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2012年09月16日

FAB4-204:YOU KNOW MY NAME(LOOK UP THE NUMBER)

ラ・フランス・エ・レ・ビートルズ Vol.2 「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男」公開記念盤 Premium Tribute to STONED(DVD付)


 w & m:LENNON / McCARTNEY

 P:ジェフ・エマリック('67-5/17、'69-11/26)、ジョージ・マーティン('67-6/7、8、9)、
   クリス・トーマス('69-4/30)、ジョン・レノン('69-11/26)
 E:ジェフ・エマリック('67-5/17、6/7、8、9)、ジェフ・ジャラット('69-4/30)、
   マイク・シーディ('69-11/26)
 2E:リチャード・ラッシュ('67-5/17、6/7、8、9)、ニック・ウェブ('69-4/30、11/26)
 録音:1967年5月17日(part 1 take 1-14)、
    6月7日(part 1 take 9 に SI、「曲目不詳」take 20-24)、
    6月8日(part 2 take 1-12、part 3 take 1-4、part 4 take 1-6、part 5 take 1)、
    6月9日(part 1 take 9、part 2 take 12、part 3 take 4、part 4 take 6、part 5 take 1
    を編集し take 30)、
    1969年4月30日(take 30 に SI 「歌、効果音」)
 MONO MIX:1967年6月9日(take 30 より 1)、1969年4月30日(take 30 より 1-3)、
       11月26日(モノ・ミックス 3 をコピーした 4 を編集)

 1970年3月6日 シングル発売
 アップル(パーロフォン) R 5833(モノ)


ジョン・レノンとポール・マッカートニーの合作で、正真正銘の「レノン・マッカートニー」作品です。ビートルズが現役時代の英国での最後のシングルは「LET IT BE / YOU KNOW MY NAME(LOOK UP THE NUMBER)」でありますので、現在ではアルバム未収録曲を集めた「PAST MASTERS」の最後に登場する楽曲となっております。其れが、コレなのだ。前述の通り、あたくしが初めて入手したビートルズのシングル盤は「LET IT BE」でした。B面を聴いて、目が点になりましたよ。正に「何じゃ、こりゃ?」でした。レコーディングが開始されたのは1967年5月17日で、ビートルズはアルバム「SGT. PEPPER'S LONELY HEART'S CLUB BAND」を完成させ、未だ発売前だったのに既にTV映画「MAGICAL MYSTERY TOUR」へ向っていた頃です。其れは、ジョージ・マーティンやジェフ・エマリックが、無軌道なビートルズの出鱈目なレコーディングに危惧する頃でもあります。ちなみに、ポールは此の曲のレコーディングが「最高に楽しい思い出だ」と語っておりますが、こんなにやりたい放題なら、そりゃさぞかし楽しかったでしょうよ。

正しくハチャメチャな展開で録音は進みます。6月8日までにビートルズの四人によって五つのパートが録音され、ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズがアルト・サックスで参加しています。そして、6月9日に五つのパートを編集しモノ・ミックスも行われたものの、放置されてしまうのです。再び引っ張り出されるのは、約二年後の1969年4月30日で、ジョンとポールが一本のマイクで奇妙奇天烈なヴォーカルや効果音をオーヴァーダビングし、レコーディングは終了しました。モノ・ミックスも再度行われましたが、「6分8秒」にも及ぶ長尺なヴァージョンでリリースの予定はありませんでした。そこで、1969年11月26日に、前述の通り既にビートルズ脱退を宣言していたジョン・レノンは「ホワイト・アルバム」でボツになった「WHAT'S THE NEW MARY JANE」と此の曲を、「ビートルズで出せないなら、プラスティック・オノ・バンド名義でシングルにしちゃえばいいだけさ」とばかりにミックスし、「YOU KNOW MY NAME(LOOK UP THE NUMBER)」はモノ・ミックスを「4分19秒」に編集して完成させました。

そして1969年12月5日にアップルからリリースすると決め、実際にシングル盤がプレスされたものの、諸事情(ビートルズで録音した楽曲を別名で出すのはイカン!とか、EMIで録音したのにアップルから出すとは何事だ!とか)で発売中止となってしまいます。結局、ビートルズのシングルB面として1970年3月6日にようやく発表されたのです。後半で大フューチャーされたアルト・サックスを吹いたブライアン・ジョーンズは、既に1969年7月3日に亡くなっておりました。レコーディング開始から世に出るまで、三年近い時間が経過していたのでした。此の楽曲を言葉で説明するのは困難です。五つのパートを繋いだので、曲調もコロコロ変化しますし、ジョンとポールの二人による悪ノリ全開!のヴォーカル・パフォーマンスは、ビートルズのイメージを根底から覆すトンデモな代物です。いたいけな中学生が「LET IT BE」のB面でコレを初めて聴いた時の衝撃は、計り知れないでしょう。こんなシングル盤を最初に手に入れてしまったから、延々とビートルズを聴くはめになったのです。ちなみに、此の曲のステレオ・ヴァージョンは存在しません。「アンソロジー2」に初めてステレオが収録されましたが、シングル・ヴァージョンとは違った編集で、しかも元々の長尺ヴァージョンでもありません。


(小島藺子/姫川未亜/鳴海ルナ)



posted by 栗 at 00:07| FAB4 | 更新情報をチェックする