テレビ朝日 21:00〜23:06
内山理名 as お妙
あの水谷豊が天才浮世絵師・喜多川歌麿を熱演!歌麿の絵姿に立った女が次々と殺される…美人画連続殺人の謎とは!巨悪に立ち向かう壮大なスケール、珠玉の時代ミステリー!
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水谷豊さん主演の時代劇「だましゑ歌麿」が、三年ぶりに復活です。第一作は先週(9/8)にしっかりと再放送されましたので、予習もバッチリ!矢鱈と「相棒」シリーズとキャスティングが被っているものの、流石は水谷さんだけありまして「杉下右京」とは全く違ったキャラクターを見事に演じておられます。とは云え、テレビ朝日としましては10月スタートの「相棒 11」へ弾みをつけたい思惑もあり捲くりでしょう。其れは兎も角といたしまして、今回の二作目には内山理名ちゃんがゲスト出演されます。水谷さんを初めとした方々とは「相棒」でも御一緒されております。これまた、どれだけ「カナリアの娘」こと「早瀬茉莉」と違った演技を魅せて下さるのか興味深いですね。何せ、父親役だった古谷一行さんも、「官房長!」のサリーこと岸部一徳さんも出ておられるのですから、否が応でも比較してしまいます。予告での妖艶な姿を観ると、大いに期待できるでしょう。
さて、いきなりだナァと水谷豊さんと内山理名ちゃんの二人芝居から始まりました。理名ちゃん演じるお妙は、水谷さん演じる歌麿の浮世絵のモデルです。お色気たっぷりモードは、永遠のライバル「片瀬那奈ちゃん」に対抗しているのでありましょうかしらん。片瀬クンも今年は「セクシー路線」で頑張っておりますが、些か「お笑い系」の香りも漂います。対して理名ちゃんは「正攻法でセクシー」だっ。と思いきや、ワインらしき飲み物を持つのはいいとして、もう片手には何故かカニを持っているではありませんかっ。何だ?どーしてカニを持つ?「お笑い」でも「那奈には負けない!」との意志表示なのか!そして登場するのは、サリーこと岸部一徳さん&原田龍二さん、更に鈴木杏樹さん、古谷一行ちゃん、、、やっぱりキャスティングだけだと時代劇版「相棒」じゃん!お妙は絵のモデルになって、歌麿に惚れてしまったようです。歌麿は「絵を描いている時はあんたに恋していたけど、描き終わったら燃え尽きて消えました。夢から覚めて下さい」なんぞと小川直也みたいなセリフを吐いてアッサリ振ってしまいます。ま、そこで歌麿とお妙が懇ろになったんじゃドラマにならないわけですけど、何やら不吉な予感がしますね。
お妙は歌麿が諦めきれず、旦那がいるのに恋焦がれ、おこう(鈴木杏樹さん)の忠告も聞かず歌麿を追い彷徨うのでした。そんな時、歌麿がモデルにした女性が次々に殺される事件が起こります。おいおい、これじゃお妙もアブナイじゃまいか。お妙の旦那さんで武蔵屋の若旦那(甲本雅裕さん)も家に戻るように説得しますが、聞く耳を持ちません。ま、そこで「分かったわ、お前さん。あたしは夢をみていたのね」なんて云ってお妙が武蔵屋に帰ったらドラマにならないわけですけどね。歌麿が武蔵屋へ行くと「お妙を返せ!」と若旦那は半狂乱、歌麿をぶん殴ると、歌麿は「あたしが悪いんだ。もっと気が済むまで殴っておくれ」なんぞと云いやがります。さあ、盛り上がってまいりました。あたくしは、半分マジで「前半でお妙も殺されるのか?てか、若旦那も怪しいぞ。相棒でも犯人役を演じていたじゃまいか」なんて展開を予想してしまい、気が気じゃ無かったですよっ。ま、そーなると「殺され役でも、那奈には負けないわ!」って理名ちゃんが拝めるとの不埒な期待もあったわけだが。おっと、内山理名ちゃんの「太田胃酸」CMが流れたぞ。こりゃ、嬉しい。
連続殺人犯を追う展開となり、何故か男も殺され、同心・仙波(中村橋之助さん)を中心とした捜査は混乱します。杉下右京なら独自の捜査を始めるトコですが、歌麿は行方知れずとなったお妙の事も心配でボォ〜としております。しかし!やはりピキ〜ン!と閃いて、人気役者の蘭陽(染谷将太くん)に接近します。そーゆー展開だけ書くと、やっぱり時代劇版「相棒」じゃん!と思えますが、主役のキャラが全く違います。そして、なな、なんと、蘭陽は殺されそうになったお妙を助け、匿っていたのだ。挙句に、蘭陽は何者かに刺されて、お妙も連れ去られてしまいます。物語は処刑されたはずの「葵小僧」が替え玉で、本物は生きている!と核心に迫ってゆきます。替え玉にされたのは、蘭陽の「あにさん」でした。歌麿は、思いっ切り捜査に協力し解決への糸口を示唆するので、どーしても時代劇版「相棒」じゃん!と思えますが、もう面白いから細かいこたぁどーだってええじゃん!
そんな事より、内山理名ちゃん演じるお妙がどうなったのかが気になります。嗚呼、お妙は本物の「葵小僧(堀部圭亮さん)」に囲われているではありませんかっ。てか、萬田久子さん、デビット伊東さん、本田博太郎さん、渡辺いっけいさん、など共演陣の(理名ちゃん、サリー、一行ちゃん、甲本さん、も含め)「カタセカイ」度数が高い!おおっ、長谷川平蔵(一行ちゃん)に歌麿が直談判だっ。まんまと、本物の「葵小僧」を「そんな者はいない!煮るなり焼くなり、どーとでもしろ」とのお墨付きを得てしまいます。立て篭もった「葵小僧」一味に、歌麿は先陣を切って攻め込み殺陣も披露!悪党どもがバッサバッサと斬られ捲くります。そこで、松平主計介(渡辺いっけいさん)がお妙を人質にして「わしには、将軍家がバックにおるのだ!」と抵抗します。其処に、一行ちゃん、もとい、長谷川平蔵が登場し、悪党粉砕!めでたし、めでたし。
注目の内山理名ちゃん演じるお妙は歌麿に救い出され、歌麿への想いを残すものの、旦那さんが迎えに来てハッピー・エンドとなりました。ラストは原作である「さやゑ歌麿」に沿って「さやゑ」を披露して、些か先を急いで投獄された歌麿を描き完結でした。水谷さんの望んでおられる通り、いくらでも続編が作れるでしょう。いきなりオチを明かしたものの、歌麿は「首をはねられても描くよ」なんぞと云って大笑いしておりますし、原作にはスピンオフ作もあります。内山理名ちゃんに関しては、全篇に渡って登場する重要な役柄で、抜群の演技を魅せて下さったと思います。着物姿も実によく似合っていますし、大人の色気も出ていて素晴らしかったです。こーゆー役は、申し訳ありませんけど、片瀬クンには出来ないナァ。最後に予告が流れた水谷さん主演の「相棒 11」も楽しみですが、やはり、内山理名ちゃんがレギュラー出演される「捜査地図の女」に期待してしまいます。片瀬那奈ちゃんがレギュラー出演される「匿名探偵」もありますから、やっぱり「此の秋のドラマはテレ朝で決まり!」です。
(小島藺子/姫川未亜)
「だましゑ歌麿」テレビ朝日公式サイト