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2012年10月17日

「GIMME SHELTER」テレビ放映!

ザ・ローリング・ストーンズ / ギミー・シェルター〈デジタル・リマスター版〉 [DVD]


フジテレビ 2:15〜4:00


「THE ROCK MOVIES」第三夜は、ローリング・ストーンズの「GIMME SHELTER」です。1970年に公開された此の作品は、ローリング・ストーンズが1969年に行った北米ツアーを追ったドキュメンタリー映画で、現在ではお手軽な価格でDVDを入手できます。でもですね、かつては「オルタモントの悲劇」が記録されている事もありまして、なかなか観れない映像作品でした。何てったって、ジュリーが原爆を作って日本政府に「ローリング・ストーンズを来日させろ!」と脅迫した時代でございます。あたくしは、1990年と1995年の来日公演には行きましたけど、あくまでも「ビートルズのともだちだから」って理由が大きかったです。イチオーそれなりに聴いてはいるものの、世の中には物凄いストーンズ・フリークの皆様がいらっしゃいますので、大した事は語れません。かなり衝撃的な映像もありますが、是非、御覧下さい。

さて、如何でしたか?凄かったですよね、もう正直に云っちゃいましょう!遠慮はいりません。

「客はみんなラリっていて、殺人まで起きてるじゃまいかっ」

コレって、ドキュメンタリーでありましてお芝居じゃなくて現実に起こった事なのです。こんなもんを見たら、そりゃ良識ある大人は「ロックはイカン!」と云うでしょう。ま、そう云われて反抗した当時の若者が今では社会の重鎮とかになっているわけですけどね。主役のミック・ジャガーは実に冷静に暴動を収めようと呼びかけていましたけど、流石に目の前で人が殺されてビビリ捲くっていました。そりゃ、当然です。てか、何故かずっとステージ上のミックの真横にいる「ヘルス・エンジェルスのリーダー」が怖すぎ!ミックは、そっちの方が怖かったんじゃまいか。バンマスのキース・リチャーズは明らかにドラッグをキメていますけど演奏は抜群だし、いざとなると前に出て一喝!と男気爆裂です。それにしても、日本の歌手はミックのマネばっかだと丸分かりになったでしょ?ジュリーもショーケンもエーちゃんも、全部ミックのマネじゃん。

でもですね、ミックも「黒人歌手の劣化コピー」と揶揄され「プラスティック・ソウル」と云われたのですよ。ミックは黒人のマネを自分流にアレンジして大成功したし、其のミックをお手本としたジュリーもショーケンもエーちゃんも自分流にして成り上がったわけです。キースを中心としたブルースやロケンロールも、ロバート・ジョンソンやチャック・ベリーなどの模倣から始まっています。此の映画での1969年までは未だビートルズが居ましたから、思いっ切りビートルズの後追いもしました。ビートルズが居なくなったら、カントリー・ロック、グラム・ロック、パンク、ヒップホップ、などなど、其の時代の流行を巧みに「ストーンズ風」にしてしまうのです。おっと、語らないと云ったのに口がすべったナ。

三夜連続の「THE ROCK MOVIES」は、好い番組でした。そりゃ、元の映画が好いのだから当然ですけど、なかなか地上波で放送してはくれませんからね。でも、最初と最後に出て来た何だかエラソーな「よく知らない二人」は何だったのかしらん。あたくしが勉強不足なのでしょうけど、全く知らない人でして、特に女の人は「あんた、何様?」と思える「タメグチ全開で上から目線の発言」でドッチラケでした。別にそんなにエラソーに教えて頂かなくとも、こんな真夜中に観ている酔狂な連中は知っていますし、うっかり初めて見る方々にとっても「無駄な解説」は不要です。其れだけが、残念でしたね。ま、速攻で編集してカットしちゃったから、やぶ蚊に刺されたと思って忘れます。

てか、ジミー・ペイジが来日しているのね。来日目的が「日本でしか手に入らないレッド・ツェッペリンのレコードやCDなどを入手する為」って、、、おいおい。海賊盤業者の皆さん、急いでシャッターを閉めて、ペイジ氏が帰国するまで「臨時休業」して下さいね。


(小島藺子)



「THE ROCK MOVIES」フジテレビ公式サイト


posted by 栗 at 04:07| FAB4 | 更新情報をチェックする