


片瀬那奈ちゃんが生放送で爽やかに司会を務めておられる「シューイチ」を実況しながら観ていたら、大好評の「まじっすか !?」の途中で玄関のチャイムが鳴りました。「おいおい、今、面白いトコなのに、日曜日の朝っぱらから何なのよさ」と出てみれば、密林ちゃんからの配送でした。一昨日にCDを18枚も買って、いい気分で聴いていた昨日の明け方あたりに、うっかり密林ちゃんでポチッと何か買ってしまったのでした。う〜む、酔っ払っていてよく覚えてないぞ。トンデモなモンを買っちゃったのかしらん。片瀬那奈ちゃんの「シューイチ」が終わり、片瀬那奈ちゃんがチラリンコと回想シーンに出られた「ブラマン2」の出番が終わったので、ようやく恐る恐る荷物を開けてみました。
すると、「フィル・スペクター アンソロジー'59-'62」と「キャロル・キング・ソングブック オムニバス」と赤地に白抜きの文字でのダサイ帯がついたCDが入っていました。「おいおい、何じゃこりゃ?酔っ払って駅売りのパチモンでも注文しちゃったのかしらん。値段も両方とも900円だしナァ」と開封したら、それぞれ三枚組の輸入盤で、帯は日本で勝手につけた模様です。フィル・スペクターは「75曲入り」で、キャロル・キングは「74曲入り」、デジパック仕様で作りも悪くありません。曲目を見たらスゴイの何のって、流石はイコちゃん、酩酊状態でもちゃんとしたCDを選んでおりました、と女子マネちゃん風に自画自賛してしまったじゃまいか。コレは、洋楽ポップスが好きならば迷わず購入すべきです。
内容はダサイ日本語の帯に書いてある通りで、フィル・スペクターは1959年から1962年まで彼がプロデュースした楽曲を集めたもの。ダーレン・ラヴやロネッツで爆発的に売れる前夜のレア音源が満載!アノ「TWIST AND SHOUT」の真のオリジナルであるトップ・ノーツのへっぽこ版とかも聴けます。キャロル・キングは職業作曲家時代の提供曲(1958年から1962年まで。勿論、本人がアイドルとして歌った曲も含む)をテンコ盛り!ビートルズがカヴァーしたオリジナルも全部聴けちゃうよっ。こんなのオリジナル盤で探したらどんだけ時間とお金が掛かるか分かりませんよ。其れが新品でそれぞれ三枚組で900円!一枚300円!一曲「12円」!俄かに信じがたいお宝ですが、夢ではなくて本当です。一体、此の「NOT NOW MUSIC」ってレーベルは何者なのだ?兎も角、好い買い物したナァ。コレが一枚300円なんだから、新譜が売れるわけがないぞ。
早速、一気に聴き捲くっていて、フィル・スペクターも好かったのだけど、やっぱりキャロル・キングが素晴らしいです。レノン・マッカートニーが尊敬していて、ビートルズがお手本としていたのが改めて分かります。ジョン・レノンの曲作りなんて、モロにキャロル・キングの影響を受け捲くっているわけですよ。リトル・エヴァの「KEEP YOUR HANDS OFF MY BABY」なんて渋いトコまでカヴァーしていたんだもんナァ。ジョージのヴォーカルでデッカ・オーディションで演奏したボビー・ヴィーの「TAKE GOOD CARE OF MY BABY」とか最高ですよ。其れから、大瀧詠一師匠も思いっ切りキャロル・キングですナァ。「A LONG VACATION」のメロディーの大半はキャロル・キングが元ネタと云ってもいいんじゃまいか。あたくしのオススメは両方でダブっている(つまり、フィル・スペクターとキャロル・キングが両方関わっている)ジーン・ピットニーの「EVERY BREATH I TAKE」です。キャロル・キングの美メロに、発狂したスペクターのストリングスが絡みつく高揚感がスゴイよ。
(小島藺子)
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