットで殴ったり、セコンドが乱入したり、レフェリーの足を引っ張ってカウントを阻止したり、やりたい放題なのに、スターダム・ファンは歓声をあげて喜んでいるんですよ。対して、Sareeeはマトモな攻撃をしているのに、スターダム・ファンはブーイングを飛ばしたりヤジを飛ばしたりしていて、アレじゃあ、どっちがヒールなのか分かりませんわなあ。準々決勝で渡辺桃とSareeeが対戦した時にも、反則やり放題の渡辺桃に対して、スターダム・ファンは大「桃」コールをやっていて、渡辺桃もやり難かったんじゃないでしょうか。
スターダム・ファンは、自分たちが明らかにおかしな声援を送っているのに、それは「Sareeeが悪いからだ」とか「Sareeeはプロレスが下手だからだ」とか「Sareeeの技が危険だからだ」とか「Sareeeのダイビング・フット・スタンプは技じゃない」とか、兎に角、悪いのはSareeeであって、その選手にブーイングするのは正義なのだ、と自分たちを正当化しています。でも「ダイビング・フット・スタンプ」は、準優勝したAZMも得意技のひとつなんですよ。それをまた「AZMのは良いけれど、Sareeeのはダメなのだ」などと云う、意味不明な事まで云っていて、本当に、Sareeeに親でも殺されたのか、と思う位に嫌っているのです。上谷沙弥がヒールなのに本当は良い子だとテレビに出てバレてしまったので、所属する「H.A.T.E.」自体の立ち位置が微妙になったところに、嫌われ者のSareeeが登場したので、完全にSareeeがヒール化しているわけですけれど、スターダム・ファンは、おそらくスターダムしか観ていないので、他の団体や自主興行でのSareeeを知らないのでしょう。Sareeeは、昨年(2024年)の女子プロレス大賞を獲得した選手なのですよ。今年の「5★STAR GP」は、過去最高の32人参加だったのですけれど、こないだデビューしたばかりの新人選手までエントリーさせていて、しかも、前年度全勝優勝の推しの舞華と、朱里は欠場中だし、引退した中野たむもいないし、移籍した岩谷麻優もいなくて、何故かFWCの二人もエントリーされておらず、頭数だけ揃えたものの、リーグ戦はチカラの差があり過ぎる対戦もありました。
そんな状況で、ボジラが期待されたものの、トップどころには通用しなかったので、Sareeeがエントリーされていなかったのならば、盛り上がりに欠ける大会となっていたかもしれません。明らかに、Sareeeが絡んだ試合と他の試合では会場の雰囲気が違っていて、アレだけ何をやっても云っても、何でもかんでもブーイングされたのに、よくSareeeは折れずに頑張っているなあ、と同情して観る様になりました。得意技の裏投げが危険だとか云われていますけれど、Sareeeの裏投げって、秋山準が開発したエクスプロイダーに近い技なので、確かにアノ受け身の天才だった三沢光晴が「受け身が取りづらい」と云っていた程には受け身が難しい技ではあるものの、決して相手を壊す技ではありません。そんな事を云い出したなら、上谷沙弥が白川未奈の顔面を崩壊させたフェニックス・スプラッシュの失敗の方が、よっぽど危険だったし、実際に相手に怪我をさせています。今大会はSareeeが参戦したお陰で大成功したのですから、寧ろ感謝されるべきでしょう。不思議なのは、フリーのSareeeは多くの団体に出ているのに、ブーイングしているのはスターダム・ファンだけなんですよ。それで、大会中だった8月17日のOZアカデミーの後楽園ホールでの興行のメインエベントに、上谷沙弥以外の「H.A.T.E.」が乱入して、ノーコンテストになってしまい、尾崎魔弓がプラムの追悼興行をぶち壊されて怒って、9月6日のスターダムの横浜武道館大会に、尾崎が単身で乗り込んで刀羅ナツコとシングルで戦う事が決定しました。その日はSareeeが鈴季すずとのIWGP女子王座戦も決定していて、また大ブーイングを浴びるのでしょうけれど、Sareeeはふてぶてしいし、尾崎さんは元々ヒールなので、平気でしょうなあ。推しの安納サオリが、どう動くのかも楽しみではありますけれど、スターダム・ファンは「怖い」し、ズバリ云って、Sareeeへのブーイングや誹謗中傷には、ドン引きしています。
(小島イコ)

