プロデューサー:ジョージ・マーティン
エンジニア:ジェフ・エマリック
歌と演奏:ザ・ビートルズ
(録音:1966年12月6日〜1967年4月21日)
1967年6月1日 英国アルバム発売(最高位、英米1位)
パーロフォン PMC 7027(モノ)、PCS 7027(ステレオ)
side-A
1. SGT. PEPPER'S LONELY HEART'S CLUB BAND
2. WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS
3. LUCY IN THE SKY WITH DIAMONDS
4. GETTING BETTER
5. FIXING A HOLE
6. SHE'S LEAVING HOME
7. BEING FOR THE BENEFIT OF MR. KITE !
side-B
1. WITHIN YOU WITHOUT YOU
2. WHEN I'M SIXTY-FOUR
3. LOVELY RITA
4. GOOD MORNING GOOD MORNING
5. SGT. PEPPER'S LONELY HEART'S CLUB BAND(REPRISE)
6. A DAY IN THE LIFE
1967年に発表されたビートルズ第八作目のアルバム「SGT. PEPPER'S LONELY HEART'S CLUB BAND」は、スタジオに篭ったビートルズが創り上げた「20世紀ロックの金字塔」と称賛され続けております。ポール・マッカートニー主導でジョージ・マーティンもマジ・モードで臨んだシンフォニックな「音世界」やコンセプトは、後の音楽界のみならず世界にも大いに影響を与えました。但し、「史上初のコンセプト・アルバム」との評価は些か的外れで、ハッキリ云えば「何となく全体でひとつの世界観がある様にビートルズとマーティン及びエマリックなどが誤魔化している」のです。個々の楽曲を取り上げれば、大したことはないポールやジョンの書き殴りなんかも含まれているのに、アルバム全体でひとつの世界を構築したとの事実が其れを帳消しにしています。
確かに、アルバムのコンセプトを発案したのはポールですし、楽曲提供数でも圧倒しています。でも、此のアルバムの評価を決定的にしたのは、最後に収録されている「A DAY IN THE LIFE」です。紛れも無い「レノン・マッカートニー」作品である此の楽曲は、アルバム「SGT. PEPPER'S LONELY HEART'S CLUB BAND」に対して批判的なジョン・レノンが「ポールと一緒にやって、最高に楽しかった傑作だ」と自画自賛した程の名曲です。此のアルバムから、ようやく米国でも英国オリジナル・フォーマットで発売されるようになりました。英国では「8作目」なのに、なな、なんと、米国ではキャピトルだけでも「12作目」で、他社を含めたら「14作目」なのよさ。いや、ホントは同じ音源でジャケットやタイトルを変えたのも含めればもっと多いのだ。どんだけ改変改悪したのかが、数だけで丸見えです。此のアルバムだって、米盤には「オチ」が入ってないのだ。そりゃ、ビートルズも「ブッチャー・カバー」で抵抗したくもなるでしょう。
(C)2002-2012 (小島藺子/姫川未亜/鳴海ルナ)
【関連する記事】
- 「ポールの道」#490「FAB4 GAVE AWAY」#34 「GIVE PEA..
- 「ポールの道」#489「FAB4 GAVE AWAY」#33 「TRY SOME..
- 「ポールの道」#488「FAB4 GAVE AWAY」#32 「THE RADH..
- 「ポールの道」#487「FAB4 GAVE AWAY」#31 「NORTHERN..
- 「ポールの道」#486「FAB4 GAVE AWAY」#30 「ENCOURAG..
- 「ポールの道」#485「FAB4 GAVE AWAY」#29 「DORIS TR..
- 「ポールの道」#484「FAB4 GAVE AWAY」#28 「THAT'S T..