2023年12月29日に、女子プロレス団体スターダムは年内最終興行「JRA中山競馬場 presents STARDOM DREAM QUEENDOM 2023」を両国国技館にて行いました。観衆は3063人との事で、かなり厳しい数字だと思います。ちなみに、昨年(2022年)は3868人で、一昨年(2021年)は3039人だったので、余り変わっていない様に感じられるものの、コロナ禍での数字ですから参考になりません。今年のスターダムは、特に後半に失速感がある出来事が多くて、例えば会場のダブルブッキングで試合開始時間が大幅に遅れてしまい、社長やオーナーが会場で謝罪して、社長も交代したりもしました。しかしながら、何故、団体の創設者で今もよく分からない立場で偉そうにしているロッシー小川は謝罪しないのでしょうか。年内最終興行の両国では、PPVがメインエベントで切れて繋がらなくなると云うトンデモ事件が起こったのに、ロッシーは呑気に「X」で舞華と2ショット写真を上げて「今年最高の興行のひとつ」とか書いているだけです。舞華が個人では言及しているのに、何じゃらホイです。興行を打ち過ぎて、選手はボロボロになって、実際に主力選手が次から次へと怪我をして欠場しているのに、アノ好々爺は何の為に居るんでしょうか。
ソノ両国大会ですが、セミファイナルの「白いベルト」は、安納サオリがMIRAIを「ジャパニーズ・オーシャン・スープレックス・ホールド」で倒して新チャンピオンになりました。実況では「変型タイガー・スープレックス・ホールド」なんて云っていたのですけれど、豊田真奈美も知らずに実況しているんでしょうか。「5STAR GP」決勝で鈴季すずが「スカイツイスター・プレス」を初披露した時にも、チャパリータASARIの事は知らないで実況していた感じでした。メインエベントでは舞華が「みちのくドライバーU」の3連発で鈴季すずを倒して「赤いベルト」の王者となりました。個人的には推しの安納サオリと舞華が二人共に勝ってベルトを巻いたので、結果的には良かったです。安納サオリはフリーなのでシングルのベルトは難しいと思われましたが、人気もあるし技も綺麗です。MIRAIの技は真っ向から受け捲っていたし、これぞプロレスで立派でした。翌日の12月30日には、黒い安納サオリでOZアカデミーの後楽園ホール大会にも出場しています。OZだけではなく仙台女子プロレスなどにも参戦しているので、スターダムの王者になったからと云って正式入団はして欲しくはない気持ちは、以前と変わりません。
舞華は「5STAR」決勝で鈴季すずに負けて、タッグリーグはメーガン・ベーンとのタッグで優勝したのに、タッグ王座決定戦では負けて、ソレで今回も負けたら終わってしまうところでしたから、勝ってくれて本当に良かったです。舞華は柔道で実業団にいた本物なので、此の日のメインでも中盤に胴締めスリーパーをやっていましたが、決める気だったならアレで鈴季すずを落として勝ってしまったでしょう。しかしながら、PPVが切れちゃったのでYouTubeで、まずはメインエベントを、続いてセミファイナルを、当日に無料公開して、翌日に期間限定とは云え全カードを無料配信するって、PPVを買った人をバカにしていますよね。手数料も含めて全額返金するらしいのですが、そんなの当たり前です。それから、挨拶に来た中野たむですけれど、年明けの「1・4」でKAIRIにたったの「5分47秒」で負けて、其の後にはジュリアから赤いベルトを取り、白川未奈と二冠戦で勝ったところまでは良いとして、白だけ賭けてMIRAIに負けて、無理して怪我をして後半戦は欠場してベルト返上のタイミングも悪過ぎたのに、怪我は可哀想ではありますが、女子プロレス大賞を受賞しちゃうんだから、困ったもんです。ジュリアが怒るのも、当然ですよ。ジュリアの「ウナギ・サヤカが獲ったかと思った」は、行動力だけなら獲れたから本気半分で、中野たむへの強烈な皮肉でもあったと思います。
(小島イコ)