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2013年09月12日

「プロレスは、仕事だ・・・」

劇画 プロレス地獄変


片瀬那奈ちゃん演じる「壇上みき」は最高!なのだけど、ドラマの出来は「しょぼいよ」の「ショムニ 2013」を観たのですけど、すぐに「ワールドプロレスリング クラシックス」の「橋本特集(藤波との2連戦と高田戦のIWGPタイトルマッチが3本連続放送!)」が始まっちゃった上に、其のまたすぐ後に「ショムニ FINAL」最終回が流れちゃって、困っちゃったナァ。「プロレス」は兎も角として、「ショムニ 2013」の後に「ショムニ FINAL」って、マズイでしょ。いえ、「プロレス」も「ショムニ FINAL」もCSだから、契約していなければ見れないのだけどさ。次週に「ショムニ 2013」は最終回なのですけど、やっぱり一時間後くらいにCSで「ショムニ FOREVER」が放送されてしまうのよさ。「水10」対決で「Woman」に逆転され惨敗!以前に、過去の己自身にボロ負けしているではありませんか。再三再四繰り返して来ましたが、原因は「やっぱり、オリメンは好かった!新メンはダメね」じゃないのです。現に、片瀬那奈ちゃんは物凄い怪優ぶりを発揮しておられるじゃないですか。他の出演者も、別に悪くはないですよ。

原田久仁信さんが近年「別冊宝島」のプロレス暴露ムック本でプロレス界の内幕を描いておられる「劇画 プロレス地獄変」が単行本になって、450頁のボリュームなのにお手ごろ価格なので、うっかりコンビニで買ってしまいました。既出作品再録なので、読んだ事があるものばかりだったのですけど、面白くってイッキ読みしちゃったのだ。原田久仁信さんは、梶原一騎先生の原作で「プロレススーパースター列伝」を描き、梶原遺作となった自伝劇画「男の星座」も描かれました。プロレスに対する愛情があるので、暴露劇画なのに感動してウルルンとなってしまったりもするのよさ。猪木に屈辱の「1対3マッチ」を強要されたラッシャー木村が、居酒屋で「セメントでやれば、おっとう(木村)がイチバン強いんだ!」「それなのに、猪木のヤローッ!」と喚くアニマル浜口と寺西勇に、ひとこと「仕事だ・・・」と諌める場面は泣けたナァ。原田先生には、地元でだけ盛り上がっている「鬼畜ケンスキー物語」も是非とも執筆して頂きたいですナァ。並み居る大物レスラーの裏側をズバリと描いておられるのだから、平気ざんしょ。もしかして「酷過ぎて、描く気にもならないナァ。泣ける話にならんだろ?」と思ってらっしゃるのかしらん。

あたくしは「プロレスの暴露本」も数多く読みましたし、かつては会場に年間50興行も足を運んでいて、映像でも数え切れない程の試合を観て、プロレスが「底が丸見えの底なし沼」である事は理解している心算です。生観戦の試合中にレスラー同士で打ち合わせしていた場面も何度も見てしまいました。抗争中のヒールとベビーフェースがプライベートでは仲良く遊んでいるトコとかも見ちゃったし、スパーリングで無敵の選手が何故か試合ではコロリンコと寝たり、流血するのは鉄柱にぶつけられたからではなくてカミソリで切っている場面も生で観ましたよ。其れでも、あたくしはプロレスがインチキだとも八百長だとも思っていません。寧ろ、裏側を知るごとに「プロレスラーって凄いナァ」と思いました。CSとは云え、大昔のプロレスが放映されているのはニーズがあるからです。プロレスの名勝負は、何度リピートしても楽しめます。「ショムニ 2013」は、未亜たん入魂編集の「壇上みきヴァージョン」で充分ですけどね。何万光年回でも繰り返しますが、プロレスは真剣勝負です。トレーニングも並大抵ではない、命懸けの過酷な職業です。でも、スポーツではありません。優れたプロレスは「芸術」です。


(小島藺子)



posted by 栗 at 03:17| KINASAI | 更新情報をチェックする