あたくしは、御本尊様であらせられる「片瀬那奈ちゃん」をはじめ尊敬する方々のサインを幾つか所有しておりますが、もしかしたら最も貴重なのは「大瀧詠一」師匠が自ら「キミには、こっちの名前の方がいいよね」と書いて下さった「多羅尾伴内」のサインかもしれません。「コレを書くのは、キミが4人目だよ」とおっしゃった師匠のコトノハの意味を、あたくしは当時には全く理解しておりませんでした。後にトンデモな光栄だったのだと気付き、こりゃもう下手できねえぞ!と誓ったのだけど、結局は単なるど素人の「かたちん愛好家」でいるわけで、師匠、正直すまんかった。大瀧師匠には多くを学びましたが、最も衝撃的だったのは「アキラとクレイジー・キャッツを教えて下さった!」事です。勿論、深すぎる洋楽の魔境へと誘って下さったのも大瀧師匠ですけど、元々が洋楽ロックにやられてしまった子供でしたから、大瀧師匠に出会わなくとも底なし沼に落ちていたでしょう。されど、大瀧師匠がいなければ、若い生意気なパンク野郎が、小林旭さんや植木等さんへは簡単には辿り着けなかったはずです。10代の頃にそんな深い奈落の底まで突き落として下さった師匠には、生涯、足を向けて眠れませんよっ。
クレイジー・キャッツの音楽は、もう半世紀も前に創られた作品なのに、未だに理屈抜きに面白い!あんまりにもテンションが上がってしまうので、滅多に聴かない様にしている位にパワーがあり捲くりなのよさ。一体、コノ狂騒は何なのだ?うっかり、久しぶりにCDを聴いちゃったら、笑いが止まらなくって困っちゃったじゃまいか。大瀧師匠は「エルヴィスのハウンド・ドックと、植木さんのスーダラ節は、おんなじ」と断言しておられたけれど、本当ですよ。あたくしは谷啓さんの「あんた誰?」がたまに脳内で勝手に再生されて、にやにやみあみあしちゃって「あのひと、ちょっと、いや、かなり変!」と白い目で見られるので、マジでクレイジーは封印音楽にしているのですよ。他に封印しているのは、ビーチ・ボーイズの「スマイル」です。マジでヤバイのよさ。ズバリ云って「キチガイ音楽」としか思えません。でも、其れが最も好きなんだから困ったもんですよ。片瀬那奈ちゃんの演技にも、明らかな狂気があります。手塚先生の作品も、筒井先生の小説も、猪木のプロレスも、あたくしが好きなもんって、すべてが狂っています。でも、マサ斎藤さんに云わせれば、あたくしなんぞは「全然、普通の人」にすぎない。気が狂うって、なかなか難しいのよさ。たぶん、あたくしには永遠に無理です。
こんなところで何ですけど、片瀬那奈ちゃんの新CM捕獲にクレイジーになっている未亜たんの収穫は、今のところ「新しいセンタク篇」×4、「滝沢さんのChoice篇」×3、「hitomiさんのChoice篇」×1、です。未だに本命の「片瀬さんのChoice篇」は捕獲出来ておりませんし、此処まで来たら「桐島さんのChoice篇」も含めて「コンプリ」を目指すと、狂った眼差しで提供番組の予約をしておりました。だから、
「未亜たんは、其の情熱をもっと世界平和のために使いなさいってばさ。」と苦言を呈しましたら、完全にイッテいる目付きで、
「那奈ちゃんを追う事こそが、恒久平和へ繋がるのです!」
と、取り付く島もございません。全く、困ったもんです。
(小島藺子)
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