片瀬那奈ちゃんはロック・オペラ「サイケデリック・ペイン」でレディー・パンドラ様として歌って踊り、劇場限定発売のサントラ盤CDにも歌声が収録されています。其れに関しては大阪公演が終了後に詳細を明かしますが、其の前にドラマ「カエルの王女さま」の桜井玲奈さん役で披露された楽曲についてまとめておきます。あくまでも「桜井玲奈さんが歌った楽曲限定」ですので、不参加の楽曲は完全にスル〜しております事を御了承下さい。
01:一番綺麗な私を
(第1話)原曲:中島美嘉(作詞・作曲:杉山勝彦)2010年
片瀬那奈ちゃん演じる桜井玲奈さんが、劇中で初めて披露した楽曲です。シャンソンズへの入団オーディションで歌われたので、当然乍らソロ歌唱となっております。生脚全開!でお色気たっぷりに椅子を小道具に使って歌う艶姿は、舞台「フラガール」(2008年)でのSKD時代を思い起こさせます。澪コーチ(天海祐希さん)は「なんか、怖い!」と不合格にしますが、忠子さん(石田ゆり子さん)は其の後の波乱も予想できず「感情が入っていて好いと思います、合格!」と入団を認めてしまうのでした。
02:花
(第1話)歌曲集「四季」より(作詞:武島羽衣、作曲:瀧廉太郎)1900年
晴れてシャンソンズに入団した桜井玲奈さんが、最初にレッスンした楽曲。伝統ある合唱団らしい定番の選曲でしたが、澪コーチにアッサリと却下されてしまいます。玲奈さんも、些かつまらなそうにしていて、ケータイをいじりながら歌っていました。フジオカさんは初めはピアノを担当しておりましたが、徐々にマルチ・プレイヤーぶりが明かされてゆきます。
03:風になりたい
(第1話、最終話)原曲:THE BOOM(作詞・作曲:宮沢和史)1995年
澪コーチが提案したのは、なな、なんと「風になりたい」でありまして、忠子さんは反対しますが新メムバーたちは知っている曲なので大喜び。玲奈さんも全員でのレッスンだけではなく、一人カラオケでも泣きながら個人レッスンに励みます。澪コーチ体制になって最初に取り上げた此の楽曲は、最終話のコンサートでもアンコールで歌われ、シャンソンズに加えて多くのキャストもステージに上がるフィナーレを演出しました。第1話で初めて新生シャンソンズが歌った曲が、最終話のクライマックスで再登場する演出は泣かせます。初見でハモってしまうシャンソンズは、全員スゴイんじゃまいか。玲奈さんは同じパートのみぞれさん(大島蓉子さん)と劇中では教え合って練習していますが、実際には「絶対音感を持つ那奈ちゃんがすぐに覚えてしまい、わざわざ練習用にパートを録音した音源を作ってフォローしてくれた」と大島さんは語っています。そーゆー好い話を、那奈ちゃん本人は決してエラソーに自分で明かさないのも立派です。「風になりたい」は、主役の澪コーチを演じた天海祐希さんが宝塚を退団される時にも歌われた思い出の曲らしいです。役柄を超越した楽曲に対する思い入れも、最終話での名場面に活かされているのでしょう。
04:浪漫飛行
(第2話、第10話、最終話)原曲:米米CLUB(作詞・作曲:米米CLUB)1987年
ショークワイアを提案した澪コーチが、玲奈さん&南さん(福原美穂さん)を誘い三人で披露します。超ミニスカートで生脚全開!の玲奈さんが躍動する名場面です。勿論、玲奈さんのソロ・パートもあって好いですね。そして、初めてのステージとなった「2012由芽桜まつり」でもシャンソンズによって歌われます。サリー市長の妨害で音源CDを壊され危機的状況になった時に、着物姿の忠子さんが代わりのCDを持って駆けつけ歌う、と云う感動的な場面でした。米米CLUBの石井竜也さんは第7話に澪コーチの元恋人「三宅光矢」役でゲスト出演し、此の楽曲も第10話でBGMで流れ、最終話のラストでシャンソンズがレッスンする場面でも歌われました。
05:チェリーブラッサム
(第2話)原曲:松田聖子(作詞:三浦徳子、作曲:財津和夫)1981年
「2012由芽桜まつり」で披露された楽曲で、新生シャンソンズが初めて人前で歌ったのが此の歌でした。最後のハモリで♪ふたりでぇ〜えええええええ〜♪とやらかしている部分で、片瀬那奈ちゃん、いやさ、桜井玲奈さんの声が目立っております。満開の桜の下でのステージでしたが、ロケの日に画面で観ても一目瞭然な程の強風で大変だったでしょう。桜井玲奈さんは「蓮舫さん」と云われたピンクのジャケットにイエローのショーパン姿で参加していますが、其れは片瀬那奈ちゃんの「私服」です。他にも「カエルの王女さま」では、片瀬那奈ちゃんが「私服」を衣装として着用したようです。たぶん、ど派手な服がそうだと推察できるでしょう。ちなみに片瀬那奈ちゃんは歌手時代にも、聖子ちゃんの「Rock'n Rouge」をカヴァーしています。
06:さくら
(第2話)原曲:ケツメイシ(作詞・作曲:ケツメイシ)2005年
「2012由芽桜まつり」での二曲目で、途中で伴奏を止められてしまいます。前述の通りロケの日が強風だったので、マジで「桜舞い散る」中で歌われました。忠子さんが和服姿で駆けつける映像と交差させる演出が盛り上がります。ステージに立つと、やっぱりデカイから片瀬那奈ちゃん演じる桜井玲奈さんは大いに目立ちますね。ダンスのキレも抜群で、とても初めてのステージとは思えません。玲奈さんのダンスが此の時点で出来上がっている理由は、後に明かされます。あたくしは第2話の「2012由芽桜まつり」を観て「コレは、是が非でも現場で観なければイカン!」と思いました。だって、アータ、片瀬那奈ちゃんがステージで歌い踊っているのですよっ。
07:激しい雨が
(第3話)原曲:THE MODS(作詞:森山達也、作曲:THE MODS)1983年
澪コーチは選曲をコロコロと変える気分屋さんなのか、第3話では「ロックをやります!」なんぞと云い出します。其れでレッスンされるのが、此の楽曲です。玲奈さんは練習着姿(それでもキラキラ)で、些かやる気なさそうに歌って踊っております。
08:終わらない歌
(第3話)原曲:THE BLUE HEARTS(作詞・作曲:真島昌利)1987年
一希(玉山鉄二くん)を公開処刑(過去にバンドでテレビ番組収録中に緊張して逃げ出したVTRをみんなで観て笑い者にする!)をした後に、追い討ちを掛けるようにシャンソンズが歌います。フジオカさんはドラムスを担当!玲奈さんはサンドバックを蹴って、竹刀をハンドマイク代わりにノリノリで歌っています。一希くんって、こんな辱めを受けてもキレないってエライですね。其れとも、マゾなのかしらん。
09:ロックンロール・ウィドウ
(第4話)原曲:山口百恵(作詞: 阿木燿子、作曲:宇崎竜童)1980年
今度はテレビ出演の依頼が来て、山口百恵ちゃんを歌う事に決めた澪コーチ。えっと、本当に選曲に一貫性がありません。シャンソンズはみんなで色違いのコートを着て歌っていますが、玲奈さんは其れでも頑なに生脚全開!です。カメラのフレームからはみ出す程に弾けて踊り狂う玲奈さんでしたが、センターに選ばれたのはまひるちゃん(大島優子ちゃん)でした。
10:横須賀ストーリー
(第4話)原曲:山口百恵(作詞: 阿木燿子、作曲:宇崎竜童)1976年
レッスン曲として歌われ、冒頭ではまたしても桜井玲奈さんがひとりカラオケで熱唱する様子が流れました。玲奈さんって、誰も友達がいないのかしらん。
11:プレイバック Part2
(第4話)原曲:山口百恵(作詞: 阿木燿子、作曲:宇崎竜童)1978年
シャンソンズが初めて出演したテレビ番組「こんにゃくイブニング!」で歌われました。センターは、まひるちゃんで、ギターで一希くんが初参加しています。てか、一希くんは本番直前にやって来てリハーサルもなしでいきなりだナァとシャンソンズとバッチリ合わせてしまったのだ。此の楽曲は、片瀬那奈ちゃんが1999年に出演された「トマトプリッツ」のCMで替え歌が流れ、那奈ちゃんもギター・フレーズに♪当たるよ♪と歌詞をつけて歌っております。
12:イミテイション・ゴールド
(第4話)原曲:山口百恵(作詞: 阿木燿子、作曲:宇崎竜童)1977年
此れも「こんにゃくイブニング!」で歌われた曲で、主役はセンターのまひるちゃんとギターの一希くんです。玲奈さんはバックで生脚全開!でコーラスをつけ踊っております。ところで、テレビ収録を見学しているまひるちゃんの母親を演じたのは長野里美さんでありまして、云わずと知れた片瀬那奈ちゃんの初舞台「僕たちの好きだった革命」初演(2007年)で、那奈ちゃんが演じた小野未来の母親役も演じられています。ちなみに「生徒諸君!」(2007年)ではミクロちゃんの母親役も演じられました。
13:キューティーハニー
(第5話)原曲:前川陽子(作詞:クロード・Q 、作曲:渡辺岳夫)1973年
学園祭への出演依頼(「ももいろクローバーZ」の代役!)を受け、澪コーチは「セクシー」をテーマにします。よーするに、澪コーチは「なんでもアリ!」なのね。其れで、片瀬那奈ちゃん演じる桜井玲奈さんは「ミス由芽市コンテスト」でグランプリを受賞したと云う(実は、準ミスだった)得意のダンスで此の曲をセクシーに歌い踊って、センターの座を射止めるのでした。そーゆー経歴があったからこそ、初ステージから玲奈さんだけ「やけに出来上がっていた」わけですね。「ハニー」と合いの手を入れる澪コーチや、玲奈さんのセクシー・ダンスに怯える一希くんのリアクションが面白かったです。てか、決めポーズは「森三中の黒沢ムーヴ」なわけで、片瀬那奈ちゃんは相当に此の動きがお気に入りの御様子で、此の後の曲でも度々やらかしています。エキストラ参加した時にも目の前で何度もやらかされて、片瀬クンの「セクシー観」に些か疑問を持ちました。ちなみに、此の曲が披露される前のレッスン場面ではマドンナの「LIKE A VIRGIN」に合わせて踊る玲奈さんが観れます。いきなりだナァと玲奈さんがおしりを振るアップから始まる、サービス満点シーンでした。
14:EZ DO DANCE
(第5話)原曲:trf(作詞・作曲:小室哲哉)1993年
センターに抜擢された玲奈さんは張り切って「大好きなラーメンを我慢して」おへそを出して歌い踊ります。南さん、忍ちゃん(千葉雄大くん)、玉子さん(菊地美香さん)と四人で、カメラ・アングルを奪いながら頑張るのですが、ひょっこり遅れて来た「まひるちゃんの奇妙なタコ踊り」を何故か澪コーチや他のメムバーが絶賛し、玲奈さんはセンターから外されてしまうのでした。えっと、まひるちゃんのファンの方々には申し訳ありませんけど、「そんなバカな!」とテレビ画面に向って声を出してしまった程に「在り得ない展開」に、目が点になってしまいました。此れじゃ、片瀬那奈ちゃんは「へそを出し損」じゃまいか。
15:Dream Fighter
(第5話)原曲:Perfume(作詞・作曲:中田ヤスタカ)2008年
センターの座をまひるちゃんに奪われ、恋するぼんくら亭主(小泉ジュニア)も奥さんの忠子さんとラヴラヴで相手にされないどころか「重いんだよ!」なんぞと云われ、ボロボロになった玲奈さんは、学園祭出演を妨害しようとツイッターで悪評を流したり、忍ちゃんが一生懸命に作った衣装をズタズタにしたりします。学園祭には出られなくなったシャンソンズですが、稽古場で夢の舞台を敢行し、玲奈さんも加わって此の楽曲を披露しました。原曲とは全く違ったビッグ・バンド風のアレンジで、Perfume の曲と知って驚いた方々もおられたでしょう。「カエルの王女さま」では多くのカヴァー曲が披露されましたが、段違いに気合が入ったアレンジだったと思います。帽子を使った振り付けも好いし、玲奈さんが加わって澪コーチとダブル・センターを取ったトコは背丈も同じだからバッチリと決まっています。片瀬那奈ちゃんは、ライヴにも行く程の「Perfume ファン」ですので、気合が入っています。
16:何度でも
(第6話)原曲:DREAMS COME TRUE(作詞:吉田美和、作曲:中村正人・吉田美和)2005年
澪コーチを呼び戻す為にシャンソンズが市内放送で歌った楽曲で、桜井玲奈さんは市役所職員ですので放送室をジャックして大いに貢献します。稽古場に集まって歌うシャンソンズとは別の場所にいるわけで、ソロで歌う部分でしか玲奈さんの歌声は聴けません。其の分、放送室をジャックする場面でのお色気シーンでたっぷりとサービスしております。
17:TOKIO
(第7話)原曲:沢田研二(作詞:糸井重里、作曲:加瀬邦彦)1980年
第6話で結束が深まったシャンソンズでしたが、それも束の間、ついに忠子さんが「夫と玲奈さんの不倫」を知ってしまい家出してしまいます。忠子さんが東京にいると分かり、シャンソンズはみんなで東京へ向かいます。でも、すっかり物見遊山気分で、バスの中で此の曲を歌って浮かれておりました。フジオカさんは、バスの運転手までやらされています。最早、マルチ・プレイヤーを超えて只の便利屋の扱いじゃん。みんなノリノリの中で、「焼き肉桃太郎」こと玲奈さんだけは自分のせいで忠子さんが家出したので全くノッテおりませんが、イチオー歌っています。
18:DOWN TOWN
(第7話)原曲:Sugar Babe(作詞:伊藤銀次、作曲:山下達郎)1975年
東京に着いたシャンソンズが、それぞれ別行動する時にBGMとして流れました。歌唱シーンはありませんがシャンソンズが歌っており、玲奈さんも参加しています。いきなりだナァとアタマの歌詞を吹っ飛ばして♪街角は♪から歌われるのはご愛嬌。Sugar Babe は思い入れがあるバンドなので、此の曲が片瀬那奈ちゃんの声で聴けたのは本当に嬉しかったナァ。
19:ウエディング・ベル
(第7話)原曲:Sugar(作詞・作曲:古田喜昭)1981年
第7話まで掛けた三角関係の決着をつけるのが此の歌ってシナリオには、呆然としてしまいました。しかも「くたばっちまえ!」をソロで担当するのが桜井玲奈さんって、何じゃそりゃ?澪コーチは「あの二人にはあのくらい荒療治じゃないと」なんぞと云っておりましたが、えっとですね、澪コーチは誰にでも荒療治じゃん!まひるちゃんには「誰からも必要とされてない!」と云って泣かせるし、忍ちゃんにも同じセリフを吐いて発狂させたし、一希くんは公開処刑したし、いつだって暴君ではありませんか。それにしたって、此の選曲はないでしょ。そんでもって、忠子さんと玲奈さんは仲直りしちゃうんだから驚いちゃったわよ。てか、そもそも不倫は那奈話も引っ張るネタじゃなかったんじゃまいか。いきなりだナァと第6話のエンディングで忠子さんにバレて、それが澪コーチ、桜ママ、そしてシャンソンズの全メムバーにもバレる(澪コーチがメムバー全員にバラしたわけだが)って展開が第7話だけで起こり、解決まで進むって何だ?あたくしが玲奈さんや忠子さんだったら、とてもシャンソンズに残ったり出来ませんよっ。サリーだけが第5話で知ってしまい、其れを事もあろうに澪コーチを追い込む為に利用(ぼんくらを脅し、玲奈さんに澪コーチをスパイさせる)って「娘の危機より政が優先!」って極悪人ぶりは凄かったものの、其のキャラも第9話でアッサリと覆されます。
20:蘇生
(第8話)原曲:Mr.Children(作詞・作曲:桜井和寿)2002年
「合唱コンクールで優勝できなければシャンソンズは解散する!」とサリーに約束させられた澪コーチは、オリジナル曲で勝負しようと勝手に決め、勝手に一希くんに「作れ!」と命じます。忠子さんは慎重派なので、間に合わなかった時の為にカヴァー曲も練習すべきだと主張し、此のミスチルの名曲を準備していました。フジオカさんはギターを担当。ホントに、何でも弾きます。流石は「ヘビーローテーション」の作曲者だっ。ミスチルと云えば「片瀬那奈ちゃんの青春」ですから、役柄を超えた思い入れたっぷりの歌唱が聴けます。たぶん、玲奈さんもミスチルが好きなのでしょう。ぼんくら亭主もミスチル・ファンらしいので、玲奈さんとはそれがキッカケで不倫しちゃったのかしらん。
21:Don't Stop the Music
(第8話、第9話、第10話、最終話)オリジナル楽曲(作詞・作曲:乾一希)2012年
劇中では一希くんが書いたオリジナル曲として「第65回全国合唱コンクール群馬県大会」でシャンソンズが披露した楽曲です。実際にはフジオカ役でドラマにも出ておられる音楽担当の山崎耀さんが書いたわけですけど、夢を壊すから云いません。「合唱コンクール」のロケにはエキストラ参加しましたので、生で此の楽曲を歌い踊るシャンソンズを観る事が出来ました。其の後すぐに、ロック・オペラ「サイケデリック・ペイン」でも歌い踊るレディー・パンドラ様を観れましたが、「Don't Stop the Music」は、2004年以来、実に八年振りに片瀬那奈ちゃんが歌い踊る姿を目撃できた楽曲でした。もう其れだけで、胸がいっぱいになってしまいましたよ。フル・ヴァージョンが放送されたのは初披露の第8話のみですが、其の後は最終話までBGMや再披露の一部などが使われました。此の曲だけでも、シングルCDとして出して欲しかったです。第8話では完全版が観れますが、カット割りされているので実際のステージの全貌は分かりません。あたくしは現場で片瀬那奈ちゃん演じる桜井玲奈さんしか観ていなかったので、オンエアを観て初めて他のメムバーの動きを知りました。桜井玲奈さんのドラマには映っていない部分は、もう記憶の中にしか存在しません。でも、決して忘れないよ。
22:たしかなこと
(第9話)原曲:小田和正(作詞・作曲:小田和正)2005年
えっとですね、今度は第9話まで引っ張った悪役サリー市長を、此の曲を歌うことでアッサリと陥落させてしまったのだ。歌の力って、すげぇ〜!父娘の和解がテーマの展開でしたので、ソロを取るのは忠子さんです。玲奈さんはコーラスで参加しておりますが、此の曲が歌われる場面での主役は「シャンソンズ&ぼんくら婿養子に包囲され、ただ歌を聴かされ涙を流すしか術がないサリー」です。回想シーンに登場する青年期のサリーがやけに似ていると思ったら、実の息子さんでした。
23:どんなときも。
(第10話)原曲:槇原敬之(作詞・作曲:槇原敬之)1991年
サリーがコロリと味方について、「音楽堂でシャンソンズがコンサートをやって満員にしたら取り壊しは撤回しよう!」などと大甘な事を云い出します。おいおい、これまでの極悪人キャラは何だったのよさ?との展開でしたが「ラスボスが居る」わけですよ。シャンソンズはコンサートへ向けて準備を始め、此の曲もレッスンします。フジオカさんが弾くピアノを囲み譜面を手にしての歌唱レッスンに加え、宣伝活動やダンス・レッスンの映像が交差する場面で流れました。
24:ハピネス
(第10話、最終話)原曲:AI(作詞:AI、作曲:AI・UTA)2011年
コンサート成功へ向けてのプロモーションとして、シャンソンズが由芽市の街頭で歌い市内放送した楽曲です。一箇所に集まるのではなく何箇所かに分散して歌うのですけど、此れってどうやってシンクロさせて生放送したのかしらん。玲奈さんは、センターを争い続けたライバル・まひるちゃんと二人で大学のキャンパスで歌っています。レッスンの時には、玲奈さんがまひるちゃんにダンス指導されていました。おいおい、だから、そりゃ変だろ?其れは兎も角として、何だか最終回みたいに盛り上がったら「ラスボス登場!」で音楽堂の取り壊しが始まっちゃうのだ。其処でゲロゲロとつづくになったので、最終話の冒頭でも此の曲のシーンの一部がリピートされています。
25:YAH YAH YAH
(最終話)原曲:CHAGE&ASKA(作詞・作曲:ASKA)1993年
シャンソンズの「音楽堂復活コンサート」の一曲目に披露された楽曲です。此のコンサート・シーンのロケにも、あたくしはエキストラ参加させて頂きまして生で観ました。ドラマとして完成した映像では、実際に観たライヴの記憶には遠く及びません。全く以って不埒な考え方ですが、あたくしが「カエルの王女さま」のエキストラに参加したのは「シャンソンズのライヴが観たい!」からでした。いや、もっと正直にハッキリと云いましょう。「僕は、桜井玲奈さんが、いやさ、片瀬那奈ちゃんが再びステージで歌い踊る姿をどうしても観たかったのだ。」此の日のロケでは、二列目で那奈ちゃんの立ち位置の真正面に座っていたのです。冒頭で叫ぶ那奈ちゃんには、心底シビレました。物語はコンサートを妨害しようとする「ラスボス・ミッキー&息子」を、なな、なんと、「サリー&ぼんくら婿養子」が阻止すると云う、初回からの悪役が味方につくどころか大ヒーローに変貌するトンデモ展開で決着してしまいます。
26:Hello, my friend
(最終話)原曲:松任谷由実(作詞・作曲:松任谷由実)1994年
「音楽堂復活コンサート」は成功し、最後の曲として「Don't Stop the Music」で決めて、サリーも音楽堂存続を確約しました。そこで、澪コーチを客席に座らせサプライズとして此の曲が歌われます。去り行く澪コーチへ贈る曲を、忠子さん中心で、澪コーチ主導のショークワイアに対抗するかの如く普通に立って合唱するオーソドックスなスタイルで披露するのは、一応は初回から引っ張っていた「澪コーチ vs 学級委員」の決着とも云えるのでしょう。コンサートは其の後で澪コーチがステージに戻り、アンコールで「風になりたい」を派手なショークアイアで披露してめでたしめでたし、となります。澪コーチはニューヨークへ戻り、合併した市長には「ぼんくら婿養子」が就任しそうです。玲奈さんには新たなる恋の予感が訪れ、シャンソンズは大人気で入団希望者が殺到!とドラマは明るく終わりました。後味は好かったものの、脚本へのツッコミどころはあり捲くりです。
「カエルの王女さま」は、個人的には「片瀬那奈ちゃんがふたたびステージで歌い踊って下さった」と云う事実だけで値千金の「神ドラマ」です。幕が上がり「Don't Stop the Music」が初めて披露された時には、涙ぐんでしまいました。2012年の片瀬那奈ちゃんは、ドラマ「カエルの王女さま」(歌やダンスのレッスンは、1月から始まっていたと云われています)、舞台「サイケデリック・ペイン」(出演オファーは、一年以上前にあったそうです)と、夢にまで観た「歌って踊る女優」の艶姿を魅せ続けて下さいました。そして、其れは今後も確実に継続されると思います。もう片瀬那奈ちゃんは、かつての様に「歌手をやるから女優をやめます!」とか「女優にもどるから歌手はやめます!」なんてこたぁ云わないのだよ。
【参考過去記事 INDEX】
「片瀬那奈がきこえる INDEX」(歌手時代の全曲解説)
「美月うらら」全曲解説(「歌のおにいさん」での美月うらら歌唱全曲解説)
「カエルの王女さま」INDEX
(小島藺子/姫川未亜)