18:30開場、 19:00開演 サンシャイン劇場
片瀬那奈 as レディー・パンドラ
RUNNIN' WITH THE DEVIL
「サイケデリック・ペイン」公式サイト
片瀬那奈ちゃんがレディー・パンドラを演じるロック・オペラ「サイケデリック・ペイン」は、本日(8/31)が八日目で10公演目となります。東京での全23公演も中盤となっておりますが、未だ観劇されていない方々には是非とも劇場で躍動する片瀬那奈ちゃんの艶姿を目撃して頂きたいと願っております。映画やドラマとは違って、やり直しが出来ない舞台は俳優さんにとっては大きなプレッシャーでしょう。かつて片瀬那奈ちゃんが初舞台を踏まれた時に、観劇するまでは「初めてなんだから、少しくらい間違っても大目に見よう」と思っていました。「歌手時代のステージでも歌詞を間違ったりしたけど、其れは其れでライヴならではの醍醐味だったもんナァ」なんぞと、端から大甘のファン気質丸出しで臨んだものです。然し、其れは片瀬那奈ちゃんに対して大変失礼な考えだったと、2007年2月28日に思い知らされました。初舞台初日に登場した小野未来を演じる片瀬那奈ちゃんは、「本当に、此れが初舞台で初日なのか?」と我が目を疑うほどに堂々とした演技を披露されたのです。片瀬那奈ちゃんの初舞台を演出された鴻上尚史さんが賞賛された通り、正に「奇跡」を魅せて頂きました。
此れまで、片瀬那奈ちゃんの舞台を41公演観劇しましたが、決定的なミスはただの一度もありません。「そんなのは、プロなんだから当たり前田のあっちゃんは卒業してどーなるの?」と思われるかもしれませんけど、幾らプロの役者さんだって人間なのですから間違える事だってあるのですよ。事実、41公演中にベテランの名優さんたちでさえセリフが吹っ飛んでしまった事が何度かありました。中村雅俊さんが間違った時には、強引にもう一度其の場面を最初からやり直すと云う荒業を披露され、那奈ちゃんたち共演者も打ち合わせもなくすぐに反応したなんて事も目撃しました。其れは其れで「何となく得したナ」と云う気分にさせられちゃうのも舞台を観る楽しみのひとつかもしれません。ミスではありませんが、舞台「フラガール」の在る日の公演で片瀬那奈ちゃん演じるまどか先生がストーブを借りに行く場面で頭を深々と下げる時に、思いっ切りストーブにアタマをぶつけた事がありました。最前列で観劇していましたので「ゴツッ!」と鈍い音がハッキリと聞こえたほどに直撃したのです。那奈ちゃんは、物凄く痛そうで涙目になっていましたけど、平然と演技を続けました。立派ですねっ。
「サイケデリック・ペイン」は公式サイトでも煽っておられる通り、観客が舞台に直接関わる事が出来ます。ライヴ・シーンがあって大いに盛り上がるわけですけど、出来ればもっと事前にプロモーションをして頂きたかったと思いました。テーマ曲は公開されていて、昨日(8/30)にダイジェスト映像も公開されましたが、折角CDを制作したのですから、ライヴで盛り上がる楽曲は音源を何らかのカタチで聴けるようにして頂けたら予習して観客もノリ易いのではないかしらん。いえ、其れこそ劇場に行ってのお楽しみと云う考え方も分かりますが、リピーターは二度目からはノリノリでしょうけど、大抵のお客さんは一回しか観ないわけで、初めて聴く曲でいきなりだナァとノレと云われてもねぇ。ま、あたくしは普通にノッテしまいましたけどね。東京公演に関してはテレビでの煽りもほとんどありませんが、別に宣伝しなくとも盛況なのであれば余計なお世話ですね。でも、劇団のファンや出演俳優さんのファンだけでなく、多くの方々に観て欲しいんだけどナァ。
(小島藺子/姫川未亜)