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2023年05月06日

「ナイアガラ考」#104「はっぴいえんどBOX」



はっぴいえんどのBOXは、1993年5月25日に「はっぴいえんど〜HAPPY END」が4枚組でリリースされていますが、コレは「はっぴいえんど」と「風街ろまん」と「HAPPY END」と「ライブ!! はっぴいえんど」の4枚が収録されているものの、「風街ろまん」と「HAPPY END」の2枚が吉野金次さんによるリミックス盤でした。それで、2004年3月31日に8枚組でavex-ioからリリースされたのが「はっぴいえんどBOX」です。こちらはメンバー4人が監修している決定盤で、エイベックス系からのリリースなのでCCCDで出るのかと不安があったものの、貴重な資料満載のCD-EXTRA仕様で、ボーナストラックも加えてあり、しかも初CD化音源も多く、繰り返しますが「決定盤」です。更に4人へのインタビューなどを掲載した「はっぴいえんどBOOK」と、復刻版「CITY はっぴいえんどソングブック」も付いていて、何度でも云いますけれど「決定盤」です。内容は1枚目が「はっぴいえんど」で、全11曲に加えて5曲のボーナストラックを加えた全16曲入りで、CD-EXTRAで「はっぴいえんど記念館 #1 大瀧詠一篇」が収録されています。2枚目が「風街ろまん」で、全12曲に加えて7曲のボーナストラックを加えた全19曲入りで、CD-EXTRAで「はっぴいえんど記念館 #2 松本隆篇」が収録されています。3枚目が「HAPPY END」で、コレはボーナストラックなしの全9曲で、CD-EXTRAで「はっぴいえんど記念館 #3 細野晴臣篇」と「はっぴいえんど写真館 #3」が収録されています。

4枚目が「ライブ!! はっぴいえんど」で、コレもボーナストラックなしの全11曲で、CD-EXTRAで「はっぴいえんど記念館 #4 鈴木茂篇」と「松本隆『はやすぎた回想録』」が収録されています。そして此の後がもっと凄くて、5枚目が「THE HAPPY END」で、コレは1985年6月15日に国立競技場で行われたイベント“ALL TOGETHER NOW”での再結成ライヴの音源4曲で、アナログ盤が同年9月5日にソニーからリリースされたライヴ盤の初CD化で、CD-EXTRAで1971年の「若いこだま」と「THE HAPPY END」の「初回特典パンフレット」が収録されています。6枚目と7枚目は「はっぴいえんど ライヴ・ヒストリー〜レアリティーズ〜VOL.1」と「はっぴいえんど ライヴ・ヒストリー〜レアリティーズ〜VOL.2」で、それぞれ17曲と19曲入りで、CD-EXTRAで「はっぴいえんど写真館 #1」と「はっぴいえんど写真館 #2」が収録されています。8枚目は「WITH はっぴいえんど バッキング音源集」で、はっぴいえんどがバックを務めた楽曲を14曲入りで、CD-EXTRAでドキュメンタリー映画「だからここに来た 〜全日本フォーク・ジャンボリーの記録」から岡林信康さんとはっぴいえんどによる「私たちの望むものは」が収録されています。正に集大成と云える出来栄えで、大瀧師匠が亡き今となっては、再び4人が監修する事も叶わないので、確かにライヴ音源で漏れている曲もあるものの、コレが決定盤である事に変わりはないでしょう。廃盤ですが、中古でも其れほど高値は付いていない様なので、見つけたら買った方がいいですよ。コレとナイアガラの箱を2個の3個で、生前の大瀧師匠の音源は、ほぼほぼ揃います。

さてさて、こうして「はっぴいえんど」まで再び遡ったので、ひとまず此の連載もコレで一旦は終了します。那奈ちゃんの活動を追うブログなのに何故ナイアガラを100回以上も書いたのかと思われるでしょうが、最後に「私たちの望むものは」が出て来た事で、何となく分かる人には分かるでしょう。次は、予定通りに「ポールの道」を始めます。

(小島イコ)

posted by 栗 at 21:00| ONDO | 更新情報をチェックする