m:Ted Snyder、w:Harry B. Smith / Francis Wheeler
録音:1962年1月1日(デッカ・オーディション)
1982年9月10日発売 (「THE COMPLETE SILVER BEATLES」)
1995年11月20日発売 (「ANTHOLOGY 1」 disc1-17) アップル
デッカ・オーディションで演奏された四曲目の楽曲で、二曲目は「MONEY(THAT'S WHAT I WANT)」で、三曲目は「TILL THERE WAS YOU」です。此の音源はオーディションを落としたデッカは持っておらず、ブライアン・エプスタインが「後のプロモーション」用に譲り受け、多くのレコード会社に持ち込んだそうです。そんな音源の何れかが、後にビートルズが有名になって海賊盤にもなりましたが、なな、なんと、堂々と「シルヴァー・ビートルズ」などの公式盤でも発売されてしまいました。現在では廃盤で二度と再発もされないけれど(法的に不可能になりました)、海賊盤も含めて、かなり容易に聴ける音源ではあります。ズバリ、此の音源はオススメですよっ。全15曲からたったの5曲しか「ANTHOLOGY 1」に収録されていないのは、誠に遺憾です。此の曲は、其の「たった5曲」に選ばれた幸運な楽曲です。
ジョージ・ハリスンがリード・ヴォーカルを担当した「THE SHEIK OF ARABY(アラビアの酋長)」は、1921年に書かれた楽曲です。デッカ・オーディションはブライアン・エプスタインの意向で様々なタイプの楽曲を演奏したと云われていますが、ビートルズはかなりノリノリで演奏しておりまして、こーゆー曲も好きだったのでしょう。ジョージのヴォーカルも溌溂としていて好いのですけど、合いの手を入れるジョンとポールも好い。あたくしは、此の曲のジョンの♪おふぉん♪との合いの手を聴くと、キャンディーズの「暑中お見舞い申し上げます」でランちゃんが放った♪うぅっふん♪を思い出してしまいます。いえ、こじつけではなくてですね、ビートルズは三人組ガールズ・グループのコーラスに多大なる影響を受けているわけで、同じく三人組のキャンディーズが同じ感じになっても全く不思議ではないのですよ。
(小島藺子)
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