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2012年09月12日

FAB4-200:THE END

マクレモア・アヴェニュー+6 Good Evening New York City (Bonus Dvd) エキゾチック・ビートルズ 其の参


 w & m:LENNON / McCARTNEY

 P:ジョージ・マーティン
 E:ジェフ・エマリック、フィル・マクドナルド
 2E:ジョン・カーランダー(7/23-8/8)、アラン・パーソンズ(8/15-25)
 録音:1969年7月23日(「Ending」take 1-7)、
    8月5日(take 7 に SI 「歌」)、
    8月7日(take 7 に SI 「歌、ギター」)、
    8月8日(take 7 に SI 「ドラムス、ベース」)、
    8月15日(take 7 に SI 「オーケストラ」)、
    8月18日(take 7 に SI 「ピアノ」)
 STEREO MIX:1969年7月30日(take 7 より)、8月18日(take 7 より 1-6)、
         8月19日(take 7 より 1-3、メドレー編集)、8月21日(take 7 より 4)、
         8月25日(マスターを編集)

 1969年9月26日 アルバム発売 (「ABBEY ROAD」 B-10)
 アップル(パーロフォン) PCS 7088(ステレオ)


ポール・マッカートニーが書いた楽曲で、アルバム「ABBEY ROAD」B面メドレーの最後を飾ります。結果的には、「ABBEY ROAD」がビートルズにとって四人揃って録音した最後のアルバムとなったので、其の最後がズバリ!「THE END」とは出来すぎています。更に、ポールは最後に「And in the end, The love you take is equal to the love you make.」と歌っており、其れはデビュー・シングル「LOVE ME DO」に対する自問自答による回答とも思われ、余りにも見事にビートルズの終焉を演出した楽曲と云えます。レコーディングはビートルズの四人で行われ、ポールの歌から、なな、なんと、リンゴ・スターがビートルズ史上初となるドラム・ソロを披露します。

リンゴは、ポールに「ドラム・ソロをやって欲しい」と云われ、即座に断ったそうです。リンゴは身の程を知っており、しかも「ドラム・ソロなんて聴いていて退屈だろう」とライヴでも決してやらなかった。然し、此の曲ではやりました。続いて、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、ジョン・レノンの三人がギター・ソロの競演をやらかします。此れも、ビートルズ史上初の試みであり、正しくビートルズの最後に相応しい大サービスです。バックではビートルズの四人が「LOVE YOU」とコーラスを重ね、否が応でも気持ちが高ぶります。そして、ジョージ・マーティン渾身のオーケストラが最後をドラマティックに決めるのです。ポールは最近のライヴでも此の曲を最後に演奏し、大団円を演出しております。めくるめくメドレーの最後に、そしてビートルズの終わりに、此れ以上ない素晴らしいエンディングを持って来ました。

然し、ビートルズにはそんな定番すぎる感動的なエンディングを良しとしない「洒落心」が常にありました。例えば、ロックの金字塔と呼ばれるアルバム「SGT. PEPPER'S LONELY HEART'S CLUB BAND」の最後も「A DAY IN THE LIFE」の圧倒的な終わり方の続きがありました。またしても、ビートルズはトンデモなオマケを付けてしまいます。ビートルズは、解散を覚悟し、当初から最後の楽曲と意識して録音した「THE END」でも終われなかったのだ。


(小島藺子)



posted by 栗 at 00:07| FAB4 | 更新情報をチェックする