w & m:LENNON / McCARTNEY
P:ジョージ・マーティン
E:ジェフ・エマリック(6/11)、ケン・スコット(10/13)
2E:フィル・マクドナルド(6/11)、ジョン・スミス(10/13)
録音:1968年6月11日(take 1-32)
MONO MIX:1968年6月11日(take 32 より 1-6)、10月13日(take 32 より 10)
STEREO MIX:1968年10月13日(take 32 より 1)
1968年11月22日 アルバム発売 (「THE BEATLES」 B-3)
アップル(パーロフォン) PMC 7067-7068(モノ)、PCS 7067-7068(ステレオ)
ポール・マッカートニーが書いた楽曲で、レコーディングにはポールひとりしか参加していません。よーするにソロ作品ですね。「ホワイト・アルバム」に最も多くソロ作品を収録しているのはポールです。他の三人にハブにされたのか、もしくは元々「天然バカボン」だからからか、う〜む、両方でしょうね。ジョン・レノンは詩の一節を手伝ったと語っておりますが、此の曲が録音されていた時に、ジョンは別スタジオで「REVOLUTION 9」のサウンド・エフェクトを制作する事に没頭していました。曲は、後にポールがバッハの「Bourrée in E minor」から発想したとゲロしちゃっております。相変わらずの「パクリ野郎」ぶりですナァ。ポールが弾くアコースティック・ギターは「3フィンガー」のマネッコで、実際には親指と人差し指の二本とストロークを合わせた奏法です。
ドノヴァンがジョン・レノンに「3フィンガー」を教えているのを見ていたポールが応用したのだと、ドノヴァンは語っています。曲もパクればギター奏法もパクる、正に「ポールイズム」が炸裂しておりますね。個人的には、中学生の時に初めてギターで練習した曲で思い入れがあります。マスターするのに三ヶ月も掛かりました。「三つ子の魂、百までも」と云いますが、現在でもウクレレを弾く時にもふと気が付くと「BLACKBIRD」奏法をやってしまいます。翌年に結婚するリンダが初めてポール宅に招かれた時に、此の曲を弾き語りして歌ったそうです。ポールってリンダに初めてあった時に「わざとぶつかってキッカケをつくった」そうですけど、ジェーン・アッシャーと別れたばかりなのに「BLACKBIRD」でくどいていたのですね。そりゃ、ピーター・アッシャーもキレますよ。
内容は「クロウタドリ」を「女性」になぞらえ「黒人女性の人権擁護や解放について歌った内容」とポールが語っており、2002年の来日公演の時には「ジンケンモンダイ」と日本語で紹介しました。ポールは真剣に語っておりましたが、観客は笑っていましたよ。大阪公演では、いきなりだナァと「モウカリマッカ?」と云ったそうです。ポールって、世界各国で一生懸命に其の国の言葉で「MC」をやっているのですけどね。字幕で同時通訳とかもやっていたっけナァ。超大物なのですから、そこまでしなくとも構わないのに、サービス精神旺盛なのよさ。鳥のさえずりが効果音として使われていて、ステレオとモノラルでは違っています。アビイロードの効果音コレクションから流用されましたが、前述の通り、同じ日にジョンが「REVOLUTION 9」に使用する為に効果音貯蔵室の扉が開いておりまして、チャッカリとポールも使ったわけです。うん、確かにジョンも、本人は知らなかったでしょうけど、手伝っていますね。
(小島藺子)
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