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2013年11月19日

「サー・ポール!嗚呼、サー・ポール!サー・ポール!!」

Band on the Run [12 inch Analog]



「片瀬那奈ちゃん、ごめんなさい!!」

ダメだ・・・アンナもんを魅せられて・・・もう・・・21日までは・・・

「ポールしか、見えません!!」


11年前の2002年は、なな、なんと、アリーナ最前列で、もう何が何だか分らなかったです。目の前にポールが出て来て、観た瞬間に涙が溢れて、喉を枯らして絶叫していました。ぬぐってもぬぐっても、まるで「涙ロボット」みたいに、完全に涙腺が破壊されてしまって・・・もう、夢のようだったよ。アゲハでマドンナ様を被り付きで拝んだ時だって、あたくしは「片瀬那奈ちゃん、来てないかしらん」なんぞと思っていました。いっぱい、ライヴは行ったけど「かたちん、どっかにいないかナァ・・・」と思っていました。でも、やっぱり、ポールは次元が違い過ぎて他と比較対象になりません。昨日、東京ドームへ向う時、いや前日の夜からコーフンして一睡も出来ずに、24時間以上、僕の心の中には「ポール」しかいなかった。3時間にも及ぶライヴの最中には、本当に申し訳ないのだけれど、「片瀬那奈ちゃん」の「か」の字も無かった。もう、完全なる「ポール・メイニア」と化して、金きり声で「ポール!ポール!!最高!!!ポール!!!カッコイー!!!!!!!と絶叫し、いっしょに歌って、ハモって、泣いて笑って、「嗚呼・・・なんてシアワセなんだろう・・・。このまま、千秋万歳にポールといっしょにいたい!!」と、自分が歩んだ「ポールとの40年間」を思い出して、何度も何度も嬉しくって、感動して、泣いたよ。

未だ、本日、19日と、21日のチャンスがあります。僕は、21日も行くのだけど、ハッキリ云って、本日もチケットをゲットするべきだったと、大いに悔やんでいます。東京ドームが立錐の余地もない、掛け値なしの「超満員!札止め!!」で、チビッ子からお年寄りまで、みんなが世代を超えて大合唱!僕も、昨日だけで何人もの初対面の老若男女の方々と、まるで何十年も「ともだち」だったみたいに、逢ってすぐに仲良くなって、熱くポールを語り合いました。グッズを買うのに2時間以上も並んだけど、隣の男の子は「19歳」だった。其れなのに、ずっとポールの話で盛り上がってしまった。彼は横浜の学校に通っていて、生まれて初めてライヴを観ると云った。父親の影響で、チケットはお父さんの分も取ったらしい。お父さんが群馬からやって来て、合流した。僕と同い年だった。3人で話し込んでいたから、グッズに並んでいる時間なんて「あっ。」と云う間だった。

彼ら親子と「楽しみましょう!」と別れて、ウインズで一杯引っ掛けていたら、49歳くらいのオジサン(僕より若いけど・・・)と目が合った。同じ匂いがする・・・グッズを持っているから、明らかな「同志」だ。僕とおんなじで、1990年も、1993年も、2002年も、来たと云う。挙句に「プロレス者」で「猪木信者」だった。一時間くらい、話し込んだ。「ポールが好きなひとは、猪木も好きなんですよね」と、彼は云った。「じゃあ、楽しみましょう!」と別れた。ドームに入って喫煙所に行ったら、63歳の渋いオジサンが煙草をくゆらせていた。「ポールも、もう歳だから、あんまり過剰な期待はしていないんだけど、子供の頃から聴いているからね。来ないわけにはイカンのですよ」と云った。席に着いたら、70歳近い感じの女性が右隣にいた。たったひとりで来たと云う。「だって、ポールはね、もう、ね?分るでしょ?11年前は、大阪もいったのよ」と云った彼女は、ポールが出て来たら「少女」のようになって、立ち上がって手拍子をして、歌っていた。

左隣には、仙台から会社を休んで来たと云う34歳の男の子が座った。「もう、居てもたってもいられなくって・・・始発で来ました。ボク、初めてポールに逢えるんです!」と、目がギラリンコ!あっ。と云う間もなく意気投合して、終演後には一杯やってしまった。ドームだけじゃない。もう、お昼すぎには神保町に着いたから、中古レコード店を巡って、ポールのレコードを6枚買った。其れでも、税込み「たったの1,700円」!店員さんはみんな「好いレコードなんだけど、ポールは売れたから、いっぱいあって安いんです。これから行くんですか?羨ましいナァ・・・」と云った。裏路地のアトリエでステキな絵を見つけて、ポスト・カードを買ったら、作者の「きれいなおねえさん」がやって来て、「えっ?ポールに行くんですか?好いナァ・・・」と云った。ポールは3時間くらいやらかすし、軽くいっぱいやっちゃったので、都営新宿線は動いていたけどバスが終わっていた。

980円で着くから、タクシーに乗った。55歳くらいの乗務員さんが、ポールのマフラー・タオルを巻いている僕をバックミラーで見て、「お客さん、ポールに行って来たんですか?」と訊くから、「サイコー!でしたよ。アレで1万6千5百円なんて、安すぎます!」と云ったら、「そりゃ、安いね。なんてったって、ビートルズでしょ?私も行きたかったな・・・」と云った。日本公演が終わるまでは「ネタバレ」はしないし、本日や21日だって、セットリストは変わるかもしれない。左隣の青年は「ポールって、ウチのオヤジと同い年なんですよ。信じられない!何なんですか、あのひとはっ。思い切って、来て好かった!」と絶句し感動していた。「東京に来るのも、初めてで、芸能人とか逢えるかな?とか思っていたけど、もう、どうでもいいです。僕は、ポールを観た!」と云った。前の席の40代くらいの「きれいなおねえさん」が「比べる対象じゃないんだよね。甘いナァ・・・」と云った。チビッ子が「ヘイ・ジュード」を大きな声で歌っていた。老若男女が、みんな「少年少女」になって、絶叫して歌っていた。僕も、狂ったように叫び、ポールと歌った。本当に、至福の時だった。右隣の初老の女性は「ポールは、夢を見せてくれるのよ。現実じゃないの。夢なの!」と云った。僕も、そう思う。


でもね、片瀬那奈ちゃんも、ポールと、おんなじことをやっているんです。



小島藺子/姫川未亜






小島藺子/姫川未亜



空想格闘メタフィクション

「千秋万歳」序章 其の二


BAND ON THE RUN !

HEY EVERYBODY OUT THERE !

ON 2013・11・27


SINCE 2013・11・7



FROM NO IMAGE INC. TO EVERY*** WITH LOVE



posted by 栗 at 03:35| FAB4 | 更新情報をチェックする