

w & m:LENNON / McCARTNEY
(ピーターとゴードン盤:1964年5月29日発売 Columbia DB7292)
「A WORLD WITHOUT LOVE(愛なき世界)」に続いて、ポール・マッカートニーが「ピーターとゴードン」の二枚目のシングルとして提供した楽曲です。ピーターとゴードンは、エヴァリー・ブラザーズを意識した二人組です。ポールはエヴァリー・ブラザーズも大好きですから、義理のお兄さんになるはずだったピーター・アッシャーへ「擬似エヴァリー」を託したのかもしれません。勿論、ジョン・レノンもエヴァリーが大好きですから、ジョンとポールのハーモニーには多大な影響が感じられます。ジョンはビートルズの楽曲でエヴァリーへオマージュを捧げました。ポールは「ピーターとゴードン」へ楽曲提供し、おそらく実質的にはプロデュースも担当して、エヴァリーをリスペクトしたのでしょう。
「NOBODY I KNOW」は、思いっ切り「愛なき世界」の二番煎じです。英国で「10位」、米国で「12位」と、デビュー曲の首位に比べると劣りますが、「愛なき世界」が凄すぎたのです。とは云え、此の曲はかなり好い加減に書いたとも思われますね。なんてったって、ギター・フレーズが♪ド、シ、ラ、ソ、ファ、ミ、レ、ド♪ですよ。♪NOBODY I KNOW〜♪と歌うとギターが♪ド、シ、ラ、ソ、ファ、ミ、レ、ド♪って合いの手を入れるんですから、ふざけています。ところが、ポール・マッカートニーと云う名の音楽バカボンは、♪ド、シ、ラ、ソ、ファ、ミ、レ、ド♪で曲を書いてしまったのだ。本当に、な〜んにも考えずに書いたのでしょう。♪ド、シ、ラ、ソ、ファ、ミ、レ、ド♪と奏でて、そのまんまでテキトーに曲にしちゃったのでしょう。う〜ん、スゴイなぁ、やっぱり。
(小島藺子)
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