空想格闘メタフィクション「千秋万歳」序章 其の五 ＰＡＲＴ ４

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西暦　２０１３年

「西豪寺エレナ様の野望」其の４（結）


「第弐回・片瀬那奈・怪優グランプリ」

準決勝　第２試合

美月うらら　ＶＳ　小野未来

未亜：小島さん！女王・美月うらら姫が、思わぬ大苦戦を強いられていますねっ！！

イコ：いや・・・姫川さん・・・、小野未来クンはですね、「第壱回・片瀬那奈・怪優グランプリ」の第１回戦で、美月うらら選手を破っているわけですよ。侮れない強豪です。

アンテツ：アレは・・・感動的な試合でしたねぇ・・・。

イコ：おやおや、アンテツさん・・・いつの間に放送席に戻っていらしたのかしらん。川崎の豪華自宅マンションで愛娘とお風呂にでも入っておられるとばかり思っていましたわよん。あらま、子連れっすか？アータね、神聖なる職場にですね、娘を連れて来てですね、膝にダッコして解説ってね・・・、まあ、めんこいから許しましょう。何せ、あたくしは大会プロデューサーですしぃ、大スポンサー様であらせられる西豪寺エレナ様も「めんこいコドモ」には目がないと来てますからねぇ。でもですね、プチ妙子さんにはキチンと云って出てきたんざんしょうね？まーた、あたくしに唆されて「マイホーム・パパ」で「愛妻家」が悪の道へ・・・なんぞとですね、根も葉もない言い掛かりを付けられたらですね、あたしゃ、やってらんないっすよん。もう、堪ったもんじゃないっすよん。シャワー浴びている隙に、あたくしからのメールを見られたなんてこたぁ、ないよね？ありませんよね？！

アンテツ：そ、そんな大昔の「新婚ホヤホヤだった時代」の話を蒸し返さないで下さい・・・。もう、ボクも２児のパパなんですからねっ。いつまでもね、嫁の言いなりってわけないでしょう？運転したり、お風呂に入れたり、オシメだってかえたんですよっ。ボクはね・・・妻子を愛しているんですっ！！！近所でも評判の子煩悩！でも、ホラ、那奈ちゃんは「別格」ですから・・・、もう妻もね、諦めてくれているとね・・・。

イコ：ホントかあ？もうひとりの娘はどうしたのよさ。

アンテツ：えっと・・・長女は妻が・・・、二人いっぺんだと妻も大変なもんで、まあ、次女をボクが那奈ちゃんに逢わせてですね・・・。

イコ：おいおい、お守りかよっ。アンテツさん、アータね、カタセカイ最大のイベントを舐めておるのですかっ。子守しながら解説って・・・、まあ、めんこいから許しますけどぉ、あんまり好い加減な事をやっているとですね、あたくしは旧知の仲ですし、大目にみますけどぉ・・・、西豪寺エレナ様がですね、黙っていませんからねぇ。知りませんからね、エレナちゃん、怒るとおっかねえんだぞ。あたくしなんかね、背中に絵を描かれちゃってね、痛いの、痒いの、もう泣きたいっすよ。ケラケラ笑いながら「西豪寺エレナ様・命」ってさ、まあ、そりゃ、御本尊様直筆じゃ、ねえ、逆らえないしさあ・・・。でもですね、エレナちゃんは素人でしょ？彫師じゃねえんだからさ、地獄の痛みで絶叫しちゃったじゃまいか・・・。

アンテツ：好かったじゃないですか・・・エレナ様にやって頂いたなんて・・・羨ましい・・・。

イコ：てめえだって、背負ってんだろーがっ。

アンテツ：いや、ボクは腕だけですから・・・立場がありますからね・・・。サポーターで隠せる程度じゃないと・・・ホラ、職場でね・・・。イコちゃんは社長さんだから、いいなぁ・・・。へえ〜、西豪寺エレナ様、直々にですか・・・。流石はイコちゃん・・・。参りました。ボクは「白馬のルンナ」派でしたから・・・。最近は「東京女子流」とかね・・・。ウチの娘には負けますけどね、みんな可愛いですよ。那奈ちゃんもね、初めて逢えた時は未だ１０代でね、玄関あけたら待っていてくれてね、ボクは前の晩、一睡も出来なかったんだけど、もうね、嬉しくってね・・・、あっ。イコちゃんは其の頃は三丁目だから２丁目のおとなりさんだったんですよね・・・。いや、其の前は浦安だったんですよね。東西線ですよね？えっ？浦安には１９７９年から行っていて、１９９０年から駅の裏の北栄に那奈年住んでおられたんですか・・・、あららら・・・、じゃあ、那奈ちゃんが生まれる前から砂町へ？はあ・・・失礼しました。敵わないナァ・・・地元じゃねぇ・・・、参りました。降参です・・・。

未亜：あのぉ・・・、おふたりとも・・・、解説をやってけろっ！！！オレ、まげねっ。泣くぞ！！！未亜たんが、泣くぞっ。好いんだな？オラが泣いてもかまわねえんだな？

イコ：ハイハイ、分ったから、未亜たん、じゃないや、姫川さん、そうコーフンしないで。兎に角ですね、美月選手の無尽蔵のスタミナを奪わんとですね、未来クンがね、もう、脚！脚！！脚！！！とですね、一点集中でですね、ねちっこい関節技で攻め込んでおるわけですよ。さしもの女王様もですね、アレだけ美脚を攻められたんじゃねえ、アータ、そりゃ、もうね・・・、タジタジでしょう。美脚同士が絡み合う「４の字固め」の攻防はですね、地味な様で、通には・・・、いやあ、もう、堪りませんナァ。

アンテツ：ええ、イコちゃんのおっしゃる通り・・・素晴らしい・・・。それに、イコちゃんはＡＤ経験も長くて、前説の名人で、ＮＨＫでＤＪもやっておられるから「みくくん」なんてスラスラと言えて、素晴らしいですね。声楽を習っておられて絶対音感もお持ちだから、声も通るし・・・、好意に値しますね・・・。参りました・・・。小島社長には、敵いませんナァ・・・。

イコ：いや、アンテツさんこそ・・・、よっ！コノ「貢ぎ大魔王」！！！クルマや家まで買ってやろうとした大莫迦モンがっ。ナニを研音ならぬ謙遜をしとるんですか。アンタが大将！！！あたくしなんぞ、単に御近所でね、タマタマなんすから・・・。まあ、地元っすから、そりゃまあ、アレですけどね。地元の英雄ですからね、那奈ちゃんはね、砂町の誇りですからね、まあ、あたくしもね、母娘２代を追っかける事になるとはね、吃驚しましたよん。「ノンノ」でしたっけ？例の記事・・・、はあ？あっちゃん？なんで、あっちゃんといっしょに映ってんだ？はあ、まじっすか？！娘？ウソでしょう・・・そんな偶然って・・・、てなもんや三度笠でしたよん。

未亜：だからあ、アンテツさん！拝んでないで、解説しろっ！！！小島さんも真面目にやってけろっ！！！アンタらさ、ちゃんと仕事しろよなっ。権威ある「ＫＮＫＧＰ」を何だと思っているんですかっ。チャンピオンシップを争っておられるのですよっ。

イコ：だから、コーフンするなって。分ったから。やりますよ、解説をやりゃいいんざんしょ？もうね、長時間の「４の字」で、美月選手の美脚はですね、ボロボロでしょう。コレは、前回に続いてですね、未来クンが勝っちゃうかもしれません。

アンテツ：でも、イコちゃん・・・、うらら姫にはアレがありますよ。

イコ：ああ、アレね。「８の字固め」こと「パワーズ・ロック」ね。でもですね、アレだけ美脚をやられちゃってですね、アンナに脚ばっか攻められたんじゃさあ・・・。

未亜：「４の字」と「８の字」の違いなんて、ボキにはわかりませんっテバサキ５！！！ボキは那奈ちゃんに「ホの字」ですけどねっ。エライべ？えっへん！！！

イコ：すぐバレル嘘はイカンなぁ、姫川さん・・・。未亜たんは「内山理名ちゃん☆ゾッコンＬＯＶＥ」じゃまいか。転んだくせに・・・、お前さんは「クリアンナ」ってハムスターと同棲しているじゃまいかっ。何で「クリナナコ」じゃないのよさ？てか、てめえもハムスターじゃねえかっ。うっぴー☆もハムスターじゃねえかっ。人間のふりしてんじゃねえぞっ。おまえら二人は足して２で割らないと「くりぴー」じゃねえかっ。「鼠、江戸を疾る」のくせしやがって・・・。てかてか、あのですね、いいですか？「４の字固め」と「８の字固め」じゃ、全然、違うんだよん。ホラ、今、未来クンがかけているのが「４の字」！アレを、美月選手が反転するとですね・・・。

アンテツ：あっ。うららちゃん、上手い！

イコ：此れで好いわけです。そして・・・はたして、「８の字」に持っていけるかですね・・・。

未亜：ああっとぉおっ！！！うらら姫がぁ、複雑怪奇な脚関節技を・・・大型関節技導入だっ！！！８％で終わらないっ。あっ。と云う間もなく「１０％」だぁあああっ！！！庶民の生活は、どうなってしまうのでありましょうかしらん。おっと、消費税の話題と混乱してしまいましたがぁ、コノ技は・・・なんですかあ？

アンテツ：す、凄すぎる・・・。

未亜：だから、アンテツさん、泣きながら拝んでないで、解説！！！

イコ：「トライアングル・スコーピオン・デスロック」ですね・・・、まさか、コノ局面で、伝説のキムケンの技を・・・、美月うらら選手・・・、スゴイなあ、やっぱり・・・。

アンテツ：あ、あ、あ、あぁあああああっ！！！

イコ：畳み掛ける様に「監獄固め」に移行ですね・・・、決まったな、こりゃ・・・。強い！参ったナァ・・・、未来でもダメか・・・。

未亜：勝負タイムは、手元の時計で「７７分７秒」の大激闘を制したのは、女王・美月うらら姫だっ。やった、やったぁーっ！！！

イコ：姫川さん・・・、実況は公平にお願いしますよん。アレレ？アンテツさんは、もう帰ったの？早っ！てかさ・・・マジで参ったナァ。冗談クンで大丈夫かしらん。うららちゃん、強すぎ・・・。不意打ちでセメントやらしちゃうしかないかナァ・・・。

未亜：小島さん・・・ナニをブツブツ云っておられるのですかあ？アンタ、やっぱり何か企んでませんかあ？まーた、西豪寺グループと結託してませんかあ？

イコ：いやいや、あたくしは知らん！全ては、西豪寺エレナ様が知っています。

【決勝は・・・お伝えした通り、新鋭の「冗談仮面」が勝った・・・。】

病院のＶＩＰ用個室で、テレビジョンを観ていた彼女・・・、いやさ、敗北者であるはずの「美月うらら」は・・・、ひとりごとを云っているのか？

「あたくしは、嵌められたんですのよ！柏木さん、エレナ会長、未来さん、藤田さん・・・そして、冗談仮面ちゃん。彼女たちはつるんでいたんです。土下座軍団・・・、強い結束力・・・、でもね、あたくしも女王としての誇りがありますのよ。伊達や酔狂で、タイトルマッチ無敗ではありませんのよ。だけどね、５人がかりは卑怯でしょう？だから・・・恥ずかしながら、貴女のチカラを借りたいの・・・、引き受けてくれますわよね？」

美月うららは「ひとりごと」を云っているのではなかった。

病室の彼女の傍らには・・・「大久保千秋」が立っていた。

（以下、次回へつづく）

（ＤＥＭＯ：２０１３年１２月１０日〜１７日）
（ＲＥＣ．：２０１３年１２月１７日〜２５日）
（ＭＩＸ：２０１３年１２月２５日〜２０１４年１月７日）

（Ｒｅ−ＲＥＣ．：２０１４年１月８日〜１７日）
（ＭＩＸ−２：２０１４年１月１８日〜２０１４年１月２７日）

【ＢＧＭ】　坂本九「７時にあいまショー」＆「踊るウイークエンド」

ＴＨＡＮＸ　４　ＮＡＮＡ−ＣＨＡＮ　＆　ＭＩＮＮＡ

「千秋万歳」序章　其の五　四部作を、わが師「多羅尾伴内」へ捧ぐ。

ＴＨＡＮＸ ４ 「ＮＡＮＡ−ＫＯＫＯＲＯ」

「ＡＮＴＥＴＳＵ」＆「ＭＩＡ/ＩＫＯ」＆「ＪＥＴ☆ＵＰＰＩＥ」・・・、

with 「１ｓｔ　ＦＬＯＷＥＲ　ＧＩＲＬＳ　！！」＝「ＡＳＡＭＡ」＆「ＳＵＭＩＲＥ」　ＭＹ　ＬＯＶＥ

＆　ＭＹ　ＲＥＡＬ　ＦＲＩＥＮＤ　「ＭＡＹＡＹＡ」　！！！

（小島藺子/姫川未亜）

　　
　　
　　

ＭＵＳＩＣ　ｂｙ　ＭＷ−７７７　（小島藺子/姫川未亜/多ゑ子）

マネジメント　（鳴海 月）

「期間限定でコメント受付中だよん」　（イコ）

「THANX 4 NANA KATASE」

「THIS IS LOVE」

（小島藺子/姫川未亜）

空想格闘メタフィクション

「千秋万歳」序章　其の六


ＣＯＭＩＮＧ　ＵＰ　ＬＩＫＥ　Ａ　・・・

ＭＩＡ−ＩＫＯ　＆　ＴＡＣＯ　！！！！！


ＨＥＹ　ＥＶＥＲＹＢＯＤＹ　ＯＵＴ　ＴＨＥＲＥ　！


ＯＮ　２０１４・２・７


ＳＩＮＣＥ　２０１３・１１・７

ＤＥ　ＩＭＡＧＥＮ ＮＯ ＩＮＣ． Ａ ＣＡＤＡ＊＊＊　ＣＯＮ　ＡＭＯＲ

Comments

いやー、ちょっと立ち直れないことがありまして･･･(大げさ)

長女の保育園での最後の発表会があり、勇んで朝から並んでいい場所を確保したんですよ。
娘の活躍をバッチリ(死語)録画できた！と思っていたら･･･
そう！　録画ボタンを押してないことに気づきました･･･。
慌てて録画をしたものの、撮れたのは最後の自己紹介くらいで･･･。
未亜さん！　タイムマシンを至急お願いします！

で、今回の話は僕の出番多かったですね(汗)

Posted by アンテツ at 2014年01月29日 07:15

またっすか？

前はＨＤＤごとやらかして、今度は録画してない！！！

呑気なマイホーム・パパですのぉ。

Posted by 小島藺子/姫川未亜 at 2014年02月09日 04:58