リンゴ・スターは、2005年6月7日(米国)同年7月25日(英国)に、Kochから14作目(リンゴ的には12作目)のスタジオ・アルバム「CHOOSE LOVE」をリリースしました。プロデュースはリンゴとお馴染みのマーク・ハドソンで、レコーディング・メンバーは、リンゴ・スター(ヴォーカル、ドラムス、パーカッション、オルガン)、マーク・ハドソン(ギター、ベース、キーボード、バッキング・ヴォーカル)、ゲイリー・バー(ギター、ベース、バッキング・ヴォーカル)、スティーヴ・デューダス(ギター、スライド・ギター、バッキング・ヴォーカル)、マーク・ミランド(ギター、バッキング・ヴォーカル)、ロバート・ランドルフ(ギター)、ビリー・プレストン(ピアノ、ハモンドオルガン、バッキング・ヴォーカル)、ジム・コックス(ピアノ)、ゲイリー・グラント(ホーン)、ダン・ヒギンズ(ホーン)、ジョン・アマト(サックス)です。
内容は、1「FADING IN FADING OUT」、2「GIVE ME BACK THE BEAT」、3「OH MY LORD」、4「HARD TO BE TRUE」、5「SOME PEOPLE」、6「WRONG ALL THE TIME」、7「DON'T HANG UP」、8「CHOOSE LOVE」、9「ME AND YOU」、10「SATISFIED」、11「THE TURNAROUND」、12「FREE DRINK」、の全12曲入りで、全てがリンゴとマーク・ハドソンたちの共作です。「OH MY LORD」は2001年に亡くなった盟友・ジョージ・ハリスンの「MY SWEET LORD」へのアンサー・ソングで、実は「MY SWEET LORD」を提供曲としてジョージよりも先に発表していたビリー・プレストンが参加しています。「DON'T HANG UP」ではプリテンダーズのクリッシー・ハインドとデュエットしていて、「THE TURNAROUND」にはリンゴの妻であるバーバラ・スターキー(バーバラ・バック)が参加しています。タイトル曲の「CHOOSE LOVE」には、ビートルズの曲名が歌い込まれています。
此のアルバムを引っ提げて、リンゴは2005年8月25日にプロモーションでライヴを行っていて、其の音源から2007年10月23日になってからKochからライヴ盤「LIVE AT SOUNDSTAGE」をリリースしました。内容は、1「WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS / IT DON'T COME EASY」、2「OCTOPUS'S GARDEN」、3「CHOOSE LOVE」、4「I WANNA BE YOUR MAN」、5「DON'T PASS ME BY」、6「I'M THE GREATEST」、7「MEMPHIS IN YOUR MIND」、8「PHOTOGRAPH」、9「NEVER WITHOUT YOU」、10「BACK OFF BOOGALOO」、11「BOYS」、12「YELLOW SUBMARINE」、13「ACT NATURALLY」、14「WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS」、の全14曲入りです。曲目から分かる通り、コレはオールスター・バンドのライヴ盤ではなく、リンゴのソロ・ライヴ盤です。
バックはマーク・ハドソン、スティーヴ・デューダス、ゲイリー・バー、マーク・ハート、グレグ・ビソネット、マット・ビソネットで、実際にはメン・アット・ワークのコリン・ヘイがゲスト出演していて「DOWN UNDER」などを歌っていたり、マーク・ハドソンがビートルズ・ナンバーからカヴァーしていたりして、全20曲が披露されていますが、リンゴの歌では「GIVE ME BACK THE BEAT」を除いた14曲で構成されています。カヴァーも含めてビートルズ・ナンバーが半数の7曲で、他は「1970年代リンゴ狂い咲き時代」の大ヒット曲から4曲に、アルバム「RINGO RAMA」から2曲とアルバム「CHOOSE LOVE」から1曲の構成で、1998年リリースのソロ・ライヴ盤「VH1 STORYTELLERS」と半数の7曲がダブっています。リンゴの歌だけのライヴ盤が欲しければ「VH1 STORYTELLERS」もしくは、此の「LIVE AT SOUNDSTAGE」が良いでしょう。此の時のライヴは、CSの「MUSIC AIR」での「メモリー・レーン」のリンゴ編として頻繁に放送されています。
(小島イコ)