
アンテツあにいの御蔭で、本日よりTOKYO MXで始まった「プロレスの星 アステカイザー」を初回から観る事が出来ました。此の作品は1976年から1977年に2クール放送された怪作で、天下の円谷プロが制作した特撮モノなのだけど、原作は永井豪と石川賢で、新日本プロレスが全面協力しております。アステカイザーのデザインは獣神サンダー・ライガーのプロトタイプにも見えます。簡単に云うと「プロレス特撮」なのだけど、主人公のアステカイザーと敵の戦闘シーンになると、何故かアニメに変わってしまうと云う眩暈がする様な構成です。当時の現役バリバリの新日レスラーも多数登場していて(大抵が覆面レスラーになっている)、ジョージ高野(ザ・コブラ)、佐山サトル(初代タイガーマスク)、荒川真などのファイトが見れます。初回にはアントニオ猪木が本人役で登場しましたが、演技が下手ですねぇ。思いっ切りカンペを見ながら棒読みでセリフを云っていました。直後に木戸修とスパーリングに入るために組み合うトコは流石ですけど、さっきまで怪人「鮮血のヘル」を演じていたジョージ高野が知らんぷりして練習しているのには笑いました。
プロレスはショーだと云われますし、実際にケツ決めはされているのだけど、プロレスラーがドラマや映画に出てマトモな演技をするってなかなかありません。片瀬那奈ちゃんにプロレスをやれ!と云っても、それなりに練習しなければ無理でしょう。やるとなったら片瀬那奈ちゃんならキチンとトレーニングして魅せるでしょうけど、演技とプロレスは違います。演技では本当に血を流したりしませんし、本当に投げたり殴ったり蹴ったりもしません。プロレスでもパンチやキックは寸止めするみたいですけど、受身の技術があるから危険な技も成立するわけで、役者さんには出来ない芸当です。近年は猪木や長州の映画での演技が好評だったりもしますけど、不勉強なので見ておりません。小川や高田や船木の演技は、片瀬那奈ちゃんと共演したので見たけれど、お世辞にも上手いとは云えませんでした。やはり「役者さんは役者、役者は役者さん」で「プロレスラーはプロレス、プロレスはプロレスラー」なのです。此のフレーズは元・貴ノ花の二子山親方の「お相撲さんは相撲、相撲はお相撲さん」から頂いたのですけど、最初聞いた時は「何を頓珍漢な事をぬかしておるのだ?」と思いました。でも、今では「深い意味があった」のだと分かります。ま、「餅は餅屋」って事なんだけどさ。
「THANX 4 アンテツ」 (小島藺子)