リンゴ・スターは、2007年8月27日に3作目のベスト盤「PHOTOGRAPH THE VERY BEST OF RINGO」を、アップルからリリースしました。これまでリンゴのベスト盤は、アップル時代の「1970年代前半リンゴ狂い咲き時代」の楽曲から選曲した1975年リリースの「BLAST FROM YOUR PAST(想い出を映して)」全10曲入りと、「1970年代後半から1980年代リンゴ暗黒時代」からの選曲でライノから1989年リリースの「STARR STRUCK : BEST OF RINGO STARR, VOL.2」全16曲入りがありましたが、此の「PHOTOGRAPH THE VERY BEST OF RINGO」は、シングル曲を中心に、1970年リリースのアルバム「BEAUCOUPS OF BLUES(カントリー・アルバム)」から2005年リリースのアルバム「CHOOSE LOVE」までから選んだ、リンゴ初のレーベルの枠を越えた「オールタイム・ベスト・アルバム」です。
内容は、1「PHOTOGRAPH」(1973)、2「IT DON'T COME EASY」(1971)、3「YOU'RE SIXTEEN(YOU'RE BEAUTIFUL AND YOU'RE MINE)」(1973)、4「BACK OFF BOOGALOO」(1972)、5「I'M THE GREATEST」(1973)、6「OH, MY MY」(1973)、7「ONLY YOU(AND YOU ALONE)」(1974)、8「BEAUCOUPS OF BLUES」(1970)、9「EARLY 1970」(1971)、10「SNOOKEROO」(1974)、11「NO NO SONG」(1974)、12「(IT'S ALL DOWN TO)GOODNIGHT VIENNA」(1974)、13「HEY BABY」(1976)、14「A DOSE OF ROCK'N'ROLL」(1976)、15「WEIGHT OF THE WORLD」(1992)、16「KING OF BROKEN HEARTS」(1998)、17「NEVER WITHOUT YOU」(2003)、18「ACT NATURALLY(Duet with Buck Owens)」(1989)、19「WRACK MY BRAIN」(1981)、20「FADING IN FADING OUT」(2005)の、全20曲入りです。
12曲が「1970年代前半リンゴ狂い咲き時代」の曲で、「1970年代後半から1980年代リンゴ暗黒時代」からは僅か4曲で、他は「オールスター・バンド」で復活した1990年代から2曲、2000年代から2曲で、全体的に見て「1970年代前半リンゴ狂い咲き時代」の曲が圧倒的に多く、1975年リリースの最初のベスト盤「BLAST FROM YOUR PAST」収録の全10曲は全て入っているので、コレがあるとそっちはいりません。対して「リンゴ暗黒時代」からは、オリジナルのバック・オウエンスと共演した「ACT NATURALLY」は別にして、「HEY BABY」と「A DOSE OF ROCK'N'ROLL」と、ジョージ・ハリスン作の「WRACK MY BRAIN」の3曲しか選ばれておらず、ライノからの「STARR STRUCK : BEST OF RINGO STARR, VOL.2」とは其の3曲しかダブリがありません。それだけ「暗黒時代」だったわけですが、其の分、現在は廃盤となっていて、法外な価格で中古盤が売られています。が、しかし、廃盤だから高いだけで、内容は売れなかっただけの理由はあるとしか云えませんなあ。此のベスト盤は、MVを収めたDVDとの2枚組も出ていますし、本当のヒット曲集なので、コレがあれば他の2枚はいらないでしょう。
(小島イコ)