「プロデューサーズ」と云う新人バンドが「ベストヒットUSA 2012」で紹介されていました。音源を聴いて、一発でギターを弾いているのが「元・10cc」の「ロル・クレーム」だと分かりました。ヴィデオを制作したのも、間違いなく「ロル・クレーム」でしょう。「10cc」は大好きなバンドで、ハッキリ云えば後追いでしか聴けなかったビートルズよりもリアル・タイムで聴けたので思い入れがあるかもしれません。あたくしが好きだったのはロル・クレームで、裏声でビートルズやビーチ・ボーイズをパロディ化した楽曲には大きな影響を受けました。「10cc」が分裂し「ゴドレー&クレーム」となってからも、本家を名乗った「エリック&グラハム」よりも好きでした。そして、彼らは「MTV」の創成期に「ヴィデオ監督」としても有名になったのです。「CRY」は楽曲も素晴らしいのですけど、プロモも斬新でした。ロル・クレームは「僕たちが始めた時には、何もなかったから自由にやれた。ロックンロールの魂はヴィデオに受け継がれたのさ」とハッキリと云いました。ロル・クレームは、本物のロックンローラーなのです。
ロル・クレーム、トレヴァー・ホーン、ステファン・リプソン、アッシュ・ソーン、と云う表舞台でも裏方としても多くの素晴らしい音楽を創って来た面々が、2006年に結成し、六年も掛けて発表したデビュー・アルバムが「Made in Basing Street」です。ジャケットを見て「嗚呼、やっぱり、あたくしにとっての10ccはロル・クレームだったんだ」と思いました。そして、一曲目の「FREEWAY」で♪テケロンテケロン♪と奏でられるギターに泣きそうになっちゃったわよ。あたくしは大昔に「10cc」ファンのミニコミに参加していて、おそらく現在もこうして文章を書くのは其れがキッカケだったと思います。ロル・クレームさんは、あたくしの師匠なのです。ま、あたくしが勝手に想っているだけで御本人は知ったこっちゃないでしょう。ビートルズとか10ccとかナイアガラとかを聴いていたから、そして、プロレス者だから、片瀬那奈ちゃんを記録する事になったなんて誰も理解できないでしょう。でも、それは「真実」です。全てが片瀬那奈ちゃんへと繋がっているのです。
(小島藺子/姫川未亜)
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