2024年12月29日に、女子プロレス団体「スターダム」が、年内最終興行である『ジャパンキャンピングカーショー2025 presents STARDOM DREAM QUEENDOM 2024』を行いました。会場となった両国国技館には、観衆が4023人で、札止めになったそうです。両国国技館は、普通ならば1万人位は入りそうなので、多くの席を潰して、キャパの半分以下しか席を売らなかったから札止めになったのでしょう。ちなみに、昨年(2023年)は「3063人」だったし、一昨年(2022年)は「3868人」でした。推しの舞華は、刀羅ナツコとの血戦で、文字通り血だるまにされて負けてしまいました。舞華は「5STAR GP」で前人未到の全勝優勝を成し遂げたのですけれど、その後に全敗王者だった中野たむには負けるし、年内最終戦でもナツコに負けてしまって、笑顔が見られずで残念でした。一方、朱里は小波との遺恨試合だったのですけれど、開始して30秒ちょっとで朱里のキックで小波がKOされてしまい、カウント9で「H.A.T.E.」の連中が慌てて乱入して、朱里の反則勝ちと云う事態にもなりました。そんな消化不良な試合があったわけですけれど、セミファイナルの「なつぽい X スターライト・キッド」の白いベルトのタイトルマッチが好試合となって、結果的にはキッドが勝ってベルトが移動したのですけれど、今回の興行でのベストマッチとなったのです。それで肝心のメインエベントが「中野たむ X 上谷沙弥」の赤いベルト戦で、上谷が勝ってベルトが移動したのですけれど、ズバリ云って「しょっぱい試合」でした。アンナ試合で団体の最高峰と云われる赤いベルトが賭けられたのでは、たむに挑戦して負けた舞華や鈴季すずの立場がないでしょう。上谷は、試合中もヘラヘラ笑っていて、ヒールをはき違えています。
小柄な選手同士である「なつぽいとキッド」に試合内容でボロ負けしちゃったわけで、困ったちゃんなのです。たむは相変わらずでしたけれど、相手の上谷が無理してヒールを演じている様で、とても団体最高峰のベルトを賭けた試合とは思えませんでした。さて、両国では、推しの安納サオリがまたしても「仙女」の岩田美香と対戦して、結果は安納サオリが「スペシャルポテリング」で勝ったのですけれど、この二人による試合は「名勝負数え歌」と云われる一方で、嚙み合わないと云う意見もあります。おそらく、2025年にも再び対戦するのでしょう。安納サオリは、翌日である12月30日には「OZアカデミー」の後楽園ホールでの興行にも参戦していて、セミファイナルで尾崎魔弓と対戦して、負けてしまいました。尾崎が率いている「正危軍」が分裂してしまい、安納は尾崎に勝って「正危軍」を再生させようとしたのですけれど、失敗してしまったのです。そこへAKINOが安納を拾いに来て、何やらキナ臭い展開となっています。尾崎は、一人で「正危軍」としてやってゆくと云う一方で、また誰か連れて来る、とも云っています。安納が黒い安納ではなくなると、スターダムに所属している白い安納と変わらなくなってしまうので、何かあるんでしょうなあ。メインエベントはタッグ王座のタイトルマッチで、水波綾と加藤園子から、スターダムの「FWC(葉月、コグマ)」が勝って他団体にベルトが流出しました。つまり、2025年にも「スターダム」と「OZアカデミー」の交流はつづくわけです。そもそも「OZアカデミー」には、所属選手が尾崎とAKINOと加藤園子の3人しかいなくて、他団体やフリーの選手を尾崎の目利きで参戦させているので、ある意味、自由奔放な団体なのです。興行全体を観て、年末の二つではOZアカデミーが優っていたと思います。二団体の交流がつづく内に、折角の機会ですから、上谷は尾崎に「ヒール道」を教わった方が良いでしょう。
(小島イコ)