フジテレビTWO 13:00〜13:50
「輝くキス」(本放送:2004年11月8日)
片瀬那奈 as 藤澤律子
第五話での片瀬那奈ちゃん演じる藤澤律子の出番は、第四話での「僅か数十秒」とは違って多いです。みんなで旅行する回ですので、旅館浴衣姿も拝めますし、日垣から感動的なプロポーズもされます。其のプロポーズが、正に奇跡としか云えないエピソードから成り立っていて、真面目に見ていると「ぽか〜ん!」とするしかありませんよっ。日垣は、かつて律子に振られて傷心旅行で海外に逃亡したのだそうです。其れで、律子の為に用意していた結婚指輪を砂漠に投げ捨てて忘れようと思い実行したらしいのです。ところが、やはり律子への想いを断ち切れず「もしも砂漠から指輪を探し出せたなら、いつか必ず律子と結ばれるのだ」と必死で探し当て、其れを律子に満を持して渡したって顛末なのよさ。アノですね、そりゃ、律子は感動するでしょうけど、えっとですね、9ちゃん云って下さいよ。「そんなの、あるわけないじゃん!」と。もしかして、プレイボーイの日垣は、こんな作り話で多くのおねえちゃんを落として来たのかしらん?との疑念を持ってしまいました。
今回は、冒頭の食事会シーンから片瀬那奈ちゃん演じる藤澤律子が登場します。チラリンコと映った食事場面で後方に居る片瀬那奈ちゃんは、声もオデコの肌荒れも、まだ完全回復しておりませんが、何気にガッツリと食っています。スキー場へみんなで出張してお泊りで律子さんは浴衣姿を披露し、日垣からの感動のプロポーズ!えっと、繰り返しますけど「砂漠で捨てて、五百キロも走って戻って探し当てた指輪」って、「そんなの、あるわけないじゃん!」です。物語は、主役カップルの「春木と青井」が「いよいよ、くっつきますよっ」との展開です。春木の元・婚約者が登場し、青井に関する怪文書がばら撒かれ、大ピンチ!可哀相な青井に、優しく接する春木は「俺が守る!」と、熱烈な告白!でも、青井は会社を辞めて引っ越す覚悟、決めました。なな、なんと、春木は退職願を出してまで青井を守るのでした。いやぁ〜、素晴らしいですナァ。周辺の恋愛模様もグチャグチャになっておりますが、律子さんは亡くなった婚約者である恩師からの手紙に激しく動揺!はいはい、最終回まで引っ張らないとイカンもんナァ。
青井は、春木の母親が誕生日の為に編んだマフラーを届けに、車を走らせます。サリー柴田はラジオで「貴方達ふたりの間にあるのは、恋よ!其れは恋ですよ!」と応援します。無事に届けたマフラーを、春木は青井に巻いて、周辺の恋愛模様に仕掛けたはずの小道具も偶然に爆裂!最高にロマンチックな舞台で、めでたく二人は感動の「輝くキス」をぶちかましました。えっと、何度もすみませんけど、「そんなの、あるわけないじゃん!」なのだ。中盤で主役カップルまでもくっついて「めでたし、めでたし」では、物語が最後まで行きませんので、しっかりと「春木の元・婚約者」や「青井の難病」などを仕込んであります。「律子と日垣」も雲行きがおかしくなり、あわや「四角関係」へと発展しそうにもなるわけですが、なんじゃらホイ!そんな事よりも、律子のお見合いで決めたフィアンセとか、日垣がやりまくった数々のおねえちゃん達とか、一体どーやって解決したのよさ。「律子と日垣」も「小道具」にすぎないのだけど、其れに関わった連中って「小道具のネジ」程度の存在です。愛情の欠片もない人物描写に、呆れるしか術がありません。でも、日垣にプロポーズされてトキメク律子は可愛いね。
「ラストクリスマス」INDEX
(小島藺子/姫川未亜)