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2013年03月19日

「片瀬那奈よ、現実に負けるな!」

Pulp Fiction: Music From The Motion Picture


毎日、現実では事件が起こります。ハッキリ云って、小説とかドラマとか映画とかは、リアルには永遠に勝てません。虚構の世界では感動的に演出される「死」は、現実では悲しみしか感じられず、そして其れこそがリアルです。ドラマや映画での犯罪場面がどんなに真に迫っていても、現実に起きたものには及びません。現実では犯罪行為なのですから、陰惨な気分にしかなりません。東日本大震災が起きた時に、其の瞬間には、ドラマや映画や音楽などの虚構は完全に無力でした。

されど、僕たちが虚構を愛するのは、別にリアリズムを求めているからではないのです。例えば、プロレスが未だに滅びないのは其れが虚構だからでしょう。虚構とは、嘘ではないのです。猪木がガチでやったのがアリ戦とペールワン戦だけと明かされても、マジでガチを二度もやった事実が明かされた方が衝撃だったのだけど、だったら他の猪木の試合は嘘だったのか?そうじゃない。断じて、そうじゃない。プロレスは常に「真剣勝負」なのです。其れは現実とは違うけれど、最高の虚構です。

片瀬那奈ちゃんは女優ですから、色んな役を演じられます。では、ソレは嘘なのか?そうじゃないでしょう。どんな役でも、片瀬那奈ちゃんは真摯に挑んでおられます。ドラマも映画も歌もモデルも、片瀬那奈ちゃんが関わる全ては虚構です。そんなもんは、此の世には無いのだ。ゆえに、理想を描く。現実だって酷い事ばかりじゃないし、本当に生まれて来て好かったと思える瞬間だってある。そして、虚構は永遠に現実には勝てない。僕たちが知っている片瀬那奈ちゃんは、全部「虚構」に過ぎません。でも、其れは「嘘」ではないのです。片瀬那奈ちゃんは「虚構として現実に存在している」からこそ、此処も存在するのです。此処は「the diary of nana katase 片瀬那奈全記録」と云う名の、虚構の「片瀬那奈ちゃん」を記録する場所です。全ては虚構ですが、確かに在った事実です。


(小島藺子/姫川未亜)



posted by 栗 at 21:03| ACTRESS | 更新情報をチェックする