w & m:LENNON / McCARTNEY
P:ジョージ・マーティン
E:ジェフ・エマリック(5/30-31、6/21、25)、ピーター・ボーン(6/4)
2E:フィル・マクドナルド(5/30-31、6/4、21)、ニック・ウェブ(6/21)
録音:1968年5月30日(「Revolution」take 1-18)、
5月31日(take 18 に SI 「歌、ベース」、編集した take 19 に SI 「コーラス」)、
6月4日(take 19 に SI 「歌(ジョンが寝転がって歌った)」、
編集した take 20 に SI 「コーラス、ドラムス、打楽器、ギター、オルガン」)、
6月21日(take 20 に SI 「ブラス」、編集し take 21-22、take 22 へ SI 「ギター」)
MONO MIX:1968年6月4日(take 20 より ラフミックス)、完成版は不明(ステレオからの流用?)
STEREO MIX:1968年6月21日(take 22 より 1-7)、6月25日(take 22 より 8-12)
1968年11月22日 アルバム発売 (「THE BEATLES」 D-1)
アップル(パーロフォン) PMC 7067-7068(モノ)、PCS 7067-7068(ステレオ)
ジョン・レノンが書いた楽曲で、元々は「REVOLUTION」として「ホワイト・アルバム」で最初にレコーディングが開始されました。然し、10分を超えるヴァージョンとなり、ジョンはシングル化を望んだものの、ポールとジョージに「長げぇし(片瀬那奈ちゃん声で)、かったるい!」と反対され、仕方なくアップテンプでリメイクした「REVOLUTION」がシングルB面(A面は、ポール・マッカートニー作の「HEY JUDE」、えっと、「HEY JUDE」も「長げぇ」じゃん!)として発表されます。ジョンは最初のスロー・ヴァージョンにも固執し、結局は「REVOLUTION 1」と「REVOLUTION 9」に分解しアルバムに収めてしまうのでした。
解体され「REVOLUTION 1」となったのは「take 18」の前半部分を元にしており、後半の混沌とした部分の前でフェイドアウトします。ジョンが寝転んで歌ったヴォーカルに、ポールとジョージがドゥーアップ風のコーラスを付け、ジョージ・マーティンがスコアを書いたブラスも絡む展開で、ダウナー系ながら好い感じに仕上がっています。完成された6月21日のブラスとリード・ギター(ジョージ)をオーヴァーダビングしたセッションには、ジョン、ヨーコ、ジョージしか参加していません。其の日には「REVOLUTION 9」も完成しており、何気にジョージ・ハリスンの貢献度も高いと思われます。イントロでは、ジェフ・エマリックの「take 18」と云うコールが、ジョンの要望でそのまま残されています。個人的には、シングルのアップテンポにした「REVOLUTION」よりも、元々のスローテンポの「REVOLUTION 1」の方が好きです。
6月4日にラフミックスされた「take 20(take 18 にオーヴァーダビングし完成させ、ジョンがシングル化を希望したと云われる10分を超えるヴァージョン)」は、解体される前の「REVOLUTION」オリジナル・ヴァージョンであり、其れを聴くと「REVOLUTION 1」と「REVOLUTION 9」が最初は同じ曲だったとハッキリ分かります。尚、此の楽曲はステレオ・ミックスしか行われた記録が見つからなかったので、「REVOLUTION 9」同様に「モノラルはステレオのコピー」かもしれません。ミックス違いが多い「ホワイト・アルバム」ですが、「REVOLUTION 1」には違いはありません。
(小島藺子)
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