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2012年11月01日

BOOT-014:TAKE GOOD CARE OF MY BABY

Take Good Care of My Baby: His First Four Albums Everybody Loves A Clown/She's Just My Style


 w & m:Gerry Goffin and Carole King

 録音:1962年1月1日(デッカ・オーディション)

 1982年9月10日発売 (「THE COMPLETE SILVER BEATLES」)


デッカ・オーディションでは、いざとなると緊張してしまうジョン・レノン&ポール・マッカートニーよりも、お気楽だったのかジョージ・ハリスンのリード・ヴォーカル曲が目立っています。此の、ゴフィン&キング作で1961年に全米チャート首位を獲得したボビー・ヴィーの「TAKE GOOD CARE OF MY BABY(さよならベイビー)」をカヴァーしたヴァージョンは、実に素晴らしい出来栄えで「ANTHOLOGY 1」に未収録なのが不思議でなりません。先ず以って楽曲が最高ですので、多くのカヴァー・ヴァージョンも発表された名曲です。「レノン・マッカートニー」が「ゴフィン&キング」をマネッコして命名されたのは有名で、初めてアメリカに行った時にはわざわざ逢いに行っております。そんな憧れのソングライター・チームの傑作を、敢えてジョージ・ハリスンに歌わせました。

思えば、正式録音でもデビュー・アルバムである「PLEASE PLEASE ME」でゴフィン&キングの「CHAINS」でリード・ヴォーカルを担当するのはジョージです。「夢見るポップス」を歌わせるならジョージと、在る意味「小僧扱い」していたのでしょうけど、実にハマっています。ハッキリ云って、デッカ・オーディションのベスト・トラックと云っていいでしょう。デッカはビートルズをオーディションで落としてしまいますが、もし合格させたなら「リード・ヴォーカルは、ジョージ・ハリスン」と考えていたそうです。其れは「1962年当時に受けが良さそうなタイプがジョージだった」とも云えるでしょう。よーするに、デッカは「ジョン・レノンとポール・マッカートニーの才能を見抜けなかった」のだ。マヌケだな!ところで、ニール・アスピノールは1961年からビートルズのロード・マネジャーをやっていたのです。デッカ・オーディションでも運転手をやっています。ポールとジョージと同じ学校に通っていたのだけど、推薦したのはピート・ベストだってさ。ニール、世渡り上手だったな。でも、正に「ビートルズに人生を捧げた人」でした。


(小島藺子)



posted by 栗 at 00:07| FAB4 | 更新情報をチェックする