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2025年01月04日

「新春女子プロレス放談」



今年(2025年)の元日から2日にかけては、昨年(2024年)までには「TOKYO MX」で12時間ぶっ通しで放送されていた「あけましてスターダム」が放送されませんでした。代わりにYouTubeでスターダムのユニットごとの番組「スターダム大感謝祭 '25」が大晦日から元日にかけて6時間近く配信されたのですけれど、バラエティー要素が強いプログラムなので、試合が観たい立場からすると物足りなかったのです。それで、試合の方はと云うと、CSの「スポーツライヴ・プラス」で「サムライTV」で放送された大会から年末に3大会、1月2日に3大会と、合計18時間放送されました。年末には昨年(2024年)の7月28日と、9月14日と、10月5日の3大会で、7月の大会では舞華が赤いベストを刀羅ナツコに上谷沙弥のヒールターンで強奪された試合がメインエベントで、9月の大会では「5★STAR」で全勝優勝した舞華が全敗なのにナツコに勝って王者になった中野たむに挑んで負けた試合がメインエベントで、10月の大会では鈴季すずが中野たむに挑戦して負けた試合がメインエベントで、舞華はメインエベントどころか随分と前の12人タッグ戦で、ナツコやダンプ松本たちに負けて、舞華を推している身としては、困ったちゃんな大会ばかりが放送されたのです。

年明けに放送されたのは、2月4日と、3月20日と、6月22日の3大会で、そちらは舞華が赤いベルトを防衛していた時期でして、2月には上谷沙弥、3月には林下詩美、6月にはジーナに、それぞれ舞華が勝った試合ばかりだったので、幾ら「プロレスは勝ち負けだけじゃない」とは云え、推しが負けた試合よりは勝った試合の方が気分が良いわけですよ。舞華は一昨年(2023年)12月に鈴季すずとの決定戦で勝って赤いベルトの王者となって、その3試合以外にも、メーガン・ベーン、渡辺桃、稲葉ともか、と半年で6回も防衛していたわけで、その後にナツコに卑怯な手口で負けたものの、「5★STAR」では前人未到の全勝優勝を成し遂げていて、昨年(2024年)はMVP並みの活躍だったのですけれどねえ。それで、2月と3月の大会では、まだ「マリーゴールド」が出来る前の大会だったので、ジュリアや林下詩美と云った移籍組が居て、2月の大会ではロッシー小川も居て、舞華の呼びかけでヒールの大江戸隊の選手も含めた全選手とロッシー小川がリング上に集まっていたのです。ロッシー小川は、その日に解雇されているわけで、1年も経っていないのに随分と違う光景が観れました。舞華は年齢非公表ですけれど、林下詩美をライバル視していたのでお察しの通りですし、力持ちの何々さんと云う前職も、なるほどね、と頷けます。

その2月の大会で赤いベルトに挑戦した上谷沙弥なんですけれど、現在のヒールターンした姿と、記者会見での煽りとかファイト・スタイルが、ほとんど変わっていないのでした。変わったのは、コスチュームとお化粧だけです。ヒールになって年末には赤いベルトも取ったのですから、もうちょっと考えて欲しいもんですなあ。実は、CSでは元日に「ウナギ・サヤカ自主興行」が昨年(2024年)1月7日と9月2日の2大会が放送されていて、今年の「プロレス初め」はウナギ・サヤカになってしまいました。ウナギ・サヤカは試合は「しょっぱい」けれど、プロデュース能力や人望は人一倍あるので、よくぞ集めたと思える選手が多く参戦していて楽しい大会だったし、9月の大会にはスターダム専属になった安納サオリまで出ていました。しかし、内容は「健康サンダル・デスマッチ」と云う形式で、アレで安納サオリのプロレスを観たくて行ったのならば、なんじゃこりゃ、と云うしかないですなあ。そんな昨年(2024年)の試合をたっぷりと観てからの、1月3日のスターダムとマリーゴールドの興行合戦となったのでした。スターダムでは、ウナギ・サヤカが中野たむとシングルでやって負けて、ウナギ・サヤカがスターダム永久追放となったのですが、もしもたむが負けたなら廃業する条件だったので、たむが負けるわけがなかったのです。まあ、たむを両国国技館での自主興行に引っ張る気なのでしょう。

それより、メインエベントでタッグマッチながら鈴季すずが上谷沙弥に勝ったので、そっちの方がスターダム的には重要でしょう。これで鈴季すずが赤いベルトに挑戦する流れになりそうなのですけれど、前述の通り中野たむに挑んでから日が浅いのが気になります。マリーゴールドでは、遂に外敵で昨年(2024年)の女子プロレス大賞を受賞した「Sareee」を破って、林下詩美が赤いベルトを巻きました。白いベルトも桜井麻衣が勝って巻いたし、ビクトリア弓月もベルトを巻いたので、いよいよ元・スターダム勢がマリーゴールドのトップに立ったわけです。Sareeeは兎も角、元・アクトレス・ガールズの選手はまだまだこれからなので、頑張って練習して欲しいです。問題はこれからで、果たして詩美と桜井が2トップでお客さんを呼べるのか、と云う事です。マリーゴールドの顔は、ジュリアとSareeeだったわけで、二人共いなくなってからが勝負でしょう。とは云え、マリーゴールドは昨年(2024年)5月に旗揚げしたばかりの団体なのです。新人を異様に推したりしていて、デビュー日に写真集を売り出すなど、相変わらずロッシー小川流の采配です。ファンには、過去の経営者としての失敗や、前に出過ぎる姿勢で敬遠されてはいるものの、何故か選手には好かれている、魔訶不思議なお爺さんですなあ。

(小島イコ)

posted by 栗 at 22:00| KINASAI | 更新情報をチェックする