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2012年08月03日

FAB4-160:DON'T PASS ME BY

Open All Night Live at Soundstage (W/Dvd) (Bril) (Jewl)


 w & m:STARKEY

 P:ジョージ・マーティン
 E:ジェフ・エマリック(6/5-6、7/12)、ケン・スコット(7/22、10/11)
 2E:フィル・マクドナルド(6/5-6、7/12、22)、ジョン・スミス(10/11)
 録音:1968年6月5日(「Ringo's Tune」take 1-3、take 3 を編集し take 4-5、
    take 5 に SI「歌、ベース」、編集し take 6)、
    6月6日(「This Is Some Friendly」take 5 を編集した take 7 に SI「歌、ベース」)、
    7月12日(take 7 に SI「ヴァイオリン、ギター、ピアノ」)、
    7月22日(編集用パート 1-4「オーケストラ、ピアノ」)
 MONO MIX:1968年7月12日(take 7 より 1-4)、10月11日(take 7 と 編集用 4 より 1)
 STEREO MIX:1968年10月11日(take 7 と 編集用 4 より 1)

 1968年11月22日 アルバム発売 (「THE BEATLES」 B-6)
 アップル(パーロフォン) PMC 7067-7068(モノ)、PCS 7067-7068(ステレオ)


リンゴ・スターが初めて単独名義で書いた、カントリー&ウエスタン風の楽曲です。然し、リンゴが此の曲を書き始めたのは、なな、なんと「1964年」であり、書き上げるまで四年も掛かったのでした。そんな労作ならば「さぞや名曲か」と思われるでしょうが、残念ながら「何ゆえ四年も掛かったのだ?」としか思えない凡作であります。レコーディングは、リンゴとポール・マッカートニーの二人で行われ、ジャック・ファロンがヴァイオリンで参加しています。興行エージェントでもあるファロンは、ビートルズのデビュー当時に公演を手掛けた事もありました。

此の楽曲は、ステレオとモノラルでは五秒も違っています。エンディングはモノラルの方が長いのに、トータル・タイムは短いのです。明らかにピッチが違うので、リンゴの声はモノラルの方が高くなっていますし、ファロンによるフィドルのフレーズも大きく異なります。ファロンは「マーティンとポールが担当したフィドルのスコアは、通常のカントリーとは違っていたけど好い感じにはなったよ。でも、モノラル盤のエンディングはもう演奏が終わってテキトーにキーキー弾いているのを残されちゃった。何であんなのを残しとくのかね」と呆れております。

イントロの短いピアノは最後に別録音(7/22)されミックス段階で繋いだのですが、実際にはもっと長くオーケストラ(同日録音の「GOOD NIGHT」と同じ編成)によって演奏されていました。其の編集前のヴァージョンは「アンソロジー3」のオープニングに「A Beginning」として収録されています。此の曲も詩の一部(I'm sorry that I doubted you, I was so unfair, You were in a car crash and you lost your hair)が「ポール死亡説」の根拠のひとつとされました。だからさぁ、だったら、リンゴだけで録音されたのかっつーの。ピアノとベースは、どこのどいつが弾いているんだっつーの。てか、なんでリンゴは「ソリの鈴の音」をオーヴァー・ダビングしてるんだっつーの。


(小島藺子)



posted by 栗 at 00:07| FAB4 | 更新情報をチェックする