nana.812.png

2012年10月02日

「THE BEATLES 1967-1970」INDEX

ザ・ビートルズ1967-1970 (紙ジャケット仕様)


 プロデューサー:ジョージ・マーティン、フィル・スペクター
 エンジニア:ジェフ・エマリック、ケン・スコット、フィル・マクドナルド、グリン・ジョンズ、他
 歌と演奏:ザ・ビートルズ

 (録音:1966年11月24日〜1970年4月1日)

 1973年4月2日(米国)、4月19日(英国) アルバム発売
 アップル SKBO-3404、PCSP-718 (ステレオ)


side-A

1. STRAWBERRY FIELDS FOREVER (1967年)
2. PENNY LANE (1967年)
3. SGT. PEPPER'S LONELY HEART'S CLUB BAND (1967年)
4. WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS (1967年)
5. LUCY IN THE SKY WITH DIAMONDS (1967年)
6. A DAY IN THE LIFE (1967年)
7. ALL YOU NEED IS LOVE (1967年)

side-B

1. I AM THE WALRUS (1967年)
2. HELLO, GOODBYE (1967年)
3. THE FOOL ON THE HILL (1967年)
4. MAGICAL MYSTERY TOUR (1967年)
5. LADY MADONNA (1968年)
6. HEY JUDE (1968年)
7. REVOLUTION (1968年)

side-C

1. BACK IN THE U.S.S.R. (1968年)
2. WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS (1968年)
3. OB-LA-DI, OB-LA-DA (1968年)
4. GET BACK (1969年)
5. DON'T LET ME DOWN (1969年)
6. THE BALLAD OF JOHN AND YOKO (1969年)
7. OLD BROWN SHOE (1969年)

side-D

1. HERE COMES THE SUN (1969年)
2. COME TOGETHER (1969年)
3. SOMETHING (1969年)
4. OCTOPUS'S GARDEN (1969年)
5. LET IT BE (1970年)
6. ACROSS THE UNIVERSE (1970年)
7. THE LONG AND WINDING ROAD (1970年)


さて、「青盤」でございます。こちらは後期からの選曲ですので、シングル曲は網羅されているものの「やっぱり、オリジナル・アルバムで聴きたいナァ」と思わせる展開もあります。特に「SGT. PEPPER'S LONELY HEART'S CLUB BAND」や「ABBEY ROAD」は解体しちゃイカンでしょ。「赤盤」には傑作「REVOLVER」からシングルの2曲しか選曲されていませんし、「青盤」でも二枚組30曲入りの超名作「ホワイト・アルバム」から3曲のみと云うのも納得がゆかないトコでしょう。「赤盤」と「青盤」がイギリスよりも二週間も早くアメリカで先に発売されたのは、アラン・クライン主導だったからでもあるのでしょうけど、明確な理由がありました。

そもそも、1973年に何ゆえビートルズの全キャリアを網羅した初のベスト盤が発売されたかと云いますとですね、其れは「ΑΩ」なる四枚組の海賊盤ベストがアメリカで出てバカ売れしてしまったからなのです。なな、なんと、堂々とテレビやラジオでも大宣伝されたと云うのですから現在では考えられませんね。選曲も滅茶苦茶でソロ作品も混じり「盤落とし」としか思えない代物でしたが、何せビートルズは1966年の「オールディーズ」以外には公式ベスト盤を発売していなかったわけですよ。よーするに、此の「青盤」の時期は全てが「初のベスト盤収録!」なのだ。其の後もビートルズの公式盤は沢山発売されてゆくのですが、必ず海賊盤が先行して其れを駆逐する目的もあって公式化するとの展開となります。

「青盤」も全曲オリジナルで固めておりますが、興味深いのはジョージ・ハリスン作品が4曲も選曲されている点です。実質的にはリンゴとの共作(あたくしは、ハッキリ云ってジョージ単独作品と云っても好いと思っています)の「OCTOPUS'S GARDEN」も加えれば5曲!特に後半は「如何にジョージがのし上がったのか」とあからさまに示す様な展開になっています。ま、確かに其の通りなわけで、「SOMETHING」は勿論、「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」と「HERE COMES THE SUN」も納得の選曲(でも、チャッカリと「HERE COMES THE SUN」をD面トップに配置)なのだけど、どさくさ紛れに「OLD BROWN SHOE」まで入っているトコに「なるほど、ジョージが選曲に関わっていたのだナ」と思わされます。

そんでもって解せないのは、何ゆえ「赤盤」は26曲で「青盤」は28曲なのか?ですよ。ビートルズのオリジナル・アルバムは大体が14曲入りですから、何故「赤盤」も一枚に14曲で28曲にしなかったのか?が全く分かりません。収録時間の問題では無い事は、「青盤」の方が「HEY JUDE」なんぞと云う長げぇ〜曲も入っていて「赤盤」よりも長げぇ〜から明白です。それゆえに、後にCD化されたら「赤盤なんか一枚に収まるのに二枚組にしてボッタクリじゃん!」なんぞと云われちゃったのよさ。てか、何となくビートルズに興味を持って今更「赤盤」と「青盤」なんか買うくらいだったら、大人しく「1」だけ買って「ビートルズを分かった気になった方が宜しい」かとも思います。永遠に「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」は聴けなくとも、別に其の人の人生には何の支障もありません。


(C)2002-2012 (小島藺子/姫川未亜/鳴海ルナ)



posted by 栗 at 21:37| FAB4 | 更新情報をチェックする